公手成幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
冒険小説が書店の正面の平積みスペースを飾っていた時代には、スナイパーものも決して珍しくなかった気がするが、今では、映画こそスナイパーをヒーローに据えた作品が途切れなく続いているものの、小説作品として花形になることは、本格ミステリーが復活している昨今ほとんどなくなってしまったようである。
スナイパーものの書き手としては自身銃器に造詣の深いハンターは第一人者であると思うが、そのハンターも、シリーズ・ヒーローであるボブ・リー・スワガーも共に高齢化してしまった。もう一作登場があるかどうか、危ぶまれるほどに。
寂しいことではあるが、時代は移ろい、時は流れる。ヴェトナム世代のスナイパーに今できることは何だろう。いまここにある危機、すなわちイスラムからアメリカに潜入したスナイパーを見つけ出し、その目的を探り、最後にはその狙撃を阻止することだ。
かくもシンプルなストーリー。相手は聖戦の戦士ジューバ・ザ・スナイパー。かつてのボブ・リー同様に天分の才能を持つ狙撃手。その意図はアラーの神への深い信仰。ストレートで曲がらない弾丸のような揺るぎなさ。
米国に潜入したジューバと彼をアシストする元メキシコ特殊部隊チーム、対するはボブ・リーやイスラエルの分析官までをも急遽交えて完璧を期した極秘捜索チーム。駆け引きとその行動と分析が面白い。かつて時代を謳歌した冒険小説の断面がここそこに見受けられる。
ターゲットは誰であるのかも最後の最後までわからない。仕掛けられた伏線、知略の攻防、久々にスケールの大きな狙撃スパイゲームを読んでいる感触。誰にでも奨められる小説とは言えないが、銃器や弾薬やスコープに関する専門的かつ科学的な分析、それによって狙撃場所を特定してゆく、スワガー・サーガならではの推理と、追撃の様子が手に汗握る展開で眼を放せない。男の子の小説はこうだと言わんばかりの展開だが、最近では女子でもこういう作品に餓えている方がいるのではないだろうか? -
Posted by ブクログ
冒険小説が書店の正面の平積みスペースを飾っていた時代には、スナイパーものも決して珍しくなかった気がするが、今では、映画こそスナイパーをヒーローに据えた作品が途切れなく続いているものの、小説作品として花形になることは、本格ミステリーが復活している昨今ほとんどなくなってしまったようである。
スナイパーものの書き手としては自身銃器に造詣の深いハンターは第一人者であると思うが、そのハンターも、シリーズ・ヒーローであるボブ・リー・スワガーも共に高齢化してしまった。もう一作登場があるかどうか、危ぶまれるほどに。
寂しいことではあるが、時代は移ろい、時は流れる。ヴェトナム世代のスナイパーに今できることは何だろう。いまここにある危機、すなわちイスラムからアメリカに潜入したスナイパーを見つけ出し、その目的を探り、最後にはその狙撃を阻止することだ。
かくもシンプルなストーリー。相手は聖戦の戦士ジューバ・ザ・スナイパー。かつてのボブ・リー同様に天分の才能を持つ狙撃手。その意図はアラーの神への深い信仰。ストレートで曲がらない弾丸のような揺るぎなさ。
米国に潜入したジューバと彼をアシストする元メキシコ特殊部隊チーム、対するはボブ・リーやイスラエルの分析官までをも急遽交えて完璧を期した極秘捜索チーム。駆け引きとその行動と分析が面白い。かつて時代を謳歌した冒険小説の断面がここそこに見受けられる。
ターゲットは誰であるのかも最後の最後までわからない。仕掛けられた伏線、知略の攻防、久々にスケールの大きな狙撃スパイゲームを読んでいる感触。誰にでも奨められる小説とは言えないが、銃器や弾薬やスコープに関する専門的かつ科学的な分析、それによって狙撃場所を特定してゆく、スワガー・サーガならではの推理と、追撃の様子が手に汗握る展開で眼を放せない。男の子の小説はこうだと言わんばかりの展開だが、最近では女子でもこういう作品に餓えている方がいるのではないだろうか? -
購入済み
以前に比べれば・・
以前に比べればストーリー性は少し落ちたかなっていう気がします。そして、その分少し無理な設定が増えたような気がする。まあ、それにしても、シリーズものを読み続けてきて、スワガーはこんなに老いたのかという感慨もありますが、自分もともに年を取ってきたのだという感慨がひとしおですね。でも、読み終えた後、やはりスナイパーに復帰して、推理を働かせてほしいという気持ちがわいてきますよ。不思議だ。
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Posted by ブクログ
犯罪史上最悪にして最も有名な未解決の猟奇殺人。なんでまた切り裂きジャックなの?という疑問がまず最初にあったが、巻末の参考文献リストを見ると、作者のリサーチに費やした想いが見て取れる。
ストーリーは、犯人の日記と記者の回顧録を交互に並べる形で展開する。上巻はスローペース。五人目の被害者以降に動き出すが、当時の時代背景や、記者としての葛藤などにページを割いてあるようで、謎解きよりもその世界観の方が印象に残った。正直、新犯人の解釈よりも時代考証の緻密さに脱帽した感じ。
そして肝心の新犯人だが、あやふやに終わらせるのではなく、はっきりと断定している。今まで語られてきた数多くの犯人像とは明らかに異なる。そこに至る推理のプロセスも自然で違和感ないのだが、作者流のアレンジが加わっているため、やはりどこまでいっても小説の中における新解釈という感は拭えない。ま、フィクションなんだから当たり前か。切り裂きジャック関連の先入観はなしに、でも「小説」だという前提で読んでほしい作品です。
最後に野暮だけど言わせて。やっぱりハンターはガンアクションがないとつまんねーわ。 -
Posted by ブクログ
西欧ミステリ地味に読んでるんだが『瘢痕』が読み辛い。事件の奇抜さから派生する事案がよく解らない。これが自分がノルウェーの背景を知らなさすぎるからなのか、単純に主人公の記者に感情移入がしにくいからか…火事で子供を失い自分も顔に瘢痕を負っている事に根ざすものが伝わってこないと言うか。
ラストで、彼が子供を失った後から精神が停止していた、と言う描写があり、ここから瘢痕を負った事から来る彼の葛藤はこれ以降の作品に描かれて行くのだろうが…ノルウェーの作品なのだが、日本と同じ様に「アメリカかぶれ」と言うか、アメリカの文化が普通に入って来ている国の様で、その点で「北欧」の作品を読み、北欧の国の文化に触れる、と言う鮮度があまり感じられなかった。