あらすじ
ドイツのケルン大聖堂で行われていたミサの最中、修道服姿の侵入者たちが出席者と司祭を斬殺した。犯人の目的は黄金や貴重な美術品ではなく、内部に保管されていた〈マギの聖骨〉だった。キリストの聖誕を祝いに訪れた東方の三博士の聖骨だ。聖骨を奪った襲撃者たちは、世界を一変させる力を手にする。事態の収拾に追われるヴァチカンは、ローマの国防省警察に所属するレイチェル・ヴェローナ中尉に調査を依頼。だが、彼らだけではこの奇怪な盗難と殺人事件に対処できない。そこで、米国国防省内の機密組織、シグマに応援の要請が届く。グレイソン・ピアースは、科学者と特殊部隊の隊員から成る即席のチームを編成し、奪われた聖骨の謎の解明に取り掛かる。彼らは暗い過去の歴史を暴きながら、古代の秘密が眠るアレクサンダー大王の遺跡へと向かう。その先には、神秘と恐怖のベールに包まれたドラゴンコートが待ち構えていた……。マギの聖骨──それは“生命の根源”を解き明かす唯一の鍵。科学とオカルトの境界線が破壊される時、人智の及ばぬ未知の絶対領域が姿を現す!
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Posted by ブクログ
[秘奥中の秘]アメリカの特殊機関「シグマ・フォース」は、ケルン大聖堂で起きた不可解な大量殺人を調査するよう依頼される。究明の過程で「東方の三博士」としても知られるマギの聖骨に関する情報をつかんだ彼らは、ヴァチカンに急ぎ、事件の歴史的背景を明らかにしようとするのだが……。歴史と科学でスパイスをきかせたアクション・アドベンチャー小説です。著者は、獣医を開業しながら小説の執筆を続けたというジェームズ・ロリンズ。訳者は、本シリーズの翻訳を一手に引き受けている桑田健。原題は、『Map of Bones』。
ダン・ブラウンのラングドン・シリーズにSF風味と映画の『ナショナル・トレジャー』を組み合わせた感じの作品。テンポの良い展開に蘊蓄の数々が散りばめられており、歴史へのロマンが詰まった一冊に仕上がっています。大作映画を観賞しているかのような気持ちになりました。
~法王庁にはこんな言い伝えがある。「ヴァチカンには秘密が多すぎるが、このことは秘密にしておいてくれ」。~
著者の経歴がスゴい☆5つ
(注:本レビューは上下巻を通してのものです。)
Posted by ブクログ
シグマフォースシリーズ第1作。帯の「ダヴィンチ・コード×インディ・ジョーンズの面白さ!」という煽り文句に偽り無し! 本当に最後まで夢中で読んだ。 科学と歴史の絡ませ方が見事。 読むなら週末に。
Posted by ブクログ
インディジョーンズとミッションインポッシブル、ダンブラウンのラングドン教授を合わせたような、歴史×ミステリー×オカルト×アクション×サスペンス小説。
自分では一生訪れることのないような場所に連れていってくれて、歴史の解説や謎解き、アクションまで見せてくれる大好きなジャンル。
私がシグマフォースシリーズを追うきっかけになったグレイ隊長の最初の任務で、登場人物も魅力的でテンポ良くストーリーが進むので読む手が止まらなくなってしまう。
洋書らしく
日本の小説だとあまり無い、目次の後辺りの登場人物の羅列。
そこまで詳しくキャラ設定が書かれてはいないが、馴染みのない名前を覚えるまでに役立つページ。
そして、日本ではこれまた馴染みのない宗教的なあれこれ。
謎を解く前にも、覚えておくべきことがある。
脳に血が巡る独特の感覚。
Posted by ブクログ
シグマフォースシリーズ。ドイツのケルン大聖堂で大量殺人が行われた。犯人達は大聖堂に保管されていたマギの聖骨を奪っていた。犯人の正体と聖骨の真の力を殺しの訓練を受けた科学者達が追う。
謎解きとアクションが交互にやってきて退屈させない映画のように構成されている。科学と宗教史にも興味を持てるエンタメ作品。登場人物が少ないので敵の黒幕はすぐにわかった。
Posted by ブクログ
米国特殊部隊シグマフォースの活躍を描くシリーズ1作目。
独ケルン大聖堂からマギの聖骨が盗まれる。マギは、聖書に登場し、キリスト生誕を伝えたという三博士のこと。ヴァチカンから依頼を受けた米国特殊部隊シグマフォースが事件の解明に取り掛かる。
「ダ・ヴィンチ・コード」や「インディ・ジョーンズ」「007」シリーズを合わせたような内容。
キリスト教に起因する神秘的でどこか怪しい雰囲気の中、最新科学兵器やガジェットを使ったアクションシーンが映画を見ているように展開される。
主人公は頭脳明晰で運動神経バツグンのアメリカンなイケメン。ヒロインは知的で行動的なイタリアンな美女。悪役はいかにも悪役っぽく、仲間たちも個性派揃い。あるある設定てんこ盛りなんだけど、こういうのでいいんだよ。
ハリウッドでの映画化の話が何度か出ているようだけどどうやら実現していない。大人の事情があるのだろう。
おもしろい。下巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
歴史を暴く、謎を解く話と思って読み進めていったが、化学の話についていくのに必死でマギが発明したのか、もっと後の時代なのかこんがらがる内容。
でも、スピード感がありハラハラと誰が裏切り者か謎のまま下巻に。。。
Posted by ブクログ
"この本は、エンターテインメントに富んだフィクションなのだが、登場する美術品、遺跡、財宝などは実在するとのこと。また、科学技術も最新の研究に基づいたものだと冒頭に記載がある。
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、それぞれの経典を学びたくなった。この小説から興味を持って宗教学者になる人もいるのでは?
下巻も楽しみ。"
Posted by ブクログ
上下巻をまとめての感想。
評判どおり、ダビンチコードのアクション版、若干説明が長く読みづらいが、まあ楽しく読めた。
もう少しシンプルなほうが、より話が楽しめそう。
Posted by ブクログ
ドラマや映画が原作にあってそれがノベライズされたものかという奇妙な違和感は感じますが、内容はなかなか面白い。考古学、科学、そして特殊部隊。オタ的要素があるひとには特にお勧めできるエンターテインメント作品。
Posted by ブクログ
ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第1作目の上巻。
冒頭、たった一人で作戦遂行中に危うく命を落としそうになる主人公。立ちはだかったのは謎の女。この女がやがて主人公が巻き込まれていく事件の裏で暗躍していく。
と書きたくなるくらい、主人公はこの謎の女に出し抜かれ続け、いいようにしてやられてばかりの印象。確かに、特殊部隊の精鋭且つ科学者という設定は斬新だし、アクションシーンも豊富だが、なんとも主人公の印象があまり芳しくない。
作品としては、作中に登場する施設、武器などはすべて実在するということで、中にはへぇ~というものもあり、作者の知識の幅の広さには感服するが、ダン・ブラウンの一連の作品のような疾走感には乏しく、物語に引き込まれる度合いとしては少し弱い。時間のあるときにじっくりと腰を据えて読むタイプの作品かなと思う。
ここまでやられっぱなしだった主人公たちシグマフォースの面々が下巻にてどう巻き返していくのか、その結末はどうなるのか、楽しみに先を読みたい。
Posted by ブクログ
これがたった二日間の出来事とは思えないくらい濃い中身でした。細かく語られているからでしょうか。アクションにつぐアクションそして合間に調査と解釈。皆様とってもタフです。主人公のグループが何度も危機をかわしていくのはまるで水戸黄門を見ている気がしました。印籠はなくても知恵と度胸で何とかなる見本みたいなものかな。
下巻への期待が高まる
ケルン大聖堂での聖骨盗難事件を軸に、シグマフォースの活躍を描くアクションミステリー。歴史と科学が交錯し、テンポの良い展開が魅力。実在の遺跡や技術を基にした設定がリアリティを添え、謎解きと戦闘シーンが読者を引き込む。ただし、専門用語や歴史知識が多いため、背景知識があるとより楽しめる。ドラゴンコートとの対決がどう展開するか、下巻への期待が高まる。
Posted by ブクログ
読書録「マギの聖骨(上)」3
著者 ジェームズ・ロリンズ
訳 桑田健
出版 竹書房文庫
p79より引用
“ 弓鋸は、現代の墓泥棒にとって必需品と
も言える道具だ。簡単に隠して持ち運べる上
に、使いやすいときている。このような手軽
な道具を使って、ローマの各地で泥棒たちに
よる美術品の盗難、破損、破壊が横行してい
た。”
目次から抜粋引用
“エイトボール
永遠の都
塵は塵に
大聖堂
骨の謎”
科学技術の訓練を受けた特殊部隊の活躍を
描いた、長編アクションミステリー。
夕日が届かない峡谷を、ぬかるみに邪魔さ
れながら逃げる修道士達。ようやく足場の良
い尾根にたどり着いたとき、後方に敵の姿が
現れた…。
上記の引用は、石像の盗難事件を描いた
シーンでの一節。
何処の国にでも、古美術泥棒や墓泥棒はいる
ものなのですね。日本でも度々仏像が盗まれ
てますが、一体誰が買い付けているのでしょ
うか?政治的な意図があったとしても、金銭
のやり取りなしに受け渡しがされるとも思え
ません。また買ったとして、個人の元にある
よりも、あるべき場所にあってこそ、意味が
あると思うのですが。
キリスト教やそれ以前の歴史を元にした謎
が展開されるので、歴史知識の量によって面
白さが大きく変わる作品ではないでしょうか。
長編上下二分冊なので、時間に余裕のある時
に一気に読んだ方が面白そうです。
ーーーーー
Posted by ブクログ
(上下巻共通)
ダヴィンチ・コードにレイダースを追加したような内容。
科学者と特殊部隊の両面を持つメンバーを集めたチームの活躍を描くシリーズの一作目です。
ま、そんなに科学者要素は描かれていないというのが、実際の印象ですが。(^^;
キリスト教に関わる謎が物語の中心なので、少しはキリスト教を知っていないと十分に愉しめないかもしれません。
誰が敵で誰が味方かわからない展開ですが、シリーズ最初の話なので、もうちょっとシンプルな構成にしても良かったのではないかと思います。
なんというか、詰め込みすぎな印象が。
Posted by ブクログ
そのまま謎解きアクション映画にできそうな内容。かなり激しくバトルしながらも主要メンバーは全員生存している。最後まで全員生き残れるのか?下巻に進みます。
Posted by ブクログ
シグマシリーズ1作目。0作目のクロウが司令官になり、今回から主役変更。なかなか面白かったが、この手の話はやはりキリスト教など欧米的知識がないとちょっと難解な部分もある。
Posted by ブクログ
小説というより映画だな。今後は映像で育った作家が中心となり、五感を言葉に込める作品は少なくなるのだろう。ストーリーと感情が文章を埋め尽くす時代。
Posted by ブクログ
歴史ミステリーとアクションを合体させた作品。戦闘ができる科学者集団が東方の三博士の聖骨をめぐり、秘密結社と戦いを繰り広げる。場面ごとにクライマックスがあって飽きさせないようになっているけど、登場人物にしてみれば、休む間もなく戦いに巻き込まれて大変だ。ちょっと現実離れしてるかな。
Posted by ブクログ
あらすじ
ケルン大聖堂でのミサの最中に、テロリストたちが乱入した。参加していた人たちは轟音と地響きを伴う正体不明の武器により次々死んでいった。そして聖堂内のガラスの棺に納められていた聖遺物「マギの聖骨」が奪われた。
なぜテロリストたちは聖骨を盗んだのか。そして人々の命を奪った謎の兵器は何なのか。 その謎を化学専門知識を持った特殊戦闘部隊「シグマフォース」が解き明かす。
感想
「マギ」というのは、キリストの誕生を祝福にきた東方の三博士のことだった。知らなかった。 聖遺物信仰に関する謎解きと謎の化学兵器の追求で物語はスピーディに展開していくのだが、謎解きがメインというより、特殊部隊とテロリスト集団との戦闘がメインの小説だった。宗教的、歴史的な謎はたくさん出てくるのに、解き方が雑だった。 特殊部隊の活躍をメインにした小説だと最初からわかっていれば、たぶん面白いのだと思う。
表紙がイッソスの戦いのアレクサンドロスなのに、どこにもアレクサンドロスが出てこなかった。 なんだこれは? その答えは下巻。
Posted by ブクログ
上・下巻 東方の三賢者・マギの聖骨をめぐる歴史ミステリー。
聖骨を狙う組織・ドラゴンコートとそれを阻止するべく米国国防総省の秘密特殊部隊シグマフォースとの戦い。
ヴァチカンと敵だか見方だかよく分からないギルドの工作員もかかわってくる。
歴史的事実に隠された秘密を1つずつ紐解いていく先にある真実とは
?
歴史的背景はすべて事実をベースにしており、それだけでも面白いのですが、科学的な要素も深くかかわっており、「m状態の金」などちょっと調べてみたくなった。
話の展開としてはこの手の歴史ミステリーではありがちな、内部にスパイがいたりするのだが、謎解きは好きなのでさくさく読めた。ただ最後は「やっぱりこんな感じで終わるのね」と思ってしまった。