あらすじ
インドでポークの同僚、ハイデン・マスターソンと出会ったグレイたちは、パンジャブ地方でギリシアの神殿の遺跡を発見する。しかし、デルポイの巫女から現代へと連なる血筋の謎を解明したものの、ロシア側に捕えられてしまう。三人の子供たちと行動を共にする記憶喪失の男性も、カラチャイ湖の放射線に怯えながら、追っ手の猛獣の恐怖と戦っていた。廃炉となったチェルノブイリ原発四号炉を「新しい石棺」で密閉する式典が進むにつれて、ソロコフとマートフによる二つの作戦――世界各国首脳を抹殺する「ウラヌス作戦」と、地球の生態系を壊滅させる「サターン作戦」――の開始が迫る。グレイと記憶喪失の男性は、作戦を阻止することができるのか? デルポイの巫女の預言「世界は燃えてしまう」は、現実のものとなってしまうのか? 人類の運命は、グレイでも記憶喪失の男性でもなく、ある一人の少年の手に委ねられることとなる……。
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Posted by ブクログ
歴史は繰り返すといわれますが、繰り返してはいけない歴史もありますよね。
自分たちの手に負えない科学の力。手を出してしまった以上、発生する業も背負い続けなければならなくなる。
権利・責任・対価ですね……
Posted by ブクログ
"最後は、悲しみの涙と喜びの涙で終りました。
今回の作品で著者が紹介している科学的事実は、脳の操作や自閉症とサヴァン症候群、人間は未来を見ることができることなど。
手に汗握る展開で楽しめることは、これまでの作品から継続的に変わりない。
著者が紹介してくれている参考文献から気になるものをメモしておく。
・The Jasons:The Secret History of Science's Elite
・脳は奇跡を起こすThe Brain That Changes Itself
・Intuition:Knowing Beyond Logic
・Thinking in Pictures:My Life with Autism
・Born on a Blue Monday:Inside the Extraordinary Mind of an Autistic Savant"
Posted by ブクログ
モンクと再会したときのグレイの喜びようには、目頭が熱くなるものがあったが、ピョートルの自己犠牲の方がぐっと心に応えた。
それにしてもロシアの放射性物質の管理はひどいなあ…恐ろしや。
Posted by ブクログ
前作三編も面白く、シグマフォースシリーズ大好きです。
今回は、私の興味のある予知能力とか、占いとか、ワクワクする内容でした。
私の回りにもそういう類いの人いるし。
また、放射性物質の汚染問題は、我が国でも抱えている問題でもあります。
もうね、ワクワクドキドキしながら読みましたよ。
終盤は悲しくて、切なくて、愛おしくて、寝ながら読んでいたので、枕がビショビショに・・・・・・・
いやぁ子供が絡んで来ると弱いですわ。
ラストはびっくり、やっぱりそうなんだぁー
それにしても、ここに書かれているものが、かなり事実であったりすると、我が国は大丈夫なのかと不安に思ってしまうね。
Posted by ブクログ
Σシリーズの第四作目。
今作のシグマフォースの戦いは、ロシアの議員による地球規模の放射能攻撃を阻止するための戦い。デルポイの巫女やチェルノブイリなど、大昔と最近の歴史的な史実をもとに組み立てられた、スピード感あるストーリー展開はさすが。
多少、強引な理由ではあったが、モンクが生きていたのは本当に安心して、感動の涙も流してしまった。
もし、自閉症がなかったら、人類は未だに洞窟生活を送っていただろうという言葉が興味深かった。
Posted by ブクログ
ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第4弾下巻。
いよいよロシア・ウクライナにまたがる地域で進められていた陰謀の全貌が明らかになる。グレイはチェルノブイリで世界中のVIPが招かれている式典での作戦の阻止を狙う。一方、ペインターはシグマに潜入することに成功したマップルソープに対し、一か八かの賭に出る。
物語は2日間程度の間に起こった事柄だというのに、この密度は半端ではない。移動手段があっという間に用意されたり、行く先々でいいところですごい味方が現れたりするのはいつもの通りのご都合主義的展開ではあるが、そこに至るまでの物語は様々な仕掛けを施してあり、感心させられる。
本作では、グレイ、モンク、ペインターといった主要なキャラクターを最終的に導くのが特殊な能力を持った子供であり、その結末はなんともやるせない切なさに満ちている。このあたりは過去3作以上に人間の心を描いているように思う。
それにしても、どこまで行ってもモンクはつらい役回りを与えられていて、作者はどこまでモンクを不幸にすれば気が済むのかと、変な勘ぐりをしてしまうほどだ。次作でモンクがどのように扱われるのか、そのあたりも注目したいところだ。
Posted by ブクログ
ロマって聞いたことありますか?
ロマ民族!
いわゆる、
ジプシーのことです!
放浪する民な!
ジプシーが差別用語らしく、
現在はロマといわれるようです。
これ、
デルポイの巫女から、
インドに移り、
カースト制度から逃げるために定住場所を探してそのまま放浪するロマになった説!
結局、
霊能力というか、
予言する力は血なんですかねー。
と、
いうことですかね?
占い師的にこの辺を詳しく知りたかったんですね。
もしくは、
サヴァンとして生まれるとかしないと、
得られないのか!?
だがしかし、
人間は3秒先のことはわかるようにできてるらしいよ!
これを鍛えていけば、
占い師的に飛躍的に能力開発できるのではないかと思うのですがどうだろう?
予知予言とは別に、
エンパシーの能力もでてきてますが、
エンパシーってなんか諸刃の刃って感じがしませんか?
欲しようないらないようなそんな能力。
クールなグレイと、
おちゃらけてるモンクのコンビだったんですが、
前回、
モンクが行方不明になって。
グレイの新しいパートナーにコワルスキ参戦!
つか、
この時点でコワルスキはあまり好きじゃないが、
後々にありかな?
と、
思うようになる。
で、
生き別れたグレイとモンクの再会がありますが、
記憶喪失ですよね?
完璧に戻るのかな?かな?
と、
思いつつ読み進めていくと・・・。
内緒!
と、
コワルスキに彼女ができてるのですが、
いつの間にか別れてるのよ!
これ、
短編?外伝?
スピンオフなやつで詳細が書かれているらしいので、
そちらも読みたい!
それとは別に、
タッカーとだっけ?
と、
わんちゃんのコンビのスピンオフもあるらしいけど、
そっちは今のところ読む気はない。
最後に、
予言されてるグレイがいる。
殺されるって!
現在、
10巻まで読んでますがグレイ生きてる!
そのうち死ぬのかな?
Posted by ブクログ
読書録「ロマの血脈(下)」4
著者 ジェームズ・ロリンズ
訳 桑田健
出版 竹書房文庫
p62より引用
“この男は自分が世の中のために必要なこと
をしていると強く信じており、間違った行い
は何一つしていないと確信している。相手の
意見を聞き入れようとしない、狂信的なまで
の信念だ。”
機密部隊・シグマフォースの活躍を描いた、
長編アクション小説。シリーズ第四弾下巻。
亡くなった科学者の同僚と合流し、インド
北部へと向かったシグマメンバー。彼の研究
の足跡を追いかけた先にあったのは…。
上記の引用は、米国の情報局部局長につい
ての一節。自信を持つのは大切かもしれませ
んが、周囲が困るほどとなると問題ですね。
そういう人には、どんな細かな雑用でも、全
て一人でしてもらうようにすれば良いのでは
ないでしょうか。
巻末の事実解説を読んでいると、取材にも
しっかりと金を掛けていそうだなと思われま
す。
解決しきれないかもしれない問題ばかりが
増えるのならば、もう少し落ち着いて考えた
方がいいかもしれないなと思わせる話です。
ーーーーー
Posted by ブクログ
決して面白くなかったわけではなく、むしろ面白かったのだけれども、なんだかなかなか読み進まずものすごく時間がかかってしまった。サヴァン症候群の話とか興味深いものがあった。
そして何よりモンクが……どんな形であれ生きていてくれて(まぁなんとなく生きてるかなという感はあったが)嬉しかった。
あと、個人的にコワルスキ嫌いじゃないので今回も楽しかった。他の人たち割と生真面目だから、こういう人の存在が微笑ましい。
Posted by ブクログ
今作ではジプシーとサヴァン症候群がキー。そしてメイン舞台はチェルノブイリ。
シリーズ1作目、2作目と読んで、3作目を飛ばしてしまい本作を読んでしまったら、なんと主要キャラが大変な事になっていて、ちよっと後悔。
このシリーズはできれば順番に読んだ方が良いですね。
小さな子供達と動物達が出てきます。不覚にも泣いてしまいましたが、私が子供と動物に弱いだけなので、ストーリーとしては泣くほどの重さではないです。
でも上下巻一気に読ませる展開はやっぱり面白かった。
Posted by ブクログ
自閉症に関する考えがいい
このシリーズには図が欠かせない
ロマにいろいろ押し付けた気がする
クロウに恋愛話がないとすっきり進んでいい
今回はモンクの方が主役だからかな
Posted by ブクログ
ロシアの議員の陰謀に巻き込まれて行くグレイ。
最後の一手を指してくれたのはマータ。そしてピョートル。
彼らによって世界は救われた。でも……彼らは……
ドキドキして最後は泣けた。
Posted by ブクログ
今回の舞台はインドとロシア。地理的には世界的なトレンドに乗ってみた感があるが、扱う脅威は核という前世紀から続く最大の懸念事項。
ギリシアのデルポイの巫女がロマの先祖だったという仮説のもと、その血筋を引くサヴァン症候群の子ども達を利用して現状世界の破壊を企む悪者と戦うΣの奮闘。このシリーズは回を追うごとにストーリーの要素が多く、複雑になってる。
もっとも、寄せ集め要素を都合よく繋ぎ合わせてエンターテインメントにしており、それぞれを深く掘り下げずにいるので、辛くはない。ただドタバタの描写はついていけない部分がある。社会問題の提示というのもお約束、自閉症だったりカースト制度だったり。私のような浅学の知ったかぶりには丁度いい。今回はセイチャンが登場せずに、モンクが大活躍、生きてて良かった!全体としては、超能力で世界を救うストーリーかな…。
Posted by ブクログ
シグマフォースシリーズ、4作目。
前作で生死不明だったモンクが復活。生きていたことは本当に嬉しかったし、メンバーたちと再会できた場面はなかなかの感動モノだったけれど、今回のストーリーに組み込むにはちょっと強引だったかな、、、。実際、サヴァン症候群の方には何らかの特異な能力があるのだろうが、まだまだSFの域でピンとこなかったのが難点。その分、チェルノブイリなどのソ連時代の放射能汚染問題はリアルで、脅威はひしひしと感じられた。
それにしても、このシリーズのキャラには恋愛モノが必須なのだろうか。カップル率が高すぎ。一切、ドロドロしていなくて、お似合いばかりだからいいけど。だからか、余計に独り者のグレイが気の毒。早く、レイチェルとよりを戻すか、新しい彼女を付けてあげてクダサイ。
Posted by ブクログ
ジェームズ・ロリンズのシグマフォースシリーズ第4弾。
映画の続編あるある、みたいに、続編になるたびにクオリティが落ちています。
今回はひどい。
前作で死んだ某隊員が復活するのは話しの筋として面白いです。
ですが、あまりにも蓋然性の低いつなぎ方で、苦笑するしかない。
持って行き方が強引すぎるんです。
ストーリーの前提が嘘くさいと感じてしまっちゃうと、その後いくら展開が面白くとも、空虚な気持ちになってしまいます。前提条件に無茶があるのは、幾ら上部装飾が金襴豪華でも船の竜骨が腐っているようなもの。
本作で面白いと感じたのは、サヴァン症候群と自閉症のくだり。
異常な記憶力を持つ人というのは歴史に良く登場します。
司馬遼太郎が「胡蝶の夢」で描いた島倉伊之助なんかもそうですね。
彼など間違いなくサヴァン症候群であったでしょう。
このサヴァン症候群の遺伝子を持つ人物を集めて超常現象によって世界をウンヌンというのはなかなか含蓄がありました。
また、文中の「人に自閉症なければ、人類は今でも洞窟生活であっただろう」というセリフにビビっときました。技術革新はサヴァン症候群か自閉症持ちの人間によってなされたと言われています。
そしてダ・ヴィンチやモーツァルトなど、天才と言われる芸術家の多くは自閉症の症状を呈していたとのこと。
確かに、偉業を為す人の精神力というか集中力は特殊だといわれていますね。
普通の人間は同時に多くのことを考えてしまい、その間神経細胞はいろいろな処理を分担して行います。
ところが、特殊な人間は尋常ならざる集中力で、特定のことだけを考えることができる。
毎秒72ギガバイトという膨大な処理能力を持つ脳を特定の事だけに集中できれば、瞬時にルービックキューブを解いたり、一瞬で記憶したりすることができますね。
ところが、その集中力の犠牲として、人とうまくつき合えなかったり特異な行動に走ってしまうのが自閉症。
本作のストーリー自体は荒唐無稽はちゃめちゃでひどいものでしたが、 サヴァン症候群と自閉症について再考するきっかけを貰えたので、プラスマイナスで評価3点です。
Posted by ブクログ
毎回誰かの恋愛事情が描かれる中、今回はあの人。バレバレか。
福島原発のこともあり、ネタ的にも入りやすそうだったが、今回はどうもイメージがつかみづらかった。集中してなかったのかな。
あと、挿絵が多かったです。