惠谷治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ激しい艦隊戦の後、潜水艦けんりゅうの単独作戦。
潜水艦にとって鬼門の大陸棚の浅海を舞台に心理戦、起死回生の一手の応酬。
作者はやはり潜水艦ものは上手い。
架空戦記らしい爽快なストーリー展開。
中国側哨戒ヘリの合理的冷静さに賭けたラストは、その共通した価値観から紛争解決の糸口を感じたりもする。
しかし、けんりゅう艦長はメンタルを既にやられている感じだ。
150人以上戦死させて良心の呵責にさいなまれているところに、今回のいぶき艦長のムチャ振りはキツい。
次巻、いよいよ占拠された離島の陸上戦が進展するようだが、民間人にも被害をしっかり出してみせるのか、見ものである。 -
Posted by ブクログ
右傾化抑え目テイスト6巻 やはり補給がないと戦えない
本格的な地上戦が始まるかと思えば、与那国島で孤立した特殊部隊への補給作戦がメイン。
中国軍も、人道的ラインを大きくは踏み越えず、民間人の分散収容(人間の盾)まで。
いぶきは、本巻では、F35Bが、地対空ミサイルをゲリラ的に攻撃したり、補給機の支援に回ったりと脇役。
特殊部隊は、人数多いけど、ゲリラ的に戦うのだろうか?
次巻は、いよいよ、尖閣諸島攻撃。
F35Bの空爆で楽勝と思わせて、潜水艦戦になるのでは、直近に広東もいるし物量も脅威。
本作は、派手な架空戦記的な右傾化展開に振れ過ぎることを抑える傾向が顕著になってきたと思う。
朝○新聞 -
購入済み
中国兵の命を大切にする感動巨編
侵略してきた中国兵の命を尊重するあまり
中国に反撃の隙を与え、日本人が死んでいく漫画。
世界の常識から見れば滑稽であろう。縛りプレイも
度が過ぎると喜劇になるという良い見本。
能天気な戦争ごっこ漫画は確かに御免だが、ここまで
自縛的な展開にするとインチキ臭くなる。
つか自衛隊もここまで聖人(セイント)揃いじゃねえだろ(笑) -
購入済み
問題は結末の付け方
沈黙の艦隊の連載が始まったのとほぼ同じときに、自衛隊の潜水艦と釣り船衝突事件が、発生。内容との関連はないが、なんと『運の良い』人だ、と感心した。しかし、盛り上げるだけ盛り上げておいて、あの結末はないだろう。顧みると直前のヒット作品、アクターも典型的な竜頭蛇尾。『予定調和』の結末を排除したかったのかもしれないが、以降の政治絡み作品は同様の竜頭蛇尾。何か全共闘運動っぽい。イデオロギー云々ではなく、かき回すだけかき回して、結末は知ったこっちゃない、という。途中の盛り上げか異様に上手く、画力もあるので、尚更、結末の残念感が際立つ。
ところで、今作品は、東アジア情勢が、明確にキナ臭くなってからスタート -
購入済み
ストーリーが面白いのだけど
主役の「いぶき」の絵が変。
妙に艦橋が大きかったり、縦横の比率が小さかったり。
キャラクターの顔のバリエーションも例によって(?)あまり多くないのもいただけない。
空母の艦首は、書くのが難しいと思うけど、どうもきれいなラインが出ている絵がないのが気になる。
ついでに言えば、「沈黙の艦隊」も、「ジパング」も、最後のほうはキャラクター同士の論理のデスマッチが主流になって、初期の頃の話とは全然違うようになってしまった。
2度あるコトが3度ないことを願うばかりだ。