【感想・ネタバレ】カーリーの歌のレビュー

あらすじ

死んだはずのインドの大詩人ダースが生きている! しかも、新作まで書きあげているという。編集者兼詩人のルーザックはダースの新作を入手すべく、妻子を連れてカルカッタへ飛んだ。だが、汚穢と熱気と悪臭に満ちたカルカッタは、米国人ルーザックにとって悪夢の都市だった。あまつさえ、ダースの行方を調査するルーザックに暗黒神カーリーを崇拝する教団の魔手が迫るにおよぶや、カルカッタはしだいにその黙示録的死と崩壊が支配する魔都の様相を呈し始めるが…。世界幻想文学大賞受賞。/掲出の書影は底本のものです

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Posted by ブクログ

怖いお話なんだけど、それ以上に印象に残ったのがカルカッタの雑踏の雰囲気。街の喧噪とじっとりと絡みつくように吹き出る汗。
いや、行ったことないんですけどね。

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2017年11月27日

Posted by ブクログ

ああ、やっぱりすごいよ、ダン・シモンズは。
この物語を丸呑みしてインドを知ったつもりになってはいけないと思うけど、圧倒的な描写にクラクラして、本当にインドにさまよいこんだ気持ちになりました。
読み終わってすぐ、最初から読み返して、ああ、やっぱりすごい。そして、このラスト。
すばらしい。

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2013年05月05日

Posted by ブクログ

8年前に死んだと聞いていたインドの大詩人ダースは生きていた。しかも新作まで書き上げて。編集者で詩人のルーザックはダースの新作を入手すべく、妻子を伴ってカルカッタへと飛んだ。しかし、熱気と汚濁と臭気に満ちたカルカッタは、ルーザックにとっては悪夢に等しい場所だった。ダース本人への面会を拒まれた彼は、インド人の若者から「ダースの死体が生き返ったのを見た」という奇妙な話を聞かされ、独自に大詩人を探そうとするが、暗黒神カーリーを崇める教団の魔の手がルーザックに迫る……。

1985年度世界幻想文学大賞受賞作。
ホラー小説としての怖さよりも、想像を絶する現実がこの世界にはあるということがこの作品の醸し出す恐ろしさなのか。面白がって読む作品でないことは確か。重苦しさと一抹の希望(願望とも言い換えられるか)を残すラストが印象的。エンタメとしてのホラーと言うよりも、純文学寄りの作品に感じる。

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2010年04月17日

Posted by ブクログ

 世界幻想文学大賞を獲得した、ダン・シモンズのデビュー作です。
 ダン・シモンズは『ハイペリオン4部作』で名声を博していますが、SFオンリーの作家ではなく、ホラーやアクション物も書いています。とにかく長編が得意な人で、どの作品でも一度読み始めると止まらなくなりますね。
 本作は、アメリカの詩人が、何年か前に死亡したはずのインドの有名詩人が生きていて、その新しい詩をアメリカで発表するためにインドはカルカッタを訪れることによって始ります。
 カルカッタの雑然とした状況と得体の知れない人物達が、ある大きな悲劇を引き起こすのですが、とにかく圧倒的な筆力でのめり込んでしまいました。
 なお、本作のテーマは『暴力の連鎖を断ち切る』ことだそうです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ハイペリオンシリーズがとても好きだったため、読んでみた。目には目を的な負の連鎖を終わらせるということは理解できたが、結局よく分からないままだった。

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2012年08月08日

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