中島要のレビュー一覧

  • 夢かさね 着物始末暦(三)

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    着物始末屋シリーズ第三弾。
    余一やお糸、他の登場人物のその後が気になって、楽しく読んだ。余一の真っ直ぐな、真っ当な、濁りのない言葉がまた聴けて嬉しい。
    手を動かし、ものを活かし、丁寧に大切に生きていきたいな、と思えるのがありがたい。
    次も楽しみ。

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    2024年01月17日
  • うき世櫛

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    嗚呼、私の中のお夕が
    目覚めちまいました。

    起きちまった事に文句
    を言っても、どうにも
    ならない。

    そうでございましょう


    こうなる運命だったと
    思ったほうが生き易い。

    そら、ぶつくさ文句を
    言ってる暇があるなら、

    やるべきことをやって
    さっさと寝ちまう方が
    良うございましょう。

    しっかりした時代考証
    のもと、

    女の粋がよく描かれて
    います。

    人心は外から見えない
    ようで案外よく見える
    もの。

    窮地に陥ったときほど、

    ジタバタ必死に外聞を
    取り繕うよりも、

    スッと背筋を正すが粋。

    何か一つうまくいった
    とて調子にのらない。

    たまに一つしくじった
    とて気に留めない。

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    2023年12月05日
  • 白に染まる 着物始末暦(九)

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    着物始末暦 シリーズ9

    晴れて夫婦となった、余一とお糸夫婦に、子供が授かった。

    大隅屋は、西海天女とよばれている唐橋花魁が、花魁道中で着る最後の打掛を作り、大評判となった。

    その一方で、唐橋に恨みを持つ札差の澤田屋や、京の老舗呉服問屋・井筒屋江戸店の店主、愁介の動きが怪しい。

    次回、最終話。
    どんな風に落ち着くのか、楽しみ。

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    2023年09月30日
  • 異国の花 着物始末暦(八)

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    着物始末暦 シリーズ8

    余一とお糸の祝言も無事に済んだある日、六助のところに、井筒屋愁介が現れた。

    吉原一の人気を誇る花魁、西海屋の唐橋が、材木商の紀州屋重兵衛に身請けされる事になり、その唐橋の最後の道中で着る打掛を、大隈屋の綾太郎が引き受けた。
    その打掛がどんなものか知りたい。
    井筒屋は、余一の生い立ちをネタに、六助にそう切り出した。

    祝言をあげた余一とお糸は、お互いを思い合い、嫌われたくない故に、ギクシャクとしてしまう。
    ああ、ほんに焦ったい事。

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    2023年09月22日
  • なでしこ日和 着物始末暦(七)

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    着物始末暦 シリーズ7

    頑なだった父親の許しを貰えた、余一とお糸。
    お糸の母親の形見の小袖を着て、祝言を挙げられる事に。

    ここへきて、余一と、井筒屋の関係がわかった。
    知っているのは、余一の昔馴染みの六助のみ。
    しかし、血が血を呼ぶのか、余一と腹違いの弟、井筒屋の愁介は、近づきつつあった。

    面白くなってきた。

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    2023年09月21日
  • 錦の松 着物始末暦(六)

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    着物始末暦 シリーズ6

    頑なな余一の気持ちが溶け、お糸の気持ちを受け入れ、二人して、天乃屋に、行き、二人の仲を認めて貰えた。

    一方、大隅屋では、嫁の実家の事で、綾太郎が悩む事になる。
    まだまだ、井筒屋の嫌がらせは続きそう。

    ますます、面白くなってきた。

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    2023年09月20日
  • なみだ縮緬 着物始末暦(五)

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    着物始末暦 シリーズ5

    以前、アンソロジー「はなごよみ」に入っていた、吉原桜があった。

    「はなごよみ」では、瓦版がどうの、井筒屋の主人がどうのと、このシリーズを一度も読んでなかったので、ちんぷんかんぷんだったが、ようやく、意味がわかった。

    次からは、シリーズ物の一編を所収しているアンソロジーは、読むのをやめようか。
    と、ふと思った。

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    2023年09月19日
  • 夢かさね 着物始末暦(三)

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    着物始末暦 シリーズ3

    お玉と実母お燿との確執がようやく氷解し、祝言の日を迎える。

    血のしがらみや宿命は生まれる前から決まっている。けれども、それに押しつぶされない力を与えられている筈。
    神様は全てを見通して采配をふるっているのだから。

    その神様は、どんな采配を振るおうとしているのか。
    お糸の亡き母の過去の想い人の、修三が、江戸店を出す事になった京呉服屋井筒屋の番頭として現れる。
    しかも、その井筒屋は、お玉の祖母の実家だった。
    なんか、絡れそうな予感。
    井筒屋は、余一とも関わりがあるのかな?

    それにしても、余一って、影がうすい。

    巻末に毎回、着物柄のページがあるが、見たことのない柄が

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    2023年09月15日
  • 藍の糸 着物始末暦(二)

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    着物始末暦 シリーズ2

    着物始末屋の、余一は、いつも、顰めっ面をして、他人と関わりたがらない。けれど、一旦関われば、損得抜きで、とことん手を貸す。

    そんな余一に、心を寄せる「一膳飯屋・だるま」の一人娘のお糸。
    そんなお糸の心を知りながら、幼馴染のおみつも、余一の事が、気になり出して。
    あらまあ、ややこしい事。

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    2023年09月09日
  • しのぶ梅 着物始末暦

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    着物始末暦 シリーズ1

    以前に読んだ、アンソロジー「はなごよみ」に収録されていたこの物語が良かったので、最初から読んでみる事にした。

    着物の染み抜き、洗い、染めなど、着物に関して何でもする“着物始末屋”の余一は、男前なのに、無骨で、無愛想。

    いろんな人が持ち込む悩みを、余一は、思いを受け止め、人情味溢れる解決をしていく。

    「はなごよみ」に出てきた《吉原桜》では、余一は脇役っぽかったけど、主役だったんだ。


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    2023年09月08日
  • 誰に似たのか 筆墨問屋白井屋の人々

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    大店のご主人が亡くなった。
    遺された妻、息子夫婦、孫、感動された娘…それぞれの視点でそれぞれの思いが語られる。
    見方を変えれば風景が変わる。よくある手法ではあるけれど、それぞれに共感できるところが多く、とてもおもしろかった。
    しかし、終わり方が少し歯切れが悪い。このまま終わってそれぞれの人生の続きを想像するもよいとは思うが、もう少しだけ先を読んでみたいと思うのだが。

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    2023年06月21日
  • 吉原と外

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    元花魁とその見張りとして雇われた女中。2人のぎこちない主従関係が最後に強い絆で結ばれる。それまでのミステリーを解くかのような復讐や意趣返し、そして極め付けの刃傷沙汰、メリハリのある文章と魅力的な登場人物、鬼に因んだ章だてなど楽しめましたまs。

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    2023年02月17日
  • ないたカラス

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    ネタバレ

    2023/1/13
    棚から思い付きで抜いた本。
    いい出会いでした。
    人情噺にいいようにやられる私なので、最後弥吉が帰って来たときはめっちゃ嬉しくて泣きそうになったわ。
    いいお客さん。

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    2023年01月20日
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族

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    初めての時代小説ということで、江戸ことばに戸惑ったが、家族という近い存在だからこその関わりの難しさからのほんわか心温まる作品で、面白く読めた。

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    2022年11月01日
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族

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    ネタバレ

     どの作品も好きです。
     家族だからこそ、こじれることもあるし、上手く行くこともある。

     やはりアンソロジーはいいですね♪

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    2022年10月09日
  • Valentine Stories

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    ラブラブ甘々なものは全くなく、
    どれもどこか切ないのが小説って感じでした。

    やっぱりあんまり幸せすぎるのは
    ネタにならんのでしょうな。

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    2022年06月13日
  • 大江戸少女カゲキ団(五)

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    女は自由に未来を決められない江戸の時代に、
    踊りの師匠についていた大店の娘たち。
    一人は眉目秀麗、一人は元気いっぱい。一人は戯作者になりたい夢がある。
    そんな少女たちが偶然しった長身の少女。
    踊りの師匠の庭先で漏れ聞こえる音を聞きながら踊りを練習していた貧しい少女。

    そんな4人が練習して花見の有名な山で披露するや、少女たちの憧れに。

    この最終話。
    家族に不幸があって、嫁に行かされそうになって、、、と。あとどのくらいできるのだろうと訝しく思う頃。

    最後のゲリラ的路上公演に青春をかける!

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    2022年04月21日
  • 大江戸少女カゲキ団(四)

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    当初は窮屈な大店の娘であることの反発で参加していたお才、お仁、お静。貧乏人ながら芝居を踊りを忘れられない芹。

    評判が大きくなり正体を暴こうとするものや、大ファンになりそこに生きる張り合いを見つけるもの。
    さまざま。

    稽古中、お静が男であったことをしる芹だが、今回はその真相を知る。

    悩みが多い娘達。
    あるものには縁談が。


    そんなおりに捨てられたと感じていた芹の父親が殺される事件が起こる。

    次が楽しみだ。

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    2021年10月31日
  • うき世櫛

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    時代小説が結構好きだ。
    この著者初めて読みました。
    「着物始末歴」シリーズも面白そうです。
    男性かな?
    そんな感じがします。
    話しが面白ければ関係ないのですが。

    これは女髪結いのお話し。
    狭い視野から次第に広がっていく結の成長がいいな。
    何といってもこの師匠夕が魅力的。

    ≪ 落とし穴 女が落ちる 見栄の果て ≫

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    2020年08月28日
  • なみだ縮緬 着物始末暦(五)

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    お玉の嫁ぎ先の姑の着道楽を揶揄する瓦版が出回る。
    嫁いだのに、眉も落とさず、お歯黒もしないお玉も遊び歩いてというでっち上げまで。
    そんな時に、お糸に大店から嫁にという話が飛び込む。
    余一はまたしても、自分よりお糸が幸せになるようにと、
    お糸に出入り禁止を告げ拒絶。
    糸は泣き続け、、、、。

    恋がへたくそな 余一がまたしてもお糸と父親を混乱させるのだが。。。

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    2020年02月23日