中島要のレビュー一覧

  • 誰に似たのか 筆墨問屋白井屋の人々
    6章が、親族6人の視点からそれぞれ描かれ、物語が進んでいく。
    全体として、どうなって行くんだろうとワクワクしながらさっと読めた。

    1つの事象も、立場が変われば、全く別の側面を持つ。
    第一章では、主役の視点で読んでいたので、完全に主役の味方で周りが分かってくれない敵だぐらいの勢いで読んでいた。章が進...続きを読む
  • 誰に似たのか 筆墨問屋白井屋の人々
    面白かった!
    筆墨問屋白井屋の姑、主人、嫁、小姑、孫達の其々の思いがよく伝わってくる。
    自分が大事と言う、奢った思いが何故か心地良く伝わってくる。
    この家族のこの先はどうなるのか、もっともっと知りたいと言う読後感。
  • 吉原と外
    美春の頭の良さとお照の素直さが面白い前半と親子の難しさと因縁を感じる後半ととても読みやすく面白かった。
    二人の暮らしのこれからとか野々吉とか美雲花魁とか魅力的なキャラクターなので続編があればいいなと思う。
  • うき世櫛

    頑張り女子^ - ^

    庶民の贅沢、華美を禁じた天保の改革。その中で禁じられた女髪結の弟子になった、天涯孤独の結。少しずつ、少しずつ成長していく焦ったさが良いです^ - ^
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族
    どの作品も楽しく読めます。
    特に田牧さんは、ちょっとワクワク、
    そしてほっと心が温かくなる作品を
    書かれる方だなぁと思う。
    私の憧れの江戸の町民たちが題材は
    楽しいし気持ちが良くて好きだわ。
    別(他社かな?)のアンソロジーを読んだ時は
    その作家さんの単行本で読んだ作品が
    入っていたりしてガッカリした...続きを読む
  • 吉原と外
    元花魁と女中との生活を通して起こる事件、江戸時代の生き抜く生活の知恵や吉原で生き抜いた花魁と外で育った人の考え方の違いなどなかなか味があって面白い。
  • 白に染まる 着物始末暦(九)
    やっと夫婦になった余一と、おいとだが、店が忙しくすれ違いの生活が続き互いに思いやるあまり、甘えることができない。胸に思うことを伝えなければと、父親からも言われる。

    子宝祈願の山王神社で出会った尼僧のことを思い出していると、本人がダルマ屋に訪ねてくる。

    新しい展開が。

    唐橋の打ち掛けで邪魔をした...続きを読む
  • 結び布 着物始末暦(十)
    何かにつけて邪魔をしていた井筒屋が商売の風向きが悪くなり店を閉めていた。

    六助や余一、身代わりになった千吉は、許せない。
    が300年も続けてきた老舗を無くしても良いものだろうかと、綾太郎は考えた。

    主人が悪く、間違った方向へ走った店は、その中の職人や家族、手代など店のものまで路頭に迷わしてもいい...続きを読む
  • 白に染まる 着物始末暦(九)
    余一の生い立ちの秘密も明かされ、
    井筒屋の脅威もひとまずなりを潜めて、漸く次は最終巻です。

    おみつの鼻っ柱の強さだけは、まだ慣れることができません。
  • 結び布 着物始末暦(十)
    千吉がどうして大商人のお眼鏡にかなったのか。
    六さんを刺そうとした女の正体はなんなのか。

    このあたりが消化されないままのは、スピンオフ(外伝)でも出るのかな。
  • 結び布 着物始末暦(十)
    内容(「BOOK」データベースより)

    呉服太物問屋の若旦那・綾太郎は悩んでいた。商売敵とはいえ、三百年続いた京の呉服問屋・井筒屋の暖簾をこのまま消してよいものかと。悩んだ末に相談に行った本両替商・後藤屋の大旦那からまさかの条件を突き付けられた綾太郎は、決着をつけるため、着物始末屋の余一とともに井筒...続きを読む
  • 夢かさね 着物始末暦(三)
    「菊とうさぎ」「星花火」「面影のいろ」「夢かさね」、連作短編4話。中島要さん「夢かさね」、2014.2発行、着物始末暦シリーズ№3。短編でありながら、巻を重ねるごとに以前の話が肉付けされていく。素晴らしい進行状況に拍手喝さいを送ります!「星花火」「面影のいろ」、ぐいぐいひきこまれました(^-^) 余...続きを読む
  • 藍の糸 着物始末暦(二)
    中島要さん「藍の糸」、着物始末暦シリーズ№2、2013.7発行、藍の糸、魂結び、表と裏、恋接ぎの4話。読み応えのある連作短編4話です。亡き妻のきものを始末していわく付きの染みも残したままで作った座布団、「表と裏」、良かったです。<座布団は君を思ひし我が心 裏も表もないとこそ知れ>。赤ん坊を連れた女性...続きを読む
  • 刀圭
    中島要さんの「刀圭(とうけい)」(2010.9刊行、2013.4文庫化)を読みました。長崎帰りの若き蘭方医・井坂圭吾23歳を中心に、仁助長屋の人々、大きな薬屋、吉原花魁などの人間模様を描ききった力編、中島要さんの長編デビュー作なんですね。読み応えがあるといいますか、心が大きく揺さぶられました。刀圭と...続きを読む
  • しのぶ梅 着物始末暦
    「着物は着るから着物、着なきゃただの布きれ。」「手間を惜しまず、ものを惜しめ。」中島要 著「しのぶ梅」、着物始末暦シリーズ№1、2012.11発行。めぐり咲き、散り松葉、しのぶ梅、誰が袖の連作短編4話。とてもいいシリーズに出会いました(^-^) 参考文献の青木玉さんの「幸田文の箪笥の引き出し」「着物...続きを読む
  • 江戸の茶碗 まっくら長屋騒動記
    中島要さんの「酒が仇と思えども」(2017.10)を読んですっかり中島要さんのファンになりました。この作品、是非、続編をお願いしたいです(^-^) そういうわけでw、引き続き「江戸の茶碗」(2015.6 文庫)を読みました。短編連作7話、これまた、びっくりするほど面白いです(^-^) 江戸の茶碗、寝...続きを読む
  • 白に染まる 着物始末暦(九)
    着物始末暦シリーズ九。幸せになった余一、綾太郎、六助が花魁道中の打掛に関わる。大変さが先に立ち、ホッとするもその後にもひと騒動が持ち上がる。話しひとつひとつに味があって面白く引き込まれた。井筒屋もこのままの筈はない。この先も待ち遠しい。
  • 白に染まる 着物始末暦(九)
    このシリーズを読むと幸せな気分なる。
    そしてやはり江戸に、江戸時代に暮らしたいと思う。
    たとえ貧乏長屋であっても、素直に泣き・笑い、前向きに生きていける気がする。
    頑固者や天邪鬼も人との関りで少しずつ変化し
    それぞれが大切な人を大事に思い守っている。
    このシリーズは、「人」って良いもんだ…と思える作...続きを読む
  • ひやかし
     吉原に売られた女たちの話と、言っても まだ16・17才の女の子たち 恋をしたり だまされたりだましたりだけじゃない! 
     親の都合で吉原にいるのに…
    親の借金を背負って吉原にいるのに お金を借りにきたりする(怒)
    「素見」は泣けました。
    『自分だけ宿命から逃れるわけにもいかぬ』って、
    え~~~ん(...続きを読む
  • 異国の花 着物始末暦(八)
    内容(「BOOK」データベースより)

    柳原の土手で古着屋を営む六助は、朝からそわそわしていた。なぜなら今日は、昔からの古馴染みで、着物始末の職人・余一と、一膳飯屋の看板娘・お糸の、待ちに待った祝言の日だからだ。めでたい日ではあるが、己の事に無頓着な余一が支度に手を抜きやしないかと心配な六助は、身支...続きを読む