中島要のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何となく読み始めたシリーズ、正直10冊も続くとは思っていなかったが、ここまでお付き合いしたからには結末を見届けたいという気持ちで読み続けた。
終わってみれば、余一と井筒屋との繋がりの謎、桐屋の先代が犯した罪など、当事者が腹をくくれば乗り越えられる程度のことだった。
しかし店主に罪があっても店や奉公人に罪はなし、綾太郎や余一には苦渋の決断だと思うが、これで良かったのだろうと思う。
またおみつの結末としても、これで良いと思う。やはり彼女はお玉に仕えるのが一番だろう。
ただ六助を襲った女の正体や、正吉が後藤屋にどうして気に入られたのかは謎のまま。
余一が予想以上に親バカになりそうなのがホノボノしてい -
Posted by ブクログ
着物始末暦シリーズも第九作。
長かった余一とお糸の行き違いもようやく片が着いたと思ったらもう懐妊。
あの余一が身重のお糸のために苦手なお糸の父との同居までしてしまうとは、すっかり良い夫になってる。
さらに、余一の名前の所以も分かりホッとする。
しかし散々引っ張ってきた井筒屋の絡みは何だかアッサリと終了。勿論これで引き下がる井筒屋ではないだろうが、何だかやることが如何にも小賢しい悪者っぽくて興醒めする。もう少し大隅屋や余一と渡り合うくらいの着物問屋としての矜持や腕を見せてくれた方が良いのに。
おみつも相変わらず好きになれない。千吉との関係が変わりそうだけど、うーん、申し訳ないけど興味が湧かない。