伊藤穰一のレビュー一覧
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伊藤穣一氏のインターネットに於ける半生から現職であるMITメディアラボでの仕事、そしてテクノロジーの未来への展望を導入に、アートとデジタルテクノロジー、アルゴリズムが優劣を決するビジネス、ネットと人間社会の変化、SFが現実化するVR、3Dプリンターなど、スプツニ子氏を始めととした5人の論者によって展開される。そして、バイオがエレクトロニクスと融合してデジタルになると伊藤穣一氏が締める。インターネットネットやSNS,IoTではしきりに繋がることが喧伝されていますが、これを読んだら繋げるというより、全てのモノやコトを隔てている境界が融解すると考えた方が良いような気がしてきます。
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「インターネット」というエポックメイキングをビフォー/アフターで捉える構成が面白い。トピックは極めて自由。MITメディアラボの教授たちが持つ「インターネット」について語る。しかし一貫するのはビフォーの与えた影響と、アフターで実現しつつある超未来感である。
特に〆の伊藤氏のアトムとビットのシームレスの話は、われわれの既成概念を根底から破壊するほどのパラダイムシフトを伴う。非常に具体的で現実的内容だがDNA創出などの話は「テクノロジーの進化はここまで来たのか!」ととてもワクワクする内容だ。
角川インターネット講座の最終巻に相応しい内容といえよう。 -
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【要約】生命や生物が新しいデジタル世界を構築するとは?数十年前から未来を予測してきたMITメディアラボ創設者であるニコラスネグロポンテは伊藤穣一にこう言った。「バイオイズニューデジタル」だと。つまり、これまでコンピュータ科学がデバイスからネットワークに向かって発展したように、生命科学は分子生物学や生物化学などの基礎生物学から、遺伝子工学や合成生物学に向かい、デジタルと融合してネットワーク化されていくということである。とすれば、人間の体をサイボーグ化することも可能になる。実際にこの分野に取り組んでいる研究者や科学者は多い。ハーバード大学の分子遺伝学者ジョージ・チャーチは、このバイオの進展を「ムー
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Joiさんが考える、クリエイティブでイノベイティブな考え方に対する考察。MITメディアラボでの活動と、4人のクリエイターや起業家との対談がおさめられている。SFCのことも言及されていてびっくり。
備忘メモとしては「価値のある新しいものを生み出す人というのは、どこに行っても何かが見つかる。探しているものが見つからなくても別のものがある、という考え方ができる人」「どうやったらその素材を最大限にいかせるかを考える人」。デザイナーとは「必要なものを見極め、現実のものにする人」。起業家にとって大事なことは「様々なネットワークを通じどれだけ人の知識を取り込めるか」「問題にぶち当たって方向転換するときに、 -
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2013年初版
伊藤穣一 著
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MIT所長のJoi氏による、イノベーションのこれからについての示唆に富む一冊。
MITで2012年から実施している「カンバセーション・シリーズ」と呼ばれる、各業界の先駆者をゲストに招いて行われるトークイベントから、4人の対談模様を実録していて、どれも読みごたえ十分でした。
業績が優先され、ビジネスにおける最適化・高効率化が叫ばれやすい今の日本の経済環境において、Joiが唱える「イノベーションのあり方」を地で行くには、中々に勇気と心意気が必要そうだと思う一方で、楽しいのはそっちの方なんだろうなとも感じます。
【Practice over theory】 -
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ネタバレ著者は、インターネット文化を支えてきた実業家・ベンチャーキャ
ピタリストで、ネット界では知らない人はいないという程の有名人。
世界中を飛び回り、イノベーター達を発掘し、その人々をつなげる
ことで新しい価値を生み出して、世の中にインパクトを与える、天
性のネットワーカーです。2011年には、日本人で初めてマサチュー
セッツ工科大学(MIT)メディアラボの所長になったことでも話題
になりました。
本書は、そんな著者が、メディアラボで始めた公開講座「カンバセ
ーションシリーズ」の一端を伝えてくれるものです。カンバセーシ
ョンシリーズは、学生達に刺激を与えるために企画されたもので、
著者の友人の中で -
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スーパープレゼンテーションのナビゲーターでおなじみ、
マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボの所長
伊藤氏と、ワールドワイドに活躍している有名のインタビュー
インタビュー形式で内容がまとめられており、読みやすい。
インタビューの相手は、海外ドラマ「LOST」の仕掛人である、エイブラムスや、デザインといえばティムクック、LinkedInの共同開設者リードホフマンなど
ひらめきを生むための工夫や、考え方、生き方など書かれてあり、
世の中を変えたいっていう情熱が溢れる方々の言葉だなと感じる1冊です。
ティムックの語るデザインの定義や、ホフマンが教えるプロジェクトを進めるポイントなど -
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竹中さん、南條さん、そして伊藤穰一さんの対談形式で、都市の未来を考えるという企画。
実際に、アートのダボスを東京で開催しようという企画を実現してきた彼らが、どうやってイニシアチブを作ってきたか語ってくれる。残念ながら、現時点で大きなうねりにならないということは、非常に難しいということでもあっただろうが、日本の賢者が考える思考プロセスは非常に勉強になる。
まず、産業は、AIによって圧倒的に生産性が上がるだろうと予測する。その空いた時間が、多くできるはずだと。その上で、大事になるのはアート思考であり、クリエイティビティだと。時間持ち、こそがアートを生む。この循環を東京に作りたいというのが発起人たち -
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本書ではAIに関するメガトレンドに加えて、仕事がどう変わるか、教育がどう変わるか、イノベーションがどう変わるか、リーダーシップがどう変わるかについて紙幅を割いて議論しています。
まず序盤ではAIに対する見方が3つあることが紹介されています。具体的には(1)AI(Artificial Intelligence)派:人間の知能を模倣する人工知能とみる、(2)IA(Intelligence Augmentation)派:人間の知能を拡張する存在としてみる、(3)EI (Extended Intelligence)派:人間を超えた社会に存在する「知能」を拡張する存在としてみる、ということで、著者は第 -
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ちょっと気の張るプレゼンというか、人前で話をする機会が控えているので読んでみた。プレゼン技としてなるほどと思ったのは、ポインターは動かさずピタッと止めて使用すること(p.36)、上級者なら耳を引きつける技としてわざと小声で話すことも有効(p.83)といったくらい。後者は自分レベルで使える技ではないし。
それよりもやはり一門のお二人。この本は二人の対談番組から派生したもののようだけど、プレゼン技術にとどまらず生き方、物事への取り組み方の話になっていくんだよね。同じリスクなら、やらないリスクよりやるリスクみたいなところはあらためてそうだよなと教訓的に思いながら読んだ。伊藤さんなんかは「リスクを取る