あらすじ
枢機卿に就任したジョヴァンニは、ローマに入城。教皇インノケンティウス8世に拝謁するとともに、次期教皇を狙うロドリーゴ・ボルジアをはじめとするボルジア派の枢機卿とも親しくする機会を得た。だが順調に思われたローマでの日々に父、ロレンツォの訃報がもたらされる。狼狽し悲嘆にくれるジョヴァンニ。一方ロレンツォの弔問に訪れたチェーザレにメディチ家の新当主、ピエロは三国同盟解消の意向を語るのだった。
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政治の世界へ
ロレンツォ・デ・メディチの死により大きく変化するフィレンツェとイタリア半島各地が臨場感たっぷりに描かれています。
ジョヴァンニも側近になったアンジェロも政治の世界に足を踏み入れ、読み応えのある一冊です。
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ロレンツォ 堕つ
ロドリーゴ・ローヴェレ 枢機卿の撲り合い
サヴォナローラ 神の啓示
レオナルドダヴィンチ 意味深
ジョヴァンニ 悲嘆
イノケンティウス8世 重篤
ルクレツィア 「きゃは♫」
三国同盟解消時、チェーザレ、未だ17歳
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第11巻。ジョヴァンニのローマ入城、チェーザレの妹ルクレツィア、ロレンツォの死去、ゴンザーガのジョヴァンニ。
アンジェロの報告という形で遠く離れたローマの動向を伝える流れは見事だなと。フィレンツェの調停役が居なくなったことで三国同盟は崩れつつあり、ローヴェレ枢機卿が幅を利かせ始めます。教皇聖下の病状も悪化し、教皇選がいよいよ具体化してきました。
前後の歴史は別の資料で先読みしてしまいましたが、それでも彼らの行く末をこの漫画でしっかりと見届けたいと思います。最新刊のここまで一気読み、続刊を気長に待つことにします。
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ロレンツォの死により、新たな歴史が動き出しました。枢機卿の方々の人間くさいようすに見入っています。アンジェロ成長しましたねー。頼もしいです。チェーザレは相変わらず素敵な上に理知的で惚れ惚れします。
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メディチ家当主、ロレンツォの死。三国同盟の終焉。ローマ教皇崩御…⁈ 不穏です。次期教皇の座を巡るパワーゲームが始まりました。ルクレツィアも小悪魔的可憐さで再登場です。
11巻で漸く教皇選か‼︎ 終わるのかコレ⁇ と思わなくもないですが、面白くなってきました。気長にこの豪奢で陰惨なボルジア家の物語を読んでいこうと思います。
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チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンスを描くコミックスの11巻。
ピサ校で、教授資格認定試験に無事合格したメディチ家御曹司ジョヴァンニ。ピサ大司教リアーリオやボルジア家の後ろ盾もあり、晴れて枢機卿となったジョヴァンニは、アンジェロを伴い、ローマの教皇庁へと向かう。アンジェロは、密かにジョヴァンニの周囲の動きを報告するよう、チェーザレ・ボルジアの命を受けていた。
ローマで、枢機卿であり教皇庁高官でもあるチェーザレの父、ロドリーゴはジョヴァンニを暖かく迎えいれる。アンジェロとジョヴァンニは、チェーザレの妹ルクレツィアと出会い、その愛らしさに魂を奪われる。
ロドリーゴ・ボルジアは教皇の座を狙っていた。メディチ家子息ジョヴァンニを後押ししたのはその足固めの意味もあった。順当に行けばあと数年でその願いは叶うはずだったが、しかし大きな不安材料があった。メディチ家当主、ロレンツォの病状である。
本巻で巨星はついに墜ちる。しかも墜ちる星は1つではない。
何とか保たれていた半島のバランスは大きく揺らぎ始める。激動の時代が始まる予感が漂う。
ルクレツィアは美しいながら、自分の美しさを十分に知るが故のしたたかさも併せ持つ。かなり「イヤな女」と言ってもよいのだが、どこか無邪気さもあり、そんな描かれ方はチェーザレとも共通している。
宿敵であるロドリーゴ・ボルジアとジュリアーノ・デッラ・ローヴェレは激しく対立しあう。そのむき出しの闘争心のぶつかり合いは、ある意味すがすがしいほどで、2人の対決シーンはどこかコミカルでもある。
有力者が舞台を去れば、勢力図もまた書き換えられねばならない。
チェーザレは父という駒をゴールに進めるために、策を練り始める。
*背景も綿密に考証し描き込んでいるこのシリーズ。本巻ではフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂が目に留まりました。ちょうど先日テレビ東京系『美の巨人たち』でも取り上げられていましたが、大きなドームが印象的な、フィレンツェのシンボル的建物。
*歴史の副読本にもよさそうな感じもしますが、じっくり描いているだけにストーリー展開もゆったりペースなので、受験生には向かなそう(^^;)。下手をすると(しなくても)、1492年が終わる前に受験生でなくなってしまいそうです。
Posted by ブクログ
ロレンツォ・デ・メディチ死去。
そしてますます複雑になるイタリア情勢……。
ロレンツォが死の間際に、ジョヴァンニが教皇となるシーンを夢に見るんだけど、チェーザレを読みながら初めてWikiで史実を確認してみました。
ジョヴァンニは後の教皇レオ10世だったのね……。
歴史ものは基本的な展開は厳然たる史実としてあって、書物などからは計り知れない部分をどう描くか、というところがやはり醍醐味だなあと。