原基晶のレビュー一覧
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今回もじっくり楽しく読ませていただきました♪ 惣領さんの描くチェーザレは、かっこよいのと同時に無邪気で可愛い。冷徹な支配する側の顔と、知的好奇心を抑えられない可愛さは前から描かれていたけど、4巻では庶民と同等の位置に自分を置いてみることによってのギャップを理解・吸収していく様がまた可愛かった。個人的には2Pとはいえサラディンが出てきて嬉しい♪
あと、ルクレツィアがブラコンなのは良いとして、このブラコンぶりは近親相姦説を取り入れてるんですかね。チェーザレはともかくルクレツィアは完全に恋人として見てるよねー。彼女の今後のあれやこれを考えると、どう描いていくつもりなのか気になる。
用語解説や佐々木教 -
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いやはや、今号は本当に読み応えがありました。 やっぱり今号の白眉は「新説(? でもないか・・・)カノッサの屈辱」と「チェーザレ vs. ランディーノ教授の『神曲』談義」ではないでしょうか? 世界史の授業で学んだ「カノッサの屈辱」とこの漫画で描かれる「カノッサの屈辱」では結構違いがあるのもなかなか新鮮だし(とは言えども、これに似た話はどこかで読んだことがある記憶はあるのです。 その時はこの解釈にはちょっと懐疑的だったんですけどね 笑)、ピサ大聖堂に安置されているハインリッヒ7世の墓を見、そしてダンテの神曲を読んで、こんなにも多くのことを考えたチェーザレに驚嘆したりと KiKi にとってはな
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今号で再びこの時代の庶子というのがどういう存在であったのかを思い知らされました。 考えてみると不思議ですよね~。 日本ではどちらかと言えば殿様の血を残すことに重点が置かれ、いわゆる側室を持つことが支配者階級であれば言わば常識であったのに、海の向こうでは逆に正式な婚姻を経ていない男女間に生まれた者であれば、仮にそれがそこそこの立場の人であったとしても「人としての存在そのもの」が認められないとは・・・・・・。 確かにミゲルが言うとおり「それが教義」であり、その教義をベースにした信仰生活を否定しない以上「それがお前たちが望んだ世界」と言われてしまっても仕方ない・・・・とは思うけれど、何だか複雑
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いや~、今号では絵の迫力にやられっ放しです。 物語としてはさほど進んでいないのですが、ピサ大学で催された騎馬試合の様子がこれでもかっていうぐらい丁寧に描かれているんですよね~。 実写版の大河ドラマ系やら騎士物語系の騎馬試合よりもはるかに迫力があります。 さすが、美大出身の漫画家さんですねぇ~。
それ以外にも読みどころはいっぱいあって、案外・・・・というか、やっぱり女好きなチェーザレの一面が描かれていたり、刺客との勝負で相も変わらずの肝っ玉を見せつけられたり、ミゲルやフランチェスコのちょっとした一言から「まったくもって何てヤツだ!」と思いつつもチェーザレを認めざるを得ない側近たちの心が描 -
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第1巻の終わりから第2巻の最初までは「世事に疎いアンジェロのための社会化見学」だったのが、今号では「庶民生活に疎いチェーザレのための社会科見学」っていう感じでしょうか(笑)。 企画:ボルジア、遂行:メディチの産業振興プロジェクトで問題が発生したのを機にチェーザレが工事現場視察(偵察?)に行くエピソードが楽しいです。 政治的なことには年齢を感じさせない「大人顔」のチェーザレが、工事現場視察をほっぽらかしてついでに出向くピサでのお祭り観光では、以前ダ・ヴィンチに見せたのと同じような子供の顔を見せてくれます。
たまたま今号にはルクレツィアの回想という形で、大学入学前のチェーザレの幼い姿も描かれ -
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KiKi が歴史上の人物の中でもっとも魅了されている男がチェーザレ・ボルジアであることは以前にもお話しましたが、同時に興味がありつつもまったくその正体が見えない男で、魅力的なのかどうかの評価さえできない人物の1人がチェーザレの腹心・ドン・ミケロット(漫画上のミゲル)です。 いわゆる「暗殺者」という形以外でドン・ミケロットについて触れた日本語の作品を KiKi は見たことがありません。 そういう意味で、この漫画でのミゲルの人物設定には非常に興味を覚えます。 チェーザレの影に常に寄り添い、ダークサイドの仕事を粛々とこなしていく人物。 そんな彼が「ユダヤ」という出自を持ち、あのキリスト教絶対
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ず~っと昔、何かの本か雑誌で以下のようなお話に出会ったことがあります。 曰く、とあるパーティーでちょっとダサイけれど高名な文学者と、時代の先端を行くようなハイセンスな女性が出会った。 その女性は会話の中でとあるベストセラー作品の話題を出し、その文学者に感想を聞いたところまだ読んでいないという返事だった。 するとその女性は「まあ、先生。 あのベストセラー作品をまだ読んでいらっしゃいませんの? 早くお読みになるべきですわ。 発売されてもう何ヶ月にもなりますもの・・・・」と言った。 するとその文学者はそれを軽く受け流したうえでその女性に「ところであなたはダンテの『』神曲をお読みになりま
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ピサ大学の講義で、ダンテ『神曲』「地獄篇」の討論が行われます。神曲に描かれている、ピサで実際に起こった凄惨な事件を、ジョヴァンニは恐れおののき、チェーザレは恐怖による市民の沈黙も統治の一つだと言い、アンジェロは自由意志をもった市民の沈黙を非難します。大学に通いながら、チェーザレは父枢機卿のためにコンクラーベの票集めに動きます。コンクラーベにからみ、ロレンツォとチェーザレに交流があったことが明かされます。それにしても、ジュリアーノ・デ・ラ・ローヴェレとロドリーゴ・ボルジアの確執がかくも深いものだったとは…ローヴェレ枢機卿、後のユリウス2世が、チェーザレを破滅させようとするわけだ…
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初っ端から、チェーザレの肉体美(上半身)がカラーで拝め
裏切者が明らかになるドッキドキの展開に、
ちびチェー&ミケがたいそう可愛く、
シレンツィオに大人ホアンも登場で色男も更に充実
巻末解説もしっかり、
大変お買い得な一冊。
それにつけても、チェーザレ未だ15歳…絶対サバ読んでるだろ!
時代が違うとはいえ大人っぽすぎる…若くても30歳くらいの風格かと…
シレンツィオ辺りの政争がらみの話になるとまた意味が分からなくなる事も多いのだけど、今回は放火犯&チェーザレを狙う暗殺者の正体などの謎解きがあったり、チェーザレたちの幼少期の回想であったり分かりやすく面白い話が満載でいつも以上に面白かったで