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認知科学の概念「プロジェクション」とは、自分の内的世界を外部の事物に重ね合わせるこころの働きのこと。プロジェクションには “推し”の存在に生きる意味を見出すようなポジティブな面がある一方で、霊感商法、オレオレ詐欺、陰謀論、ジェンダー規範など、他者によってこころを操られたり自分自身を無意識のうちに縛ったりすることでネガティブな問題を生じさせる面もある。実際には起きていないことや存在しないものを想像して現実に投射できるがゆえに生まれる「イマジナリー・ネガティブ」を認知科学の視点で考察する一冊。
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Posted by ブクログ
推しの科学の続編。
推しの科学ではプロジェクションのポジティブな側面にスポットを当てていたが、本書ではプロジェクションにおけるネガティブな事例に対して考察が繰り広げられる。
プロジェクションを悪用し、ヒトの認知をコントロールして詐欺や霊感商法などの悪事をはたらくヤツらに対する著者の強い憤りもひしひしと感じられた。
(悪事をはたらく彼らは自分たちがプロジェクションを悪用しているとはゆめにも思っていないだろうが)
ヒトは虚構を捉える能力により、他の動物や類人猿を圧倒してきたわけだけど、その特殊な能力が自らを苦しめたり傷つけあうことに使われるなどとは、我々ホモサピエンスに駆逐されたネアンデルタール人もびっくりだろうなぁ。
ヒトとして生きる上で『プロジェクション』の概念を知ることは自分を守ることにもつながるなぁとしみじみ感じました。
Posted by ブクログ
「認知科学の概念『プロジェクション』とは、自分の内的世界を外部の事物に重ね合わせるこころの働き」だそうです。
以前読んだ『「推し」の科学』はこのプロジェクションのポジティブな面について書かれていて、今回はプロジェクションのネガティブな面について書かれています。
霊感商法、オレオレ詐欺、陰謀論、事故物件などこの世の中はネガティブなプロジェクションに溢れていることを身近な具体例から紹介していて、おもしろくてわかりやい!
人からどう見られてるか、とかあの人は自分のことこう思ってるんじゃないか、とか母親だからこうでなければ、とかそういうことも全て無意識のプロジェクションであって、思いこみを捨てたら「あれ?全然そんなんじゃなかった」というこがいっぱいありそうで、とっても目の前がばあっと明るくなりました。
Posted by ブクログ
本書は前作である「推しの科学」と合わせて読む必要性がある。一貫してプロジェクションの負の側面を提示する本書だが、それは前編たる「推しの科学」を踏まえているからに過ぎない。むしろ一緒にして1冊にした方が良かったのでは……?とも思うが、ポジティブな面で押した方が、企画の通り方も良く、本書もその延長線上で出版できたのであれば、それで良いのであろう。
プロジェクションとはグラデーションであり、人の認知とは、如何に世界に自身のフィルターを通して投射しているかに関わる。その投影を認知、すなわちメタプロジェクションを行うことが肝要であり、この2冊はキッカケをくれる。
環世界的感覚、物語、つまりはナラティブ的に形成されていく世界には、真実や真理というよりも、様様な角度から投射され、その装いがどのようにでも変化していることに、自覚するための人生ではなかろうか。
Posted by ブクログ
「いまここにない」ことを想像して、「今ここにある」現実へ投射するプロジェクション。この言葉は、初めて知りました。
目の前にある現実は、みんなにとって変わらないはずなのに、なぜ人によって違うのか。会話が噛み合わないとか意見が異なるのはなぜか。価値基準とか生きてきた背景、性格と言ってしまえばそれまでかもしれませんが。
オレオレ詐欺で高齢者が騙される背景に、社会で必要とされたいという気持ちが、人一倍つよく、それが身近な存在であれば、なおさら役に立ちたいという気持ちか、先に立ち。追い込まれた状況に置かれると視野が狭くなる。それを利用して、罠にかける。ホストや推しのアイドルなども、自分が助けないとみたいな気持ちが、正常な判断を歪ませる。ストーカーも歪んだプロジェクション。
情報が溢れる社会で、自分に都合の良い情報だけに触れて自分だけが正しいみたいなフィルターバブル。
戦争もですが、正しいことの価値観や考え方が曖昧になってきている世界で、極端な考え方を持つ人が増えるのは当たり前なんでしょうかね。
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