あらすじ
シグマフォースのグレイ・ピアース隊長の目の前で一人の男性が射殺された。著名な神経学者であるその男性、アーチボルド・ポークは、致死量の放射線を浴びていた。デルポイの神殿が描かれた硬貨と、不思議な能力を持つ少女の手による絵を手がかりに、グレイたちシグマの隊員は、ポークの娘エリザベス、ロマの男性ルカとともに、インドへと向かう。一方、ロシアのウラル山脈で記憶を失った一人の男性が目を覚ました。彼は不思議な能力を持つ三人の子供から、「僕たちを救い出して」との依頼を受ける。その頃、ロシアではニコライ・ソロコフ上院議員とサヴィーナ・マートフ少将を中心に、チェルノブイリ原発を利用したロシア再興計画が進んでいた。その計画に参加させられていたのが、不思議な能力を持つ子供たちだったのだ。子供たちの能力を増幅させる人体実験には、シグマの存在を疎ましく思うアメリカのグループも関与していた……。
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Posted by ブクログ
先祖代々の土地や歴史を奪われたジプシー。
インドに起源があるとは知りませんでした!
世界を巡った人達の目に、歴史はどんな風に見えるのだろう……
Posted by ブクログ
モンクが生きていた…けど記憶が。きっと戻るよな?
複数地点で話が同時進行する形式にもだいぶ慣れてきた。このシリーズの人物に慣れてきたせいもあるだろう。
カラチャイ湖という世界最悪の放射能汚染湖について初めて知った。
Posted by ブクログ
ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第4弾。
旧ソ連での精神医学の研究とチェルノブイリ原発事故、ジプシーなどが複雑に絡み合い、上巻を読み終えた段階ではまだまだこの先どうなるのか全体像が見えない。しかしながら、複雑にあちこちに話が行く割には物語の大筋がグレイたちと記憶を失った男、ユーリという旧ソ連の科学者の三筋に大きく収斂しているため、物語を追うのは難しくない。
前作でモンクが生きているのか死んでいるのか、普通に考えれば死んでしまっていてもいいのに義手が動いたりして変に希望を持たせるような終わり方だっただけに、気になって仕方がない。しかし、上巻を読んだ時点では彼が本当にそうなのかがはっきりしない。
このシリーズは物語としては長いが、あまりそれを感じさせないような展開と先が気になるようにわざと思わせぶりな書き方をしているためになかなか読む手が止まらないのも確か。ダン・ブラウンの一連の作品ほどの中毒性はないが、それでも十分に、上巻を読み終えたらすぐに下巻を手に取りたくなるくらい引き込まれるだけの力量を作者が持っているのは間違いない。
Posted by ブクログ
今回のお話は、人間は未来を見ることができるのか?脳の能力、遺伝子のなぞを絡めて、シグマフォースという機関の生い立ちの謎も追いかける。さぁ下巻を手に冒険の続きを読もう。
Posted by ブクログ
読書録「ロマの血脈(上)」3
著者 ジェームズ・ロリンズ
訳 桑田健
出版 竹書房文庫
p231より引用
“「人間の脳波電気信号の集まりで、新しい
信号への適応能力もあるため、機械へと接続
することが可能だ。ある意味、人間は生まれ
ながらにして完璧なサイボーグであるとも言
えるな」”
機密部隊・シグマフォースの活躍を描いた、
長編アクション小説。シリーズ第4弾上巻。
憂鬱な用事のはしごの途中、ホームレスに
近づかれた主人公・グレイ。施しの気持ちを
渡そうとしたところ、反対に手のひらに硬貨
を乗せられ…。
上記の引用は、人の脳と機械について書か
れた話でのシグマの学者の言葉。
人間が元々サイボーグであるとの解釈が一般
的になったら、その次は、ロボットが人種の
内の一つとして認められる日がくるのかもし
れませんね。まだまだ遠い未来のことで、私
が生きているうちに実現することはなさそう
ですが。
人の持つ超常の能力と科学との関わりが書
かれていて、少々オカルトな感が強い気がし
ます。しかしそのうち、そういった超常の能
力も、科学的に再現されるのではないだろう
か、と期待してしまう書かれ方です。
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