あらすじ
ピサ・フィレンツェ編 最終章さらば、青春。さらば、ピサの風。旅立ちが、永遠の友情を育む。メディチ家から初の枢機卿を誕生させる。ロレンツォ・デ・メディチの悲願を叶えるため、ジョヴァンニは就任の条件である大学の最終試問に挑む。だが試験官チェーザレ・ボルジアはなぜか難問を突きつけ……。コロンブスとの船旅、初めての夜、そして別れの遠乗り。思い出のつまったピサから学生達はついに旅立つ。
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めちゃめちゃいい とってもいい かなりいい
まず絵が美麗。麗しい。きれい。見てて楽しい。
そして時代考証の入り用がすごい。教科書かなにかですか??
あとやっぱりアンジェロとチェーザレとの関係性が良すぎる。側近ミゲロとチェーザレもいいですが……
なんでもできる文武両道おまけに容姿端麗、貴族という身にかけられた期待に応えるために達観し、どこか諦観しているチェーザレに市民のアンジェロが屈託なく話しかけるお前おもしれー奴構図が悪いわけがありましょうか。
アンジェロもただ馬鹿じゃなくて食えない奴なのめちゃめちゃいい。
あと歴史物は自分の微かな知識にひっかかって読むのが楽しい……
この時代の貴族の絢爛さやドロドロっぷりのドラマ性にベルばらみたいな懐かしさを感じた、これこれこの味ですよ。
ピザでの最期の日々
今後の波乱を感じさせながらも、ピザでの最期の日々が美しく綴られています。
若さの煌めきとふとよぎる儚さ、じっくり読みたくなるストーリーです。本当に時間をかけて創られたんだろうな。。
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中世イタリアの、混沌を深めていく様が分かりやすく描かれていて、美麗な絵も相俟って、相変わらずの高品質。進むのはゆっくりだけど、描き切ってもらいたいです。
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第10巻。ジョヴァンニの最終公開試問、ミケランジェロ、コロンブスとの船路、ジョヴァンニの緋の衣。
いよいよピサから学生たちが方々に去ります。
メディチ家から初の枢機卿を輩出した喜びも束の間、フィレンツェに戻ったジョヴァンニは早々に今後の動向について不穏な様子を感じ取ります。アンジェロとチェーザレをはじめとするスペイン団との別れのシーンはぐっとくるものが。特にチェーザレの笑顔がまた切ない。若さや勢いが痛快だった学生生活の場面もこの巻でひと区切りです。若年ながらその重責を背負うことになるチェーザレやジョヴァンニの覚悟や奥に潜めた不安など、ひとりの人間として魅力に映ることの多かった回でした。
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義父からもらったシリーズ。6巻までいただいたんだけど、あまりにおもしろくて、速攻買い足してしまいました(笑)。
久しぶりに読み続けたいと思った漫画。
中世のイタリアで活躍したチェーザレという人物が主人公。歴史的な背景がおもしろいし(史実を深く掘り下げて描いてる)、チェーザレ始めとする登場人物がカッコ良い!
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史実を入念に調べ、絵も写実的で極めて丁寧に書かれた作品です。大学の歴史の講義を受けているような気分になります。
複雑な歴史や人物関係を精緻な絵で、決して堅苦しくないストーリーに落とし込んだ、絶妙なバランスのコミックです。
資料調査や細かい作画作業のためか、コミックの発売間隔は1年以上になることもあります。それだけ力の入った作品なんだと思います。
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青春時代の終わり…という印象で読み終えました。次の巻からは政治色が濃くなりそうかなあ?ローマの雰囲気がどう描かれるのかも気になる。
1巻の発売時から追っかけて、ここまで長かったけれど、毎回本当に楽しみにしている作品です。こんどは1巻から一気に読んでみよう。
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ピサ・フィレンツェ編完結~。
読み応えのある充実した巻でした。
ジョヴァンニ様の学位試験に、ピサの教授職でもあるチェーザレとの
やりとりのシーンがあるのですが、なかなか猊下も立派でした。
さすがのちにメディチ初の法王さまになるだけのことはある~!と、まぶしかったです。
トスカーナの自由な空気のなかチェーザレと親交を育んだアンジェロが、
ジョヴァンニ猊下に従ってローマに向かうことになるところでお話がひと区切りされています。
大航海に向かうことが決まったコロンブスの船に少し乗せてもらうシーンでは、小さくなっていく町を遠い目でみつめるチェーザレがとても印象的。
「人とは儚いものなのだな」
それぞれの少年時代を過ぎて、歴史の表舞台へと、展開していく続きがとても楽しみです。
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第一巻でいけ好かなかったジョバンニが素直でかわいい枢機卿に……そして、アンジェロはチェーザレと別れてローマへ。毎回、美しくリアルな画と説得力のある史実描写を楽しんでいる。
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モーニングで短期集中連載していた時にも読んだけれど、コミックスとしてまとめて読むとより物語が頭に入って来ます。
ハラハラドキドキ冒険物、なんていう訳ではないのに続きが気になって仕方ないし、結構早読みの私がかなり時間をかけて読んでしまう。
ストーリーと作画、このクオリティなら続きをどれだけ待っても構わない、と思ってしまう漫画です。
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ピサ校を卒業して皆、大人に。枢機卿という重責を任されたジョヴァンニに自覚が芽生えるところは感動的でした。さて楽しかった子供時代が終わり、これからどうなるのか。
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チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンスを描くシリーズ10巻。
教皇インノケンティウス8世の死期が迫る中、教皇を操ってきたジュリアーノ・デッラ・ローヴェレが動き出す。デッラ・ローヴェレがナポリと結ぶことにより、イタリアの平和の要となっていたナポリ・フィレンツェ・ミラノの三国同盟は崩れる。
イタリア半島を緊張が覆う中、自身も死が迫っていたロレンツォ・デ・メディチの悲願は、息子、ジョヴァンニが枢機卿となること。そのためには、ジョヴァンニはサピエンツァ大学ピサ校の教授資格認定試験に合格する必要があった。試験官の1人として選ばれたのは、すでに教授資格を持つチェーザレ。
チェーザレもジョヴァンニもそしてアンジェロもミゲルも青春時代を過ごした大学生活が、真に終わりを告げようとしていた。
政治の舞台に出ようとするジョヴァンニに付いて、アンジェロもローマへと向かうことになる。純朴であるように見えて「案外食えない」アンジェロは、チェーザレにジョヴァンニ周囲の動きを伝えることを約す。
上に立つことを運命づけられたチェーザレがふと見せる「年相応の青年」の顔。
ミゲルもアンジェロもその顔に気づいているから、チェーザレに惹かれている。
2つの海のシーンが印象的である。1つはピサに寄港したコロンブスの船で沖に出るチェーザレ、アンジェロ、ミゲル。1つはアンダルシア種の馬を駆り、海辺へと遠乗りする彼ら。
大海原は大航海時代の幕開けも予感させ、人の儚さも思わせる。潮の香りが漂い、波の音が聞こえるような絵が美しい。
ピサの海岸はまた、キリストの弟子、聖ペテロが、エルサレムから渡り上陸した地でもある。
ここからまた、チェーザレたちも旅立つ。
青春の思い出を胸に抱き、おそらくは平穏ではない航海に。
*この巻は解説がなくて少し残念。
*つまらないことではありますが、死期迫るロレンツォ・デ・メディチの台詞「私の目が黒いうちに」、というのに少々引っかかりました。ロレンツォは黒髪で、おそらく目も黒いのでしょうが、ジョヴァンニも兄もおそらく金髪、おそらく目の色も淡い。黒い瞳が主流とはいいにくいであろうイタリアに、はてこんな慣用句があるのかな・・・?と(^^;)。
*さて、ここで既刊分に追いついたので、そのうち『神曲』他に手を出していこうかなと(^^;)。いずれにしろ、ぼちぼちペースになりそうです。
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読み応えがある。
第一部完結といった趣か。
アンジェロの成長ぶりと変わらなさが微笑ましい。
チェーザレは、これからどうなっていくのか。
どこまで描くのか。
期待大。
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ジョヴァンニ・ド・メディチの学位試験。
俗物化した聖職者たちを教義に反さないよう正当化する論述、それが試されるみたいですね。
物は言いようであり、教会の権威を保つには必要な話術。
最終試験に相応しいです。
そしてジョヴァンニは枢機卿となり、アンジェロの就職先も決まり、チェーザレには権謀術策を巡らす、血生臭い波乱の日々が…待ってるはず。
今巻で第一部完結といった具合ですが、もちろんまだ続くんだよね? ?
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9巻発売から約一年。ようやく出ました!
どっしりと重厚で、隅々まで美しく。
まるで絵画付きの歴史書を読んでいるかのよう。
サラサラと読める漫画ではありませんが、読後には深い満足感が。
チェーザレの青年期、この巻にて終わりというところでしょうか?
次巻以降は権謀術数渦巻くローマ編突入ですね。
11巻の発売を、気長に待つとします^^
Posted by ブクログ
9巻から1年かけてようやくの10巻。作者いわく、これで序章が終了とのこと(確かにチェーザレここまで何にもしてない)。連載開始から8年かけて序章ということは、終わりはまだながい。。
それだけの時間をかけて制作されているだけあって精緻に組み立てられた世界観、展開はすばらしい。9巻では違和感あった作画も、盛り返すどころか相当クオリティを上げている。
ジョヴァンニ・デ・メディチの教授資格認定試験も終わり、次巻からはローマに舞台を移す。教皇選が本格的に展開され、チェーザレも活躍するはず。
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ミケランジェロ登場。チェーザレの身なりを見れば貴族だってすぐにわかりそうなもんだけど、当時の貧富の差ってどの程度だったんだろう?
とにかく、この巻は小難しくなくて読みやすかった!
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ジョバンニがついにメディチ家悲願の枢機卿に就任。チェーザレも次のコンクラーベに向けた根回しのため、アンジェロを密偵として使うことに。主人公たちの青春時代が終わり、物語がじわじわと動き出しそうな予感。緻密な時代考証、フレスコ画のように静謐な絵も読みごたえたっぷり。もうすぐ副読本も出るそうなので、そちらも購入したい。
Posted by ブクログ
連載期間の長さも手伝って話の内容をかなり忘れとります(読み返さないと、、、)が、ちょっとダレてきている感も否定できない。
読み手側の慣れなのか、最初のころの緊迫感が薄れているかな?
共同体の巨大化と腐敗、宗教が絡んで人類の普遍的生態をある意味歴史の勉強をしつつ楽しめる稀有なマンガではあります。