あらすじ
康への使者に選ばれたのは、小玉ではなく班将軍だった。小玉に名誉を与えたいと思う反面、戦場という死地へ送ることに躊躇いを覚えはじめた文林。一方の小玉も、自分らしくないと感じつつも心を持て余していて――。
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前巻でだいぶ拗れた二人の関係がほんの少しだけ改善した、というか、拗れた関係がいい方か悪い方かはともかく、また変わっていくのだろうなぁという印象。隣国の寛が攻め入ってきて、交渉も虚しく交戦に。そこへ第三国の康が介入してきて、行軍元帥の班将軍が戦死。代わりに大軍を引き連れ皇后が出征。そんな中、また司馬淑妃が余計な事を…それにしても長男がすごく不憫で仕方がない。父親共々早くどうにかなってしまってほしいというのが私の本音。長男を親元から引き離して…という話は、「なるほど、いいね!」って思ったけど。
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会話の中にしか出てこなかった丙が、満を持して初登場。
小玉との掛け合いもなかなか、小玉の養い子である鴻も懐ける見た目でなによりでした。
さて、そんな丙がなぜ登場したかというと、
隣国から侵攻され、和平交渉は決裂、
侵攻してきた国は優勢に押し返していたものの、
さらにもう一国が脇から攻め込み敵国へ加担、連合軍となったため防衛戦が本格化。
とうとう軍を率いて、皇帝の名代として、小玉が出征することとなったためでした。
小玉なりに、死ぬ覚悟をして。
裏切らないという誓約を忍ばせての人質として、丙を差し出す側面も。
差し出された丙は、知る由もないのが救いでしょうか。
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軍人皇帝の第六弾。
たしかにこの順で読むべきだった。
三人娘が結婚祝いのお礼に来たり、
皇子がかみついたり、
甥っ子を皇子と引き合わせたり、
後宮物語が書かれていたり(それはどうかと思うけど)
と楽しそうな場面があれこれあった。
そして、戦いへ。
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後ろ向き小玉がやっと前向きになり次は戦との場面でラスト。カッコイイ小玉がみたいです。
小玉の義子の第三皇子鴻、第一皇子鳳、小玉の甥丙、明慧の息子誠と子供世代が登場して楽しい。
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前回の、
距離感縮まったかな?と思った後の文林の失態。。。
文林と距離を置く小玉。
逆に言うと、人に対してそんなに思い悩まない小玉にしては
珍しい反応が
これがラストに見せる執着の片鱗だったのかと。
他人に対して割とさっぱりきっぱりしている小玉が
嫌なら離れればいいのに離れず、
情はあるけど踏み込み過ぎない
わかっていてそばにいる
一つの家族の形に似てるなと思った。
最後に見せた珍しく執着しちゃった姿に、
どうなっちゃうの!?とハラハラ。。。
なろうサイトの著者の方のコメントではドロドロしないらしいからまあ、、、という感じだけれども。
皇子二人の(特にお兄ちゃんの)行く末がしんぱーい!
Posted by ブクログ
本編より、あとがきの30代後半更年期の始まりで少し不安定、という設定にショックを受けた。。。
本編はそこそこ気に入っただけにあとがき読まなきゃよかった
個人的にうまくいっている夫婦やニケーションをきちんととれている夫婦なんて多くはないと思うので2人のすれ違いとかよくわかるんだけど、少女向けではないかもなぁ、このビターさ。
2017.9.19
Posted by ブクログ
面白かった。戦になったものの、小玉を出さない文林、そして文林と小玉の天然っぷりをすれ違いの根元に据えるところが、もやもやでもあり、面白いとも思う。まあ、王道だわな。開戦と皇太子問題、小説の展開のためにちゃんと問題を残しつつ、なおかつその場面をスッキリさせるというのは、良い手際。中年主人公カップルの老いもまた、主題に読めるところが、なんとも興味深い。そんなに重くもないロマンス度低めの政治ラノベという感じがとても良い。個人的にはもうすこしバトルシーンが多くてもいいが、なんせフィジカルに薄く、ページ数が少ない本なので、これぐらいか。この薄さでこの満足感はコスパ良いと思う。