原基晶のレビュー一覧
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ネタバレピサ・フィレンツェ編完結~。
読み応えのある充実した巻でした。
ジョヴァンニ様の学位試験に、ピサの教授職でもあるチェーザレとの
やりとりのシーンがあるのですが、なかなか猊下も立派でした。
さすがのちにメディチ初の法王さまになるだけのことはある~!と、まぶしかったです。
トスカーナの自由な空気のなかチェーザレと親交を育んだアンジェロが、
ジョヴァンニ猊下に従ってローマに向かうことになるところでお話がひと区切りされています。
大航海に向かうことが決まったコロンブスの船に少し乗せてもらうシーンでは、小さくなっていく町を遠い目でみつめるチェーザレがとても印象的。
「人とは儚いものなのだな」
それぞれ -
Posted by ブクログ
以前に塩野七生先生のチェーザレを読んで日本の歴史上の人物で言えば織田信長?か伊達政宗か?といった感じで女子高生が好きになりそうなキャラクターだな?ちょっと惹かれるぜ☆と思っていた矢先に惣領冬実先生が漫画化ということで飛び付きました。ルネッサンス期のイタリアの歴史上の有名人のあんな方、こんな方も登場し、その豪華なキャストはさながら古き良きハリウッド映画を見ているような気分です。魅力的な登場人物達の物語の行方が気になり、次巻が待ち遠しくてたまりません。せめて一年に一冊出てくれると嬉しいのですが惣領先生の史実に忠実な職人仕事を堪能させていただくためにはやむなしです。今はただ、うっかり深夜のアニメやく
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Posted by ブクログ
前巻が出てから1年強という長~~いお休みがあり、満を持して・・・・という感じでようやく発売されたこの第8巻。 今回も実に美しく、そして読み応えがありました。 KiKi の心の恋人(?)チェーザレ様は美しくも大人びた美青年からあっという間に脱皮し、表舞台に出る直前の助走期間の 男 になっていました。 なんというふてぶてしさ!! そしてなんという鮮やかさ!! さて、一応 KiKi は高校時代に「世界史」を専攻していたはずなんだけど「レコンキスタ」こそは記憶にあったものの、「パッツィ家の陰謀」っていうのは正直、知らなかったなぁ・・・・・ ^^; 今号の巻末の解説でじっくりとお勉強させても
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Posted by ブクログ
※後半ちょっとネタバレありです。
なんていうか、ほんとに構成が上手な作家さんだなあと。画面の魅せ方も心得てるし、ここまでチェーザレ・ボルジアの人間性に踏み込んでいくのか、とも思った1冊。
51話の最後のページ、山岸涼子(日出る処の天子)っぽいなあと思った。チェーザレの表情が厩戸王子と重なったからなんだけど、ミゲルが自分と同じ人間としての目線でのチェーザレを思っていく過程も、ちょっと似ている気がする。
私がチェーザレに出会ったのは塩野七生さんの作品でなんだけど、あの人の書くチェーザレは完全にヒーローだからなあ。惣領さんのこの目線は今までのチェーザレものにはない高さだと思う。今までの時代考証への真