ジェームズ・ロリンズのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第2弾の下巻。
デンマーク、ネパール、南アフリカの三カ所からはじまった事件がいよいよ一カ所に集約される。その間、主人公の上司、ペインターはいわゆる「量子病」によって記憶の混濁、体力の低下、状況判断力の低下がいよいよ著しくなっていく。
事件の黒幕がそっちなの?という設定や呼べばすぐにプライベートジェットが用意される展開はもはやお約束ということで大きな驚きはないが、もはやへろへろで死にかけていたペインターが、そうなっちゃうの?という展開はやり過ぎではなかろうか。
それにしても、主人公・グレイの存在感の薄いこと。本作ではどうしても「ペインターの手足で動く便利で有能な奴」のイメージから抜けられなかった。自作ではもう少し主人公らしい活躍を見せてくれるのか?期待したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第2弾の上巻。
今回はナチスが研究していたとされる研究内容がテーマ。近代の謎がテーマになっているため、案外身近なのかなと思いきや、出てくる話は量子論をベースとした結構難解なもの。
物語は大きく3カ所でそれぞれに起こる事件を並行して展開していく。あくまでも本編の主人公はグレイなのだろうが、どうも本作の真の主人公はペインター・クロウであるようにしか思えない。
ペインターはグレイの代わりにヒマラヤの山中に調査に出かけ、事件に巻き込まれる。一方、グレイは恋人レイチェルに会えるウキウキ感の中で事件に巻き込まれ、ダーウィンの聖書を危うく奪われかけたり、危うく殺されかけたり。そして、遠く離れたアフリカでは奇怪な生物が目撃され、、、、といった感じで、いきなり危機的状況に置かれるシグマの面々と、それとはなんの関係もなさそうなアフリカでの出来事が、今後どのように関わってくるのか、読者の興味を引っ張っていく。
相変わらず、疾走感には欠けるが、先が気になる展開は前作から変わらず。蘊蓄の度合いや謎解きの仕掛けなどは若干地味になった感じはあるが、前作同様物語の中にうまく溶け込ませて読者を飽きさせない。下巻が楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第1弾の後編。
ギルドの謎の女性セイチャン、ドラゴンコートの一味たちに出し抜かれつつ追いつきつつで物語は地中海周辺を縦横無尽に行き来し、謎を解き明かしていく。
それにしても、だんだんと誰が敵で誰が味方なのか、疑心暗鬼に駆られていくストーリー展開に、結局信じられるのはヴィゴー、レイチェルとシグマフォースの面々だけかと思い知らされる。ヴァチカン内部にすら内通者がいるのかという状況であれば、やきもきするペインターを尻目にグレイが連絡を絶つのもわかる気がする。最後の最後に、内通者が奴だったのか、と思ったときにはまんまと作者にしてやられた。
相変わらず、ダン・ブラウンほどの疾走感はないものの(これは訳者の力量なのかもしれないが)、その蘊蓄やストーリー展開は飽きさせない。落としどころはやや強引な感はあるし、ご都合主義的展開も多分にあるが、些末なことと割り切って物語に没頭すればかなり面白い。
続編にも期待。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第1作目の上巻。
冒頭、たった一人で作戦遂行中に危うく命を落としそうになる主人公。立ちはだかったのは謎の女。この女がやがて主人公が巻き込まれていく事件の裏で暗躍していく。
と書きたくなるくらい、主人公はこの謎の女に出し抜かれ続け、いいようにしてやられてばかりの印象。確かに、特殊部隊の精鋭且つ科学者という設定は斬新だし、アクションシーンも豊富だが、なんとも主人公の印象があまり芳しくない。
作品としては、作中に登場する施設、武器などはすべて実在するということで、中にはへぇ~というものもあり、作者の知識の幅の広さには感服するが、ダン・ブラウンの一連の作品のような疾走感には乏しく、物語に引き込まれる度合いとしては少し弱い。時間のあるときにじっくりと腰を据えて読むタイプの作品かなと思う。
ここまでやられっぱなしだった主人公たちシグマフォースの面々が下巻にてどう巻き返していくのか、その結末はどうなるのか、楽しみに先を読みたい。