中島要のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『着物始末暦シリーズ』の中島要の新作。
貧しく叔母の経営する茶屋で働く芹。
父親は元芝居役者だったが、家を出て時折金の無心に来るぐらい。子供の頃からの貧乏暮らし。
元役者の父親に幼い頃から芝居の稽古を受けて、女だてらに芝居付き。女は役者になれないことで諦めた。
花円という踊りの師匠のうちを覗き見て、見聞きしたことで思い出し踊るのが唯一の楽しみ。
そんな折、発表会の稽古をする才、紅、仁。
大店で金の苦労はしたことがない3人だが、その反面そんな店の娘であるプレッシャーは相当なものらしい。
仁という脚本も書いて、興行主になりたい夢を持つ少女が、嫁入り前に世間を驚かせてやろうと、芹を勧誘。
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Posted by ブクログ
シリーズ最終巻も面白かったです。
大団円!と言うには、これからが気になる登場人物もいますが。千吉が特に。
愁介と対峙した余一、綾太郎、六助のお話が好きです。余一、兄だと言うのか…と驚きましたが、余一の方が井筒屋出来そうと言う六助に賛同する綾太郎に笑いました。
老舗は妖怪。人より大事なお店、ってなんだろう。。
そして余一とお糸の子どもが遂に!と感無量です。お結布、余一どころか清八からも甘やかされそう。酉の市に家族四人で行こうな、と言う余一がちゃんと清八も家族に入れているところにジーンとしました。
みんな幸せになったらいいな、と思う素敵なシリーズでした。