公手成幸のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズ殺人事件 下

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    ★3.5

    純粋な小説というより、ドラマを小説化したノベライズ本を読んている様な気がするのは、作者が、元々脚本家であるという事と無関係ではないかもしれません。でも、中身は面白くないという事では無く、1900年代と2010年代の話がリズミカルに繰り返されるので、むしろスムーズに読めたかもしれません。

    話としては、事実も取りまぜながら書き上げられたフィクション。シャーロキアンなら一目瞭然(一読瞭然)なのかもしれませんが、若かりし頃、シャーロック・ホームズを多数読んではいるものの、シャーロキアンという訳では無いので、描かれている背景とか、意味合いをつかむのがちょっと難しかったかも。でも、ホームズ作

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    2025年10月12日
  • シャーロック・ホームズ殺人事件 上

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    ネタバレ

    ★3.5

    作品中で描かれているのは、現代のシャーロキアンと、ホームズ作品を創作していたコナン・ドイルその人。コナン・ドイル以外の者の手によるシャーロック・ホームズ作品の事をパスティーシュと言ったりしますが、これは、パスティーシュなんですかね?どうなんだろ?

    作者は、映画やテレビの脚本家なので、描き方は映像的な感じもします。現代と、過去(コナン・ドイル時代)が行ったり来たりしますが、読みにくいという事は無く、意外にスムーズに読み進めました。

    上巻は、まぁ、どの作品でもそうですが、ほんの序章。下巻で謎が明かされます。

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    2025年10月05日
  • ブラックライト(上)

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    「ダーティーホワイトボーイズ」で登場した人物たちがキーマンとして再登場。これから読む人は、「ダーティーホワイトボーイズ」を読んでからの方がより楽しめますよ。
    とはいえ、過去と現在が入り組んで語られるので、状況を把握するのに時間がかかるのも事実。一度状況や人間関係が理解できれば、面白さは倍化してゆきます。
    下巻も楽しみです。
    PS.
    警察本部と警官が無線で連絡し合う場面で使われる「Negative」を「否定的だ」と不自然な日本語に訳しているが(P93他)、これは航空管制官なども言い間違いや聞き間違いを防ぐために、「No」の代わりに使われているのも知らない(⁉)翻訳者って…ここは素直に「ダメだ」で

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    2024年07月26日
  • Gマン 宿命の銃弾(上)

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    ひさびさの海外の小説でまだ頭が海外小説なれせずになかなか登場人物の名前に付いていけなかったりするが、面白い。
    ストーリーの構成の仕方がとても秀逸です。
    下巻が楽しみ!

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    2024年07月15日
  • ダーティホワイトボーイズ

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    「極大射程」以来のスティーヴン・ハンター。
    以下はネタバレありの感想。

    文庫本32章700ページを超える分量にも度肝を抜かれるが、6章(150ページ)あたりで正義側の主要登場人物のほとんどが殺される。(と、思わされる)
    罪悪感を持たぬ殺人者と罪悪感に苛まれる刑事が出会うという設定もナイス。
    そして本書の魅力は、トンデモナイ悪人を描きながらもリアリティぎりぎりの人物造形と彼らの内なる心の葛藤や気持ちがなぜか共感もしくは理解出来るという作者の職人技にある。

    本書の主人公、悪の権化ラマーは凶暴だがバカではない。無理矢理脱走犯仲間にされたリチャードは彼を以下の様に狡猾な無秩序の天才と称する。「ラマ

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    2024年06月20日
  • Gマン 宿命の銃弾(下)

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    2024.03.10
    アメリカの1930年代の風景がわかっていないと読みにくいのかもしれない。
    なぜ、銀行強盗を犯した者たちがヒーローのようにおもわれていたのかがよくわからない。

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    2024年03月10日
  • エンド・オブ・オクトーバー 下

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    あれよと陰謀論まがいな展開になってしまい凡庸なディストピアに突入していくのは如何なものか。そうではなくパンデミックにおける医科学の献身を通して社会のあるべき姿を日常に落とし込んで欲しかった。風呂敷広げるのは上手かったけど尻すぼみしてしまった典型であろう。惜しい。

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    2024年02月29日
  • ブラックライト(下)

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    ネタバレ

    4分の3ぐらいまで何も起きない。スティーブンハンターの戦闘シーンの描写はやっぱりいい。緊迫感あって一気に読める。極大射程はそういったアクションが多くてミステリー要素しっかりしてた。今作はアクションが少なくて残念。ボブの射撃をもっとみたかった。3部作の最後に期待。

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    2023年06月01日
  • 囚われのスナイパー(上)

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     ハンターは好きな作家で、ほとんどの訳書は読んでいる。
     上巻だけで読後感もおかしいが、ちょっと書いておく。
     ボブ・リー・スワガーは、ジューバ・ザ・スナイパー(『狙撃手のゲーム』のターゲット」をはじめ、過去に政府のために行った狙撃についてその罪を問われることになった。
     告発したのは「マザー・デス」と呼ばれる下院議員。BLM(ブラックライヴズマター)の動きに乗って、狙撃の根底に有色人種に対する差別があるというものだ。選挙を有利に進めるためのいいがかりに過ぎないが、ボブは「非道危険行為(ウォンントン・エンデインジャメント)」として票決を受けることになる。

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    2023年01月07日
  • 瘢痕

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    「トマス・エンゲル」の長篇ミステリー作品『瘢痕(はんこん)(原題:Skinndod 、英題:Burned)』を読みました。

    「カリン・フォッスム」に続きノルウェー作家の作品… 北欧ミステリが続いています。

    -----story-------------
    【北欧の新星登場】
    公園にぽつんと張られた白いテント。
    昨日まではそこに無かったテントの中に、まさかあんなものが隠されていたとは――酸鼻をきわめる女子学生殺害事件の発生に、ネット新聞社は色めきたった。
    どこよりも先に特ダネ記事をモノにするんだ!
    火災で一人息子を亡くし、心と体に虚無を抱えたまま復帰したばかりの事件記者「ヘニング」も取材に奔走

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    2022年09月10日
  • エンド・オブ・オクトーバー 下

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    ネタバレ

    話が潜水艦になったあたりから、雲行きは怪しいと思い始めたのですが、ギリギリ荒唐無稽な話というところを避けられているのではないでしょうか?

    なぜに主人公が、体に障がいのあるウイルス学者なのか?と言う疑問は感じますが、逆に言えば、ウイルス学者はすべからず健常者であるという事は無いので、パラリンピック開催中の今と小説の中身はシンクロしているのかもしれません。

    この凶悪ウイルスの起源が、実は、過去から存在していて、(物語中では明確には描かれていませんが)地球温暖化の影響で現代に蘇ってきたという話は、ちょっと怖いかも。シベリアのツンドラ地帯が、どんどん溶けているという話を聞くと、そういう事も荒唐無稽

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    2021年09月01日
  • エンド・オブ・オクトーバー 上

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    コロナ禍での出版という事もあり、現実と小説で描かれている状況の微妙なシンクロが気になりますよねぇ。

    しかも、そこに、イスラムの話が絡んでくる。ちょうど、アフガニスタンで状況が動いている状況ですが、それもまた、現実と小説で描かれている状況の微妙なシンクロを想起させます。

    とはいえ、上巻の最後の方が、ちょっと“物語”すぎる気も・・・?

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    2021年09月01日
  • 狙撃手リーパー ゴースト・ターゲット

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    死に神”―それがアメリカ陸軍最高の狙撃手であるハーウッドにつけられた異名だった。アフガニスタンで戦闘中に負傷し、記憶の欠落とPTSDを抱えて治療のため帰国したハーウッドは、新人スナイパーの訓練にあたっていた。だがその陸軍基地で、司令官である将軍が狙撃されるや、次々に要人が暗殺されていく。狙撃犯は何者なのか?容疑者としてFBIに追われるハーウッドは、追跡を必死にかわしながら真相を追う!

    別に狙撃手でなくても、物語は成り立つのでは?

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    2021年03月29日
  • 狙撃手の使命

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    前作に登場した因縁の相手との対決編。
    とはいえ、相手は割と政治的に動いているため、直接の接点は後半まで出てこないのですが。
    主人公であるところの狙撃手がいろいろなミッションを行う前半がかなりアクションものとして楽しいですね。
    あまり中だるみしないところもいいところ。
    逆に最後はちょっとあっさり気味に思えたかな。

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    2020年12月17日
  • ブラックライト(上)

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    ボブ・リー・スワガーサーガ4部作の3作目。
    極大射程が面白かっただけに、他の作品にも期待値が上がってしまった。
    その為に、ダーティホワイトボーイズは、やや期待外れだったので3作目にも不安が有ったけど、今度は良い意味でまたもや期待を裏切ってくれた。
    ダーティホワイトボーイズを読んでおいてよかった。
    思うのはボブが登場した途端に、話が面白くなる。
    ダーティホワイトボーイズを読んでおく事で、物語への理解が深まる。
    ダーティホワイトボーイズを読んでおいた為に、ブラックライトの面白さが引き立つのだ。

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    2020年09月06日
  • 狙撃手のゲーム(下)

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    狙撃手を追うスワガーだが、銃や弾丸の痕跡を追いかけていくうちに敵はすでにアメリカ領に侵入したことがわかった。

    狙撃の練習状況から想定した狙撃ポイントを必死にさぐり、狙撃手の意図を突き止めようとするスワガーとFBI。
    果たしては狙撃は食い止められるのか。

    後半は手に汗にぎるひりひり感がいい感じです。

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    2019年12月16日
  • 狙撃手のゲーム(下)

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     冒険小説が書店の正面の平積みスペースを飾っていた時代には、スナイパーものも決して珍しくなかった気がするが、今では、映画こそスナイパーをヒーローに据えた作品が途切れなく続いているものの、小説作品として花形になることは、本格ミステリーが復活している昨今ほとんどなくなってしまったようである。

     スナイパーものの書き手としては自身銃器に造詣の深いハンターは第一人者であると思うが、そのハンターも、シリーズ・ヒーローであるボブ・リー・スワガーも共に高齢化してしまった。もう一作登場があるかどうか、危ぶまれるほどに。

     寂しいことではあるが、時代は移ろい、時は流れる。ヴェトナム世代のスナイパーに今できる

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    2019年12月14日
  • 狙撃手のゲーム(上)

    Posted by ブクログ

     冒険小説が書店の正面の平積みスペースを飾っていた時代には、スナイパーものも決して珍しくなかった気がするが、今では、映画こそスナイパーをヒーローに据えた作品が途切れなく続いているものの、小説作品として花形になることは、本格ミステリーが復活している昨今ほとんどなくなってしまったようである。

     スナイパーものの書き手としては自身銃器に造詣の深いハンターは第一人者であると思うが、そのハンターも、シリーズ・ヒーローであるボブ・リー・スワガーも共に高齢化してしまった。もう一作登場があるかどうか、危ぶまれるほどに。

     寂しいことではあるが、時代は移ろい、時は流れる。ヴェトナム世代のスナイパーに今できる

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    2019年12月14日
  • 狙撃手のゲーム(下)

    購入済み

    以前に比べれば・・

    以前に比べればストーリー性は少し落ちたかなっていう気がします。そして、その分少し無理な設定が増えたような気がする。まあ、それにしても、シリーズものを読み続けてきて、スワガーはこんなに老いたのかという感慨もありますが、自分もともに年を取ってきたのだという感慨がひとしおですね。でも、読み終えた後、やはりスナイパーに復帰して、推理を働かせてほしいという気持ちがわいてきますよ。不思議だ。

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    2019年10月06日
  • カナリアはさえずる(下)

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    1人捜査を進めるサリーはやがて2人の大物麻薬ディーラーとの接触に成功する。しかし、その一方ではサリーがCIであることがばれつつあった。
    やがて両方の組織から命を狙われるよう担ったサリーは組織壊滅とラットのあぶり出しのための手を打つこととした。

    前半の頭脳戦から後半はハードボイルドな場面が中心に変わる。
    まあそれはよいとして、ケヴィンとマーティ親子の存在の中途半端さと、ラットの正体の当たり前さ、サリーがなぜ頑なにDの正体を明かさなかったのか、「パーティーマン」の正体は?などあと切れの悪さが残る。

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    2019年09月23日