あらすじ
青蓮寺(せいれんじ)は執拗に闇塩の道の探索を続け、ついに盧俊義(ろしゅんぎ)の捕縛に成功した。過酷な拷問を受ける盧俊義を救うため、燕青(えんせい)は飛竜軍とともに救出へ向かう。一方、北京大名府に残る闇塩の道の証拠を回収すべく、宋江(そうこう)自らが梁山泊全軍を率いて出動する。それに対して青蓮寺は、雄州の関勝(かんしょう)将軍に出陣の命を出した。宣賛(せんさん)と策を練り、梁山泊の盲点を見極めた関勝が静かに進軍する。北方水滸、極限の第十二巻。
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Posted by ブクログ
晁蓋が死んでしまったことに対する宋江の言葉に、仲間と同じように泣いてしまった。宋江の心情描写はないけど、哀しみの深さが伝わってきた。
「晁蓋とともに、闘い続ける」「晁蓋が勝利を待っている」
呼延灼が韓滔を偲ぶシーンも良かった。
盧俊義の拷問のシーンは、飛ばしてしまった。燕青は、気持ちが悪いキャラだと思っていたけど、盧俊義を背負って助け出すのがすごかった。人が他人を思う気持ちの凄さを感じた。
Posted by ブクログ
晁蓋という存在が消えてしまった梁山泊。
宋江の言葉は、晁蓋の死を受け入れてなかった。これからも一緒に闘うから。晁蓋が嬉しそうに打った刀を携えて。私もそうする。もしこの本を読んだことを忘れてしまったとしても、私の中の見えないどこかで晁蓋は生き続ける。そして私も強く暖かく生きる。それくらい大好きな人だった。
郁保四と楽和が饅頭を食べて泣き出すシーンがリアルだった。安心するはずのおいしさと暖かさが、逆に張り詰めている気持ちをぷつんと切ってしまう感じ。私もこれ以上泣いていたら梁山泊を追い出されちゃうな。
少年のころから女にもてた宣賛×金翠蓮ちゃん尊〜〜〜!!!!!!!心通じちゃうラブラブカッポー英傑たちの死の中で一際尊〜!!!ピンク〜〜!!!あ〜!!!!!ハート回復
(晁蓋の死に嘆く読者のためにこのシーンいれたよね?北方謙三様よ)
宣賛と魯達の賢さって似てるような気がする、会話のテンポが同じ。
魯達「片方には死んでもらいたかった」ね。このままじゃ立ち行かないと感じてたんだろうね。でもやっぱり寂しい。魯達に言われると、それもそうだな、、、と思わざるを得ない。
盧俊義と燕青の関係性が衝撃だった。
男色なのかと誰かが思う度に燕青に冷たいものを感じていたけど、そういうことだったのか。
この二人は親子のように感じるって言っていたのは誰だっただろう。李逵かな。李忠かな。李がつく人だった気がする。
馬の上で史進投げ飛ばしちゃう燕青最強じゃねえ?!?!
燕青やっぱり最推し。私、見る目あるな。
関勝と宣賛、天晴れ。
韓滔が雄々しく死んでしもうた。やっぱり片方が先に死んだ。韓滔の話し方がとっても好きだった。安心させてくれる雰囲気。彭玘が真似してみんな笑っていたけど、最後に滴を落とした呼延灼、無理して笑ってたんや。本当に大好きで信頼してた人やったんやね。
人間らしくて良いな、呼延灼。
解説コーナー
前半の解説は基本的におもしれー!すげー!北方水滸伝!だったのが後半になって内容が変わってきた。すげー!おもしれー!はもうここまで読めば分かるでしょ?ほなちょっと違う切り口で水滸伝語っていきましょか。の解説。
中国での夢は絵空事、かなわないことの意味だけれど、北方謙三は水滸伝に壮大なドリームを描いた。中国版水滸伝と対照した小説の書き方の違い、などなど興味深い内容でした。
「北方謙三は水滸伝の英雄たちに夢を与え、読者たちには眠れない夜を与えた」
Posted by ブクログ
晁蓋暗殺の喪失感が消えないうちに、青蓮寺により盧俊義が捕えられる。そして、燕青の決死の救出劇と明らかになる二人の関係性。
どうしても、ダイナミックな合戦に目が行きがちだが、その裏で繰り広げられる青蓮寺との暗闘も緊張感とスピード感があってかなりアツい!
朱冨の店での語り合いも絵になる場面。
酒を酌み交わしながら感情や弱さを吐露する男たち。それを見守る店主。男心を掴まれる名シーン。
Posted by ブクログ
この巻では闇塩の重要な役目を担っていた廬俊義が青蓮寺に捕縛され、塩の道が解明されてしまうか?というところで燕青が救出に向かうという塩の攻防の話と地方軍の有力将軍の関勝が梁山泊軍に加わることになるまでの話の構成になってます。
関勝が加わった梁山泊軍と官軍との今後の抗争が楽しみになってきました!
それにしても史文恭というのは嫌なキャラクターですね。