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4.3※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 第3次AIブームが起こり、現在はAIの活用に関心が移りつつある。著者らはHAI(ヒューマンエージェントインタラクション)と呼ばれる、擬人化エージェント(ロボットやAI)と人間の相互作用を研究しており、本書ではこのHAI研究を通じてAIにココロを持たせる(持っているように思わせる)デザインとその効果をわかりやすく解説している。 マインドインタラクションは著者の造語で、人と人工物が持つココロの間でやり取りされる情報、と定義されている。1章でマインドインタラクションを概説し、2章と3章では身近な諸問題—生活環境の不満や課題、対人関係のストレスやトラブル—などを、擬人化エージェントを使って改善・効率化する事例を述べている。 社会科学、認知心理学、社会心理学、哲学などの幅広い知識を用いて説明しているものの、平易な本文かつ会話調の脚注を組み合わせて、一般的なビジネス書と同列で読める内容となっている。
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4.0「なぜあの時あれを見逃してしまったのか」「なぜこんなものを買ってしまったのか」「どうしてあんな簡単な問題が解けなかったのか」---誰しもが日常的に経験しているであろう、なぜか誤って認識したり、いつもならするはずのない判断や行動。それはなぜ起こるのか。このようなふつうの行動に現れる心の働きの偏り、歪みのようなものである「認知バイアス」について、わかりやすい事例を挙げて解説します。 認知バイアスという言葉は、一般的にも時々使われるようになってきて、なんだかよくわからないけど間違ってしまった、おかしなことをしてしまった、というときに認知バイアスという言葉で片付けようとする安易な解決も見られがちですが、著者は、「知」を身体、社会、感情、環境なども取り込んでトータルな人間の理解を深めようとする認知科学に基づき、理論的に分析しています。また、なぜ誤るのか、そして誤ることには意義があるのか、それは何なのかを解き明かします。 認知メカニズムは、ある状況では賢い判断をするように働き、ある状況では愚かな判断を生み出す。つまり人間は賢いようで愚かで、愚かなようで賢いものであるということがわかる1冊。 第1章 注意と記憶のバイアス:チェンジ・ブラインドネスと虚偽の記憶 第2章 リスク認知に潜むバイアス:利用可能性ヒューリスティック 第3章 概念に潜むバイアス:代表性ヒューリスティック 第4章 思考に潜むバイアス:確証バイアス 第5章 自己決定というバイアス 第6章 言語がもたらすバイアス 第7章 創造(について)のバイアス 第8章 共同についてのバイアス 第9章「認知バイアス」というバイアス
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-J・J・ギブソン発案の最重要概念であるアフォーダンス。その実相や可能性について心理学の歴史を遡ることで辿り、神経科学との接点をも探る。さらには対人関係や社会制度における社会的アフォーダンスを論じ、「流体の存在論」へといたる、シン・アフォーダンスの書。 【主要目次】 序(田中彰吾) 1 ビリヤード台としての自然 2 生命から始める 3 本書の構成 第1章 心の科学史から見たアフォーダンス(田中彰吾) 1 知覚をどう理解するか:近代哲学の観念論 2 精神物理学から実験心理学へ 3 ゲシュタルト心理学の挑戦 4 ギブソン知覚論の骨子 5 アフォーダンスの概念 第2章 アフォーダンスから見た脳:レゾナンスの神経科学に向けて(田中彰吾) 1 ギブソンとメルロ=ポンティの並行性:生態学的心理学と現象学 2 メルロ=ポンティによる「身体図式」概念の拡張 3 マトリックスとしての脳 4 アフォーダンスの神経科学 5 レゾナンスの神経科学に向かって 第3章 社会的アフォーダンスと環境とのエンカウンター(河野哲也) 1 社会的アフォーダンスの効用 2 アフォーダンスと意味 3 学習された意味と生得的に得られる意味 4 真正の知覚 5 プラグマティズムの記号論とアフォーダンス 6 アフォーダンスと意味の関係 7 アフォーダンスの特徴 8 人間同士のアフォーダンスと出会いの場 9 社会環境アフォーダンス 10 対人関係的アフォーダンス 11 社会制度アフォーダンス 12 社会制度と行動の制御 13 行為の流れ:共鳴、エンカウンター、充たされざる意味、促進行為場 第4章 ギブソンを超えて:海流的アプローチと存在即情報論(河野哲也) 1 流体の存在論:気象学的・海洋物理学的アプローチ 2 身体気象 3 認識と情報 4 存在即情報としての生態系 5 情報化による即自存在の生成 第5章 知の生態学の冒険、ふり返りと今後の展望(河野哲也/田中彰吾)
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3.5認知科学の概念「プロジェクション」とは、自分の内的世界を外部の事物に重ね合わせるこころの働きのこと。プロジェクションには “推し”の存在に生きる意味を見出すようなポジティブな面がある一方で、霊感商法、オレオレ詐欺、陰謀論、ジェンダー規範など、他者によってこころを操られたり自分自身を無意識のうちに縛ったりすることでネガティブな問題を生じさせる面もある。実際には起きていないことや存在しないものを想像して現実に投射できるがゆえに生まれる「イマジナリー・ネガティブ」を認知科学の視点で考察する一冊。
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3.9認知科学で見る、人間の知性 推し活、二次創作、2・5次元、モノマネ、応援上映、ぬい撮り…… 漫画やアニメの登場人物に感情移入し、二次元の絵や映像に実在を感じる。 はたまた実際に出会い触れることはほとんどないアイドルやアーティストの存在に大きな生きる意味を見出す。 これらの「推す」という行為は、認知科学では「プロジェクション・サイエンス」と呼ばれる最新の概念で説明ができる。 「いま、そこにない」ものに思いを馳せること、そしてそれを他者とも共有できることは人間ならではの「知性」なのだ。 本書では、「推し」をめぐるさまざまな行動を端緒として、「プロジェクション」というこころの働きを紐解く。 はじめに 第一章 ♯「推し」で学ぶプロジェクション ―応援― 第二章 プロジェクションを共有するコミュニティの快楽 ―生成― 第三章 「推し」との相互作用が生まれるとき ―育成― 第四章 ヒトの知性とプロジェクション ―未来― 第五章 とびだす心、ひろがる身体 ―拡張― 第六章 プロジェクションが認識世界を豊かにする ―救済― (本文より) 「推し」に救われたという経験は、「推し」が自分に直接なにかしてくれたということではありません。 「推し」によって自分がなにかに気づいたり、自分がなにかできるようになったり、自分をとりまく世界のとらえ方が変わったということなのでしょう。 あらためて考えてみると、このような自分のありようとこころの変化は、本書のテーマである「プロジェクション」がもたらす事象そのものです。 はじめて聞いたという人が多いと思いますが「プロジェクション」とは、こころの働きのひとつで、認知科学から提唱された最新の概念です。
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4.3キレる高齢者の脳のメカニズムを解き明かす。 駅やコンビニなどでやたらと駅員や乗客、そして店員を怒鳴りつけている高齢者が目立つ。こと暴行犯に限っては右肩上がりで増え続け、平成8年に比べて20倍もの逮捕者が出る始末だ。しかも、こうした「キレる高齢者」というのは、日本だけに見られる傾向であり、世界ではそのようなことはない。欧米では年齢を重ねるごとに幸福度が増すという研究結果があるにもかかわらずだ。 一般的には、男性ホルモンであるテストステロンがピークになる20歳前後がもっとも暴力的になり、他人に暴言を吐いたり、暴力を振るったりするのが普通なのだ。いったいなぜ、日本だけにこのようなお年寄りが増えたのだろうか。 もちろん、孤独や貧困といった外的要因があるのは事実だろう。しかし、本書では認知科学という研究分野から多くの実証実験を重ねて、「キレる高齢者」になりやすい脳のメカニズムを解き明かす。同時に精神的にも追い込まれていく高齢者を取り巻く日本の課題についても言及する。 高齢者にとっての3大不安要素は「カネ・健康・孤独」と言われる。そのあたりも本書を読めば、謎が解けるはずだ。
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4.5オノマトペとは、擬音語・擬態語の総称である。従来のオノマトペに関する書籍は言語学や心理学分野のものであり、関心はオノマトペという言語現象そのものであった。 それに対して本書は、人の感性を定量化するためのメソッドとしてのオノマトペの強みと面白さ、言語学・認知科学・工学まで幅広い研究で活用される可能性を伝える。オノマトペ研究の第一人者である筆者のこれまでの研究をたどりながら、五感・感性・感情までオノマトペで表される豊かな情報を数値化する手法として、筆者が提案したシステムを紹介する。さらに、そのシステムを使った産業界(製造業、医療など)での応用例もいくつか挙げる。 本書の対象としては、言語学や心理学だけでなく、人工知能など工学分野に関心をもつ学生や一般の読者に読んでいただきたい。さらに、消費者が製品から何をどのように感じているのか、どうしたら消費者の感性に効果的に訴求するものが作れるのか知りたい産業・マーケティングに関わる読者にも役立つ本になることを期待している。
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-認知は脳内だけで生起しているのではない。身体やそれを取り巻く環境との相互作用が認知において重要な役割を果たすとする身体性認知について、認知科学の知見も踏まえ、4E認知の視点を整理し、その哲学的な原理を考察するコンパクトなテキスト。 Shaun Gallagher, Embodied and Enactive Approaches to Cognition, Cambridge University Press, 2023の全訳。 【主要目次】 心を身体化する:本文への導入 田中彰吾 第1章 イントロダクション:身体性認知とは何か? 第2章 身体性認知のフィールド 第3章 第一のE:身体性 第4章 第二のE:埋め込み認知 第5章 第三のE:拡張性認知 第6章 第四のE:エナクティブ認知 第7章 因果関係、構成、自由エネルギー 第8章 結語:いくつかの実用的な含意と応用 訳者あとがき 引用文献
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4.0ニーチェは、19世紀の終わりに「身体はひとつの大きな理性だ」という印象的な表現を残している。近代的な理性による啓蒙が重視された時代背景と対照させて考えるなら、ニーチェは啓蒙主義的な理性を「小さな理性」、それに対抗して到来すべき身体を「大きな理性」ととらえていたと思われる。小さな理性を重視する合理的主体ではなく、生命のはたらきを内蔵する「大いなる理性」としての身体こそ、来るべき20世紀を生きる主体だと見ていたに違いない。 ニーチェに呼応するかのように、フロイトやライヒの「症状」あるいは「性」への着眼から、メルロ=ポンティが示した「受肉した意識」としての身体、さらに認知科学の展開へと、身体の意味が探求されてゆく。20世紀終盤には身体性認知科学が興隆、身体と環境の「あいだ」に拡がる心を見出し、いっぽう脳神経科学は拡張身体の可能性を探ることになる。 本書では、まず(1)フロイトと精神分析の思想、(2)精神分析から派生したライヒの生命思想、(3)サルトルの実存主義における精神と身体をめぐる議論を紹介する。続く20世紀半ばから現在にかけて展開する身体の思想としては、(4)メルロ=ポンティによる身体論と身体性認知科学を取り上げ、その展開として、(5)現代における身体イメージとその病理をめぐる議論、(6)脳神経科学と技術を通じて見えてくる「拡張身体」の姿を見定め、合わせて心の科学に関連する広範囲の文化現象を通じて、人びとの身体と心がどのような未来に向かいつつあるのかを考察するものである。 [本書の内容] 序 章 大きな理性としての身体 第1章 精神分析における身体――フロイトの洞察 第2章 性と聖を結ぶ身体――フロイトからライヒへ、ライヒから現代へ 第3章 身体の思想としての実存主義――サルトルを超えて 第4章 身体を取り戻した心――メルロ=ポンティと身体性認知 第5章 身体イメージと現代――「付き合いにくい存在」か「大きな理性」か? 第6章 脱身体から拡張身体へ――脳科学から見る身体の近未来
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●〔対談〕凶悪犯罪から垣間見る日本社会 事件・犯人・メディア 磯部 涼×インベカヲリ★ ●統計が示す反直感的ファクト ゼロ年代以降の殺人を犯罪学から読み解く 岡邊 健 ●小説と犯罪 物語なき時代のテロ 島田雅彦 ●「革命」志向から若者論・世代論に向かい、そして…… 「犯罪論」の時代 パンス ●高齢者はなぜキレやすいのか 川合伸幸 ●麻薬、移民、ヘイト・クライム…… 3億丁を超える銃が流通するアメリカの過去と現在 西山隆行
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-中学受験にも役立つ!! これで人体の基礎はバッチリ! ダーウィン博士が突然たおれた! 目覚めない原因を調べるため、ジェイクたちはDr.ベネットが発明した医療用マイクロロボットを使って博士の体の中に入ることに。 呼吸器系と消化器系を調べて、博士の危機をすくえ!! 新型コロナウイルスについても解説!
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-【シリーズの特長】 ・現在の認知科学の理論的基盤(身体・脳・社会)を明示した上で、新たな枠組みを紹介 ・AI、ロボットなど情報科学との接点を明らかにするとともに、心の哲学との対話を展開 ・認知科学の歴史を体系的に理解でき、研究射程を広げる手がかりともなる必携のシリーズ 【シリーズ各巻構成】 ●『1 心と身体』嶋田総太郎編、2022年9月刊行 ●『2 心と脳』川合伸幸編、2022年10月刊行 ●『3 心と社会』鈴木宏昭編、2022年9月刊行 ●『4 心をとらえるフレームワークの展開』横澤一彦編、2022年9月刊行 【シリーズ刊行にあたって(編集委員一同)】 伝統的な立場からは単なる情報の入口と出口と見なされていた「身体」は、現代認知科学では知性の重要なパートナーであることが明らかになっている。また、人間が行うような高度な認知を支える脳活動を探ることは長らく困難であったが、新たなテクノロジーにより、それを詳細なレベルで捉えることができるようになった。その結果、「脳」の各部位、そのネットワークの驚異的な働きが解明されるようになった。一方、われわれの心は身体、脳にとどまるわけではない。われわれはモノ、ヒトのネットワーク、すなわち「社会」の中で、様々な調整を行いつつ、日々の生活を巧みに営んでいる。したがって、社会は進化、発達を通して、われわれの心の中に深く組み込まれている。こうした心の本源的社会性は、様々なアプローチによってあらわになってきた。身体、脳、社会への注目に基づく変化が起こり始めてから数十年が経過する中で、さらにその先を見据えた、つまり第三世代の認知科学構築のためのフレームワーク、方法論の提案も活発になってきた。 このような動向を踏まえ、本講座は第1巻「心と身体」、第2巻「心と脳」、第3巻「心と社会」、第4巻「心をとらえるフレームワークの展開」という構成となった。各巻では、そのテーマの中で最も根源的であり、かつ最もアクティブに研究が展開している領域を章として配置した。加えてテクノロジーとのかかわり、哲学的な検討も重要であると考え、これらの分野の研究者による章も置かれている。
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3.6※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 膨大な情報に惑わされず、正しい判断のために 知っておきたい現代の必須教養! ■認知バイアスとは「脳のクセ」 自分の思い込みや周囲の環境、他人からの影響、これまでの経験によって、論理的な思考が妨げられ、不合理な判断や選択をしてしまうことを認知バイアスといいます。本書ではこの認知バイアスについて、日常のわかりやすい例を用いて紹介しました。 ■様々なシチュエーションでの認知バイアスを紹介 本書では、様々な認知バイアスを、人間関係、組織、消費者と市場、偏見と差別、思想と政治の5つの場面に分けて紹介。よくあるバイアスを知ると、思い込みの弊害を減らすことができます。 ■認知バイアスへの対処法がわかる! バイアスの種類と程度によっては、人を傷つけてしまうこともあります。 不合理な意思決定を避けるために、PART6では、日常にあふれるバイアスに気づき、見直すためのヒントを紹介しました。
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-1巻1,760円 (税込)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 認知科学は第一世代:記号操作(1970~1990)、第二世代:身体性(1990~2010)の研究を辿り、それらの盲点をカバーしたプロジェクション・サイエンス研究が第三世代として展開され始めている。本書は学術誌『認知科学』のプロジェクション・サイエンス特集に大幅加筆し、書き下ろし原稿を加え再編集したものである。 人は世界から情報を受容し、それを世界へ投射=プロジェクションすることで独自の意味世界を構築している。この作用によって愛着、信仰、幻覚、フェティシズムなど人固有の心理現象が生まれる。心理学だけでなくAIやVRなどの情報科学、社会学や経営学分野の方々にも強く関連する研究といえる。本書では様々な場面における心と世界の関わりを詳細に解説している。
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3.0判断は類推に支えられる。心はどのようなメカニズムを持つのか。“われわれの認知活動を支えるのは、規則やルールではなく、類似を用いた思考=類推である”。本書は、この一見常識に反する主張を展開したものだ。類推とは、既知の事柄を未知の事柄へ当てはめてみることと考えられている。だが、それだけでは実態に届かない。その二項を包摂するもうひとつの項との関係の中で動的に捉えなければならない。ここに、人間の心理現象に即した新しい理論が提唱される《準抽象化理論》。知識の獲得や発見、仮説の生成、物事の再吟味にも大きな力を発揮する類推とは何か。心の働きの面白さへと誘う認知科学の成果。
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