ダン・シモンズのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ話がますます大きくなって行きアクションも激しく、特に中盤の戦いのシーンは延々と続く。メラニー対保安官+ナタリー+ソール+黒人ギャング対FBIという熾烈な戦い。ただ文章だと何が何だか分かりにくい。それにいい加減バンバイアは簡単に死なないと分かってるんだから、狙撃すればいいのに、とか突っ込みが…。
なんと保安官が死んでしまうのは意外!
そして三カ月の時が流れそれぞれの旗色が鮮明になってくる。
バーラント+トニー+マギーvsナタリー+ソールvsメラニーvsボーデン、という不思議な戦いか?
筆力はあるからグイグイ読んでしまうが、時制は入り乱れるし、登場人物が次々に出てくるし、舞台は飛ぶし、細切れに場面転換がなされるので、切れ切れに読むには向いていない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「雪嵐」あたりに比べると文体も違って、こちらは「ハイペリオン」などのドラマに近い。
ストーリーはドラキュラ同志?の抗争によって巻き込まれた一般人の殺人事件を追う、保安官、被害者の娘、かつての被害者の3人の物語となる。
骨子はドラキュラものとなるが、そこがキングの様に壮大なドラマになり、クーンツの様に追うものと追われるものの戦いになる。
しかもドラキュラ側も二手に分かれ、人間側も様々な思惑でいくつにも分かれているので複数の視点で物語が同時進行しててややこしい。
時々戸惑うこともあるが、圧倒的な筆力でグイグイ引き込まれていく。
上巻だけでも相当なページ数でスカスカの日本の小説の3冊分くらいありそう。
逃げるドラキュラ、ドラキュラの組織、その殺し屋、保安官&被害者の娘、精神科医、FBI、モサド、が入り混じって雄大なストーリー。
ささげてある一人にクーンツの名前があるし、作中で主人公が好きなハードボイルト作家でウェストレイク、パーカーが上がってるの面白い。
映画の俳優の名前なども結構散りばめられてて豪華絢爛。 -
Posted by ブクログ
そういや、昨日ダン・シモンズの「ハイペリオン」読み終わったわ。
あんな内容やってんねぇ
これと続編のタイトルから、勝手にハイペリオンって銀河帝国(かその主星)の興亡史かと思ってたわ
ジョン・キーツって早世した不遇の詩人に同名の未完詩があって、それをモチーフにした作品なんやってねぇ。
キーツは本編でもたびたび出てきます。
全然、知らんかったわ、有名なの??
<以下、チョイネタバレ>
実際、本作はハイペリオンにある時の墓標をめざす、7人の巡礼者が一人ひとり、旅をするにいたった理由を語るというスタイルなのね
で、いよいよ時の墓標というところで、つづきは続編の「ハイペリオンの没落」に続くと…
非常に面白かったんですが、期待値が高すぎたせいか、「すぐに続編よみたいっ!」というほどには盛り上がってない俺ガイル。
訳文はいかにもなSF翻訳本的で、非常に読みやすかったんですが、原文はもっと叙情詩的だったんじゃないのかしらと思ったり(わからんけど)…
J.G.バラードの翻訳みたいに、もそっと飲み込みにくいこねくり回した表現のが雰囲気でたような気もいたします。
まぁ実際そう書かれてたら途中でなげだしてそでもありますが…
とりあえず、続編「~の没落」も下巻だけ古本屋の特価本コーナーで入手しておりますので、記憶がなくならないうちに上巻も入手したいと思います。
こちらからは以上です -
Posted by ブクログ
久しぶりに読み直してみて、改めて構想スケールの大きさと、語りの上手さに感嘆。最後の巡礼の夫々の物語が枠構造で(なおかつ、その中でさらに枠構造になっている物語も)語られ、それが辺境惑星ハイペリオンと人類の未来という外枠的物語にぴったりはまるパズルとなっているだけでなく、キーツの詩からとった表題を含めた文学的オマージュとも重層的に絡み合っていて、音楽でいえば、マーラーの交響曲のような重層的、構造的かつ後期ロマン主義的爛熟を醸し出している。でも忘れていたのは、ラストがオープン構造になっているということ。『ハイペリオンの没落』も読まなければ、、
-
Posted by ブクログ
ギリシャ神話?イリアス?シェイクスピア?全然知らないのに楽しめるのだろうか、という心配は杞憂だった。人間関係も、神様関係?もさっぱり知らなかったけれど、読んでいくうちにどんどんペースが上がり、結局下巻は上巻の半分くらいの時間で読んでしまった。この加速感があるので、海外SFはやめられない。
独立並行して進んでいた3つの登場人物の話が、少しずつ入り交じっていき、最終場面のカタルシスに向けて加速して…と思ったら、そこで終わっちゃうの!?それぞれの話は、いちおう決着をみていて、作品として一区切りついてはいるんだけど、とにかく謎が残りっぱなし。この先どうなるの?と気になる点もいっぱい。これは、続編の「オリュンポス」全3巻も合わせて読まないと欲求不満になるなぁ。
【同じ作者の「ハイペリオン」との比較】
同じように、並行して進む複数のストーリーが、最後に合流していくのだけど、「イリアム」では、ストーリーの数を7つ→3つに絞っている分,一つ一つの書き込みは深くなっている。けど、冗長と感じるかもしれない。
また、「ハイペリオン」は、話に1つずつ区切りをつけてから、次の話に進む形式だった(ドラクエ4だな)けど、「イリアム」では、3つのストーリーがクルクル細切れで入れ替わる構成になっている。7つのストーリーでコレをやると、話が破綻しちゃうだろうし、3つのストーリーを、完全に分けてしまうと飽きてしまうだろうから、どちらも、話の構成と進め方は、よく考えられて、適した方法が選ばれていると思う。
どっちの話も、先が気になって仕方ない!最終的に、これほどの分厚いシリーズを読み切らせてしまう、ダン・シモンズの力量は、やっぱりすごい。今度は、超長編だけでなく、短中編の方にも手を出してみようかな…。
【より楽しむにあたって】
ギリシャ神話、シェイクスピア、「イリアム」を読むのに予備知識は要らないけれど、でも、「イリアム」を読んだ後では、読みたくなってしまう…。きっと、予備知識があると、もっと楽しめるんだろうなぁ。その分の余地も残して、ということで、4点/5点満点。 -
Posted by ブクログ
順調な宇宙開拓を続けていた連邦政府。
しかし、辺境の惑星ハイペンリオンにある、
「時間の墓標」という遺跡が開きはじめてしまう。
「時間の墓標」には、時を超越する殺戮者「シュライク」が
封印されているのだ。
しかも、時を同じくして連邦政府の敵「アウスター」も
ハイペリオンへの侵攻を開始!
連邦政府は、シュライクの封印、
時間の墓標の謎を解明するため
7人の巡礼者を送り込むが……
という話。
「ヒューゴー賞」「ローカス賞」「星雲賞」受賞の
大作SFということで正直少し腰も引けていましたが、
読んでみればなんてことない。
巡礼者7人のうち3人の、巡礼までの過程を綴った
短編集です。
敷居は全然高くありません。
読みやすく、かつ一気に読めます。
著者はモチロンのこと、訳者の翻訳が
非常に優れていると思います。