あらすじ
「おれはお糸ちゃんの思いには応えられねぇ」突然余一に拒絶され言葉を失うお糸。悲しみの中、雨にうたれ熱を出し、気を失ってしまったお糸を助けたのはいったい誰なのか!?そんな折、以前、千吉と同じ陰間茶屋で働いていたという女形役者の大事な衣装が盗まれるという事件が起こる。困った六助は余一に相談をするが、疑惑をかけられた千吉は行方知れず、同じ衣装を用意するにも刻がない。果たして余一はこの問題をいかに始末するのか――話題沸騰の大好評シリーズ第五弾!
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内容紹介から
「おれはお糸ちゃんの思いには応えられねぇ」突然余一に拒絶され言葉を失うお糸。悲しみの中雨に打たれ熱を出し、気を失って倒れてしまったお糸を助けたのは?
話題沸騰の「着物始末暦」シリーズ第5弾
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前巻がシリアスだったのに、普通にわちゃわちゃした話に戻れるのがこのシリーズの良いところ。
わちゃわちゃの中心は綾太郎だ。
この呉服問屋の若旦那を、ワガママな母や花魁の唐橋が愛情を持って弄る。
綾太郎は真面目であたまが固く、融通が効かない上に、無駄にプライドが高いという面倒臭い男だ。
一見嫌われそうなこの男を読者も愛情を持って見守れるのは、これまで丁寧にエピソードを積み上げてきた作者の力である。解像度が高いのだ。
長編も良いものだなと思わせる第5巻でした。
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着物始末暦 シリーズ5
以前、アンソロジー「はなごよみ」に入っていた、吉原桜があった。
「はなごよみ」では、瓦版がどうの、井筒屋の主人がどうのと、このシリーズを一度も読んでなかったので、ちんぷんかんぷんだったが、ようやく、意味がわかった。
次からは、シリーズ物の一編を所収しているアンソロジーは、読むのをやめようか。
と、ふと思った。
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お玉の嫁ぎ先の姑の着道楽を揶揄する瓦版が出回る。
嫁いだのに、眉も落とさず、お歯黒もしないお玉も遊び歩いてというでっち上げまで。
そんな時に、お糸に大店から嫁にという話が飛び込む。
余一はまたしても、自分よりお糸が幸せになるようにと、
お糸に出入り禁止を告げ拒絶。
糸は泣き続け、、、、。
恋がへたくそな 余一がまたしてもお糸と父親を混乱させるのだが。。。
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着物始末暦五巻。
余一の周りで、人生やり直す、仕切り直す出来事が起こる。
余一自身もお糸と新たな人生に踏み出せるのか。お糸の気持ちが切ないなぁ。
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休みに入ったら読もうと思って、やっと読み始めることができました。
やっぱりいいですね。
それぞれの人の思い。
今回は、花魁の生き様がぐっときました。
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着物始末暦第5弾
面白かった。
今回も綾太郎とお玉の愛らしさがひかる。2人の心が通ってよかった。
それにしてもお糸ちゃんが切ないなぁ。余一がもう少し柔軟になれればいいのに。急に礼治郎なんて出てきて。これからどうなるんだろう。楽しみだけど。
吉原桜が良かったな。切なく辛いけどやっぱりかっこいい。
今回は切ないだらけだったなぁ。
千吉もしかり。
でも、六助が図らずも良い人になっていく様が可笑しいくて、ちょっと救われた。
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シリーズを追うごとに登場人物が立体的になっていき、その行く末ご気になって仕方ない。と思える楽しさ。
余一とお糸の関係に動きが。
吉原も出てくるし、他に読んでいる時代ものと合わせてイメージすると、とても楽しめる。
次巻も早く読みたい。
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202104~5/全10巻まとめて。着物始末職人と彼をとりまく人々との物語。良く言えば人間らしいんだけど、性格の嫌な部分が目につきすぎて登場人物達があまり好きになれなかったのと、恋愛話ターンにあまり魅力を感じずハマるまではいかなかった。奉公人おみつが一番苦手。六助の特殊能力設定も必要に思えなかった。話によってメインになる登場人物が変わるタイプの短編なので、別話・別視点だけど同じエピソードが再三出てきたり、時系列でみるとわかりにくい時も。とはいえ、巻を重ねるごとにキャラ達への多少の愛着もわき笑、若旦那綾太郎達の成長もみてとれ、全巻面白く読めた。巻末に着物柄説明が入っている趣向も良い。
Posted by ブクログ
シリーズ5巻も面白かったです。
余一がお糸を振ってしまって、お糸には新しい人物が現れたのですがこの若旦那、なんだか好きになれないです。この先どうなるんだろう。
お話は、吉原の、恋を弔いながら咲き誇る花魁の「吉原桜」と、千吉がんばれーの「未だ来らず」が好きでした。
そしておみつがやっぱり好きになれないです。この人が変わることはあるんだろうか…?
続きも楽しみです。
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<世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし>中島要 著「なみだ縮緬」、着物始末暦シリーズ№5、2015.8発行です。お糸の思いに対する余一の対応ぶり、少しずつ腹が立ってきましたw。「いいかげんいしろ」といいたくなります。そうでしょう~!
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「吉原桜」
吉原にある桜は桜の時期になるといつでも満開であるよう、咲く直前の木を植え替えていっている。
吉原の女は恋をすることは許されない。
余一はそんな吉原の女のために、恋心を弔うための打掛を作った。
無愛想だけど、着物の仕立てを通じて、人の気持ちの根っこに触れられる余一はすごい。