あらすじ
令和になっても愛されつづける長谷川町子の世界。長年にわたって読者から復刊を望む声が多かった、昭和21(1946)年から刊行されたオリジナル版の『サザエさん』(全68巻)がついに刊行。新たに新聞掲載日と注釈が付き世代を超えて楽しめます。
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Posted by ブクログ
波平さんを前近代的な父権の象徴だと主張する向きが今も昔もあるが、それは全くの間違いである。著者は、波平を「愛すべきお父さん」として、それはそれは愛情を傾けて描いている。こんなに娘に愛情を注がれて、これほど幸せな父親はおるまいと思う。マスオさんなど相手にならないくらい、愛されているのだから。
5巻は特にそれが顕著に見える素晴らしい巻であった。
戦後、アメリカ的な価値が流入するとともに絶対的な権力であった父権に大きな揺らぎが生まれた。だが大勢はまだ父権が維持されていた時代。
波平さんの持つ父権は、彼の人柄によって換骨奪胎されている。父権の悪癖はユーモラスな女性陣によって打ち消され、良いところが前面に打ち出されている。
サザエさん一家は本当に良い家庭だなぁと、ぼくは思う。