ダン・シモンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハイペリオンって、SFファンの間では人気高いよね。そんなわけでまあ試してみなきゃってので手に取る。
「それにしても長いよなあ。上下巻って。しかもそれぞれの巻はボリュームあるし。もっと短くまとめられんかったんかいな。ま、気が向いたときにちょこちょこ読んでいくか。半分くらいまで読んで面白くなかったら読むのやめよう」
などと、気乗りしないままページをめくっていったが……。
こ・れ・は・す・ご・い!
司祭の物語から超弩級の面白さ!なんだこれは?もう面白いと言うしか言葉が見つからない面白さ。
上巻からここまで盛り上がって大丈夫か?つうか、ここまでの傑作を書いて、作者は死ぬんじゃないか?死ぬまで行かな -
Posted by ブクログ
宇宙の蛮族アウスターの侵攻を受ける辺境惑星ハイペリオン目指して、連邦軍FORCEの無敵艦隊が出撃していく。連邦の主星タウ・ケティ・センターからその光輝を見守るのは、超高度AI集合体<テクノコア>が19世紀の詩人ジョン・キーツに模して作り出した人造人間ジョゼフ・セヴァーン。自分がなぜこの世界に送り出されたのか理解できないまま、セヴァーンは連邦の最高権力者マイナ・グラッドストーンから謎めいた厚遇を受け、その傍で連邦内の混乱と権謀術数を観察していくことになる。
一方、惑星ハイペリオンにおいてようやく<時間の墓標>に辿り着いた6人の巡礼達は、激しい時潮と物資の欠乏に悩まされながら、一人また一人と不思議 -
Posted by ブクログ
ネタバレわずか二日で読み終わってしまった。前作の設定をそのまま持ってきながら、はるかに凝ったストーリーで一気読み。
前作ではマフィアファミリーの内紛だったのが、今度はマフィア同士の戦いに巻き込まれつつ、シリアルキラーとの戦い、実娘の保護、とまさに三つ巴?の戦い。
新たにマフィアの生き残りの泥棒志向の娘、カメレオンのように正体を変える殺人鬼、娘を殺されたバイオリニスト、が登場し、アイリーン、ブルースという
脇役も健在。キャラの作りが上手く魅力的なうえ、主人公の鋼のようなキャラもますます強烈。
そして一番上手いのが話しの進め方。一体どのようなオチになるのか、果たして誰が真の敵になるのかわからないままラスト -
Posted by ブクログ
ネタバレ続きが楽しみ。
内包する世界観の広がりと厚みがすごい。入れ子構造になっていて、色々な人の視点でハイペリオンの世界が語られるにつれ、ハイペリオンの世界の姿が徐々に明らかになっていく構成になっていて、ついつい引き込まれてしまう。
それぞれのストーリーもホラー的だったり、恋愛だったり、詩的だったりとテイストが変わるので全く飽きない。退廃的な世界観も好み。ハードなSFよりも、ジーン・ウルフのような幻想ファンタジー系SF(?)が好きな人には特におすすめ。
何度もジョン・キーツ(John Keats)の名が出てくるので、興味が湧いた。彼の生涯がジェーン・カンピオン監督、しかもベン・ウィショー主演で映画化