こざき亜衣のレビュー一覧
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王妃の役割
絵がしっかりとしていてストーリー構成や時代考証にも隙がない。堂々とした歴史マンガである。主人公のセシルはどちらかと言えばこの巻では狂言周り的な役割で、主役は国王ヘンリー8世であり王妃アン・ブーリンである。この当時も現代の日本でも王妃の基本的役割は、動物のメスの基本機能「男の子を生む」にあるのだなあ ということを実感させられた。
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本編をじっくり堪能したのち、監修者のあとがきを読むのも各巻の愉しみです。
今回は、歴史小説の話でした。しばりょうとベルばらと大河が同列に並べられ、これはフィクションですってテロップはありますか? と。
そしてフィクション(『王子と乞食』)をフィクション(本作品)に挿入した手法への高評価。
とても面白いあとがきでした。 -
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スコットランドのメアリ、イングランドのエリザベス、生まれたね~
次巻は二人の邂逅のようだけれど、今巻でも男女の想いや打算が交錯し、グッチャグチャになるかと思いきや… ある未亡人の聡明さがイングランド王室を纏めていく… -
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ネタバレエリザベスの義母が2回変わるこの巻。登場する女性たちが一人ひとり魅力的。4番目の王妃•アン・オブ・クレーフェがいう「ワタシの幸せ、ワタシにしかわからない。それでヨイのです」はある意味、ジェンダーが多様化している現代にも通じる感覚ではないか?子どもを産みたいという気持ちも、新しいドレスを作りまくりたいという欲も、その人の幸せはその人にしかわからない。
またセシルの師匠的存在でもあったクロムウェルが処刑される場面では最期までクロムウェルらしさが出ていてよかった。(そう怯えるな。処刑は初めてか。大事な場面では裏を読め。ここで失敗して私を久留島せれば国王陛下が喜ぶぞ。【ニッ】)
また、エリザベスはこの -
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ネタバレアン•ブーリンの最期から始まる巻。セシルが政治家を志し、少しづつ宮廷の中に入り、新たな出会いを通して成長していく。
クロムウェルとの師弟のような関係が特によく、別れのシーンは読むのが辛かった。
それだけに巻末のおまけページ「最後の審判待合室」は面白い。
刺さったセリフ
「私から何も奪わず、ただ与えようとしてくれたのはウィリアムだけだった。」(アン)
「今ようやくわかったの。これは、愛だわ」(アン)
「施しは必要だ。だが労働と対価こそ、貧しさを真に救うことだと私は考える。」(クロムウェル)
「生き延びろ。私のようにはなるな。お前の王を愛せ」(クロムウェル) -
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ネタバレセシルが政治家を目指す中で、いろいろな出会いがある巻。クロムウェルとジョン•フィッシャーは対立しつつも根は通じるところがあったのではないかと思った。チークの妹のメアリがとにかくかわいい。
刺さったセリフ
「ヘンリー8世という丈夫な器に、私は新しいイングランドという料理を作って盛りつける。皿の上には人びとの暮らしがあり、ゆたかな作物屋珍しい品々で彩られる。それは誰もまだ見たことも食べたこともない料理だ。私の夢だ。君は20年後、政治家になって何がしたい?」(クロムウェル)
「物事は常に多面的じゃ。すべてを知り、考えることじゃ。)「どちらの正義も学び、どちらかの正義を選ぶんじゃ』(フィッシャー) -
Posted by ブクログ
ネタバレカラー絵はもちろん、本編も美しく、ストーリーも冒頭から惹きつけられます。主人公セシルとアン•ブーリンの出会いがメイン。彼がエリザベス一世を支えたいと思い、行動に移していく過程も丁寧に描かれてます。こざき亜衣先生は人の心情をとてもていねいに描かれるのでこの先も楽しみです。
ささったセリフ
「みんな、羨ましいのよ。あなたがちゃんと傷ついているから。酷いことされたり、言われたりしたらちゃんと傷つきたいのに、ここではそんな簡単なことが何より難しいの」(アン)
「少なくともこのマントほど温かいもの、私はこの城でかけてもらったことはないわ。」(アン)
「王妃様が笑ってくださるなら、俺はなんにだってなりま -
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ネタバレ大きく歴史が動き出す3巻。
フィッシャー司教が自分の信念を貫き、殉教し、
アン王妃、ジョージ•ブーリンも追い詰められ、処刑宣告を受ける。成り上がるため、姉妹を王に差し出し、成り上がったジョージの「俺だってこんな人間になりたくなかった」という言葉が印象に残る。家を盛り立てるためにした選択。でも幼い頃、純粋に兄妹仲良く過ごしていた日々が記憶に蘇る。こざき先生の物語の構成力もすごいけどやはり、どんなに醜いシーン、残酷なシーンであってもどこか品があるのは「あさひなぐ」の頃から変わらない。
あとアンとジェーンの王を巡って、家同士もライバルでありながらどこかで繋がっている、互いを理解しているようなところも -
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「池田先生推薦」に釣られて読みました。
面白かったです!
この時代、映画やドラマでよく見ますが、漫画は初めてです。
セシル目線なのも新鮮。
歴史がベースなので、面白くないわけがない、と言えばそうなのですが、ストーリーもキャラ設定も引き込まれました。
しかし、女性の生き辛いこと...
王子プレッシャー、半端ない。
日本の皇室にも、なんなら家によっては未だに、後継ぎには男の子思想、残ってますよね、怖っ。
皇室は血筋故に、問題が先延ばしになるのは致し方無いですが、問題は男の子に拘る一般家庭のジジババたち。
あなたの家、そんな大層な血筋でもないでしょ?って感じですw
何様なんでしょうねw
おっと、本編