あらすじ
「井筒屋で配られている引き札を、五枚集めたら高価な絹のしごきが貰えるぞ!」「どうやら井筒屋は、配ったしごきの色で美人番付をしているらしいぞ!!」正月早々、江戸の町では開店したばかりの老舗呉服問屋、井筒屋江戸店の噂で持ちきりだ。しかし、巷を賑わす話の裏には、実は隠された陰謀があった……。井筒屋の真の“狙い”とはいったい何なのか!? 着物の始末屋・余一が、一膳飯屋のお糸と共にその真相に迫るが――。着物の汚れも、市井の悩みも綺麗に始末する!! 大人気シリーズ、待望の第四弾!!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
「井筒屋で配られている引き札を、五枚集めたら高価な絹のしごきが貰えるぞ!」「どうやら井筒屋は、配ったしごきの色で美人番付をしているらしいぞ!!」正月早々、江戸の町では開店したばかりの老舗呉服問屋、井筒屋江戸店の噂で持ちきりだ。しかし、巷を賑わす話の裏には、実は隠された陰謀があった…。井筒屋の真の“狙い”とはいったい何なのか!?着物の始末屋・余一が、一膳飯屋のお糸と共にその真相に迫るが―。着物の汚れも、市井の悩みも綺麗に始末する!!大人気シリーズ、待望の第四弾!!
5月17日~19日
Posted by ブクログ
着物始末歴シリーズ第4巻。4話収録。
中弛みを感じさせないどころか、「そろそろ本筋に入ろうかしら」って作者の余裕すら感じさせる第4巻です。
以下、各話の感想など
「禁色」
満を持しての悪役登場。こいつは手強そうだ。
「歳月の実」
主な人物はあらかた出尽くしたと思っていたのだが、端役と思っていた大隈屋の御新造お園(綾太郎の母)が踊り出る。金持ち嫌いの余一と、生粋のお嬢様育ちのお園の会話が楽しい。無口で頑固な余一の塩対応を軽く受け流す『大人のお嬢様』の余裕。
「雪とけ柳」
「とっつぁんが立派なひとだったら、おれはとても近寄れねぇ。いい加減ななまけものだから、こっちは言いたいことが言えるのさ。」
こいつのこういうところが人たらしなんだ
P.166
塩対応だけど根は優しい余一の魅力が溢れます。
「絹の毒」
1話目の「禁色」が引き起こす更なる事件。これまでは1話完結感が強かったのだが、いよいよ大きな物語が動き出しました。
これからの展開が楽しみな巻となりました。
Posted by ブクログ
怖いもの見たさで読んでしまうけど、怖い。
井筒屋に近づくな。
余一とお糸は、この巻では一本取ったけれど、ここからのやり口が恐ろしい。
まっとうな始末屋、そして一膳飯屋、土手の古着屋、みな平穏に過ごしてほしい。
次も楽しみ。
Posted by ブクログ
ダメだって言われてんのに、そっちへ行くのよねー。
お糸の向こう気の強さは、時々鼻につく。
せっかくここまで想っているのだから、余一とは結ばれてほしいけど。
京都の井筒屋との因縁は、どういうつながりなのだろうか。
そういうふうに、読者を惹きこんでいくんだってことは解ってるのに、続きが気になる~!w
Posted by ブクログ
着物始末暦四巻。
敵対する井筒屋の進出に一気にきな臭くなった。
その井筒屋にお玉ばかりでなく、余一も関連しているのか?
不穏な空気とともに今後の展開がどうなるか楽しみ。
同時に江戸時代の着物の柄も風情があって楽しませてもらっている。
Posted by ブクログ
これまで名前しか出てこなかった、京の老舗呉服問屋《井筒屋》がついに登場する。
イメージ通りの金に飽かせたアクドイ商売をやっていて、これからどんな大物『悪役』に育っていくのか楽しみ。
余一、お糸、お玉と《井筒屋》との因縁も気になるし、それをきっかけにシリーズレギュラー陣のこれからがどうなるのか、何かしらの嫌がらせを受けたりするのか、少々心配もあるが期待もある。
相変わらず余一はクールなようで一度火が付くと止まらないところも感じる。
おみつが切なくてかわいそうなので、ここはきっぱりと突き放してほしい気もする。
Posted by ブクログ
2015年9月20日
絹の毒の魂胆は恐ろしい。権力者と井筒屋の癒着、腹黒さがありそうなことだと思わせる。お糸の縫うコウモリの裏地の着物を手にした余一の受けを早く読みたい。
Posted by ブクログ
それぞれの成長も目立ってきたのだけれど、なんといってもあちこちで絡んでくる井筒屋の暗躍が目立ちます。
ようやくこれからの展開が楽しみになってきました。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。
面白かった。
登場人物がそれぞれに成長している様がとっても。今回は中でも大店に生まれたが故の寂しさを抱えた綾太郎の母お園の気持ちが見えて良かったなぁ。
紺の金通し縞の着物。裏が蝙蝠柄のやつ。吉祥柄の蝙蝠。あなたがいてくれて良かったって言う思い。届いたねきっと。お糸ちゃんにおみつが仕立てを託した着物。自分を取り巻く人達のいろいろな思いが詰まった着物。着てるもんね。
これから物語が大きく動きそう。
はやく次出ないかなぁ。待ち遠しいな。
Posted by ブクログ
今回は面白かった。
あちこちの有名作家のキャラクターの似姿がちらほらとはいっても、それぞれの個性がしっかり出てきたように思える。
最初の話の若旦那だけではなく、その新妻、さらにはそのおつきの女の子に至るまで、成長が見られるところが話を面白くしている。
何より大きいことは主人公の着物の始末屋の考え方が柔らかくなりつつあることだろう。
金持ちが嫌い、金持ちは悪者という単純な頭で動いていた彼が、甘ちゃんだと馬鹿にしていた若旦那や軽蔑の対象だったその母親にもそれぞれ矜持や事情があることを少しは考えられるようになり、自分に好意を抱く少女たちを近寄らせはしないまでも突き放すことはなくなった。
彼の成長と共に彼の中に秘めた闇が少しずつ明かされていく、どうやらそれに深くかかわるであろう『悪の』大店もとうとう姿を現し、また、前作からの伏線を思うと、レギュラーでありながら出会っていない若旦那の新妻と絡んだ事件が起こりそうで、やっと次作が楽しみと思えるようになった。
願わくばだらだら続くシリーズではなく、きちんと完結させてほしい。
Posted by ブクログ
着物始末暦 シリーズ4
老舗の京呉服・井筒屋の江戸店が正月に店開きした。
その井筒屋が配った引き札を、5枚集めたら、若い娘に限り、高価な絹のしごきがもらえるらしい。
しかも、美人には、唐紅のしごきを、そうで無い、それなりの娘には、薄い色のしごきを配っているらしい。
そんな美人番付の噂が広まり、若い娘は、赤いしごきをもらおうと、躍起になるが、その話の裏には井筒屋の、悪どい企があった。
余一とお糸は、真相を知り、井筒屋へ乗り込むが・・。
ここへきて、お糸のいっちょかみ精神が、ちょっと、鼻についてきたかなぁ。
いっちょかまないと、物語にならないのはわかっているが、かみかたに、無理がある。
Posted by ブクログ
202104~5/全10巻まとめて。着物始末職人と彼をとりまく人々との物語。良く言えば人間らしいんだけど、性格の嫌な部分が目につきすぎて登場人物達があまり好きになれなかったのと、恋愛話ターンにあまり魅力を感じずハマるまではいかなかった。奉公人おみつが一番苦手。六助の特殊能力設定も必要に思えなかった。話によってメインになる登場人物が変わるタイプの短編なので、別話・別視点だけど同じエピソードが再三出てきたり、時系列でみるとわかりにくい時も。とはいえ、巻を重ねるごとにキャラ達への多少の愛着もわき笑、若旦那綾太郎達の成長もみてとれ、全巻面白く読めた。巻末に着物柄説明が入っている趣向も良い。
Posted by ブクログ
何やら因縁のある井筒屋が京都から江戸に罷り越した
主人公余一も因縁があるみたいだが、巻き込まれた糸
井筒屋の引き札5枚集めたら絹のしごきがあたる
しかも美人番付になっていて、その裏にはあくどい
仕掛けがあるのだ
次々と謎が降ってくる割には身の回りのほんわりした
日々の暮らしをつづる・・・作者も手だれだな(´・ω・`)
Posted by ブクログ
面白かったです。
余一と井筒屋、近付いてはいけないのに関わってきそうでドキドキ。
余一と井筒屋の因縁?はこのシリーズの柱のひとつだろうなと思います。
おみつは相変わらずで好きではないのですが、六助とお蔦と千吉のやりとりが楽しいです。綾太郎も成長したなぁ…。
お話は「絹の毒」が好きでした。「豪華な料理や酒、金のかかる派手な遊び…そういったものには人を惑わす毒があるのさ」
シリーズ続きも楽しみです。
Posted by ブクログ
お玉の祖母が京の井筒屋と関わりがあったのも意外だったが、まさか余一までが…
人と関わるのが嫌いだったはずの余一。何故か自分から井筒屋に関わって行くがどうなる事やら…