文倉十のレビュー一覧
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ネタバレこの第四巻では物語も序盤の導入を終え、いよいよ王国側と教会側の対立が本格的に描かれ始めている。内容も「ここから話が一気に動きそうだな」と感じさせる展開で、先の展開が気になってくるところだ。とは言っても、全体の雰囲気はライトノベルらしく明るさが保たれているので、重くなりすぎず、安心して読み進められるのがこのシリーズの良さでもある。
スピンオフの元となった『狼と香辛料』シリーズは、行商人のロレンスと相棒のホロが旅をしながら、行く先々で事件に巻き込まれていく物語だった。一方で、この『狼と羊皮紙』シリーズは、最初から「教会改革を成し遂げたい」という大きな目標が置かれている。そのため、物語を読み進めていると、冒険というよりも政治的な駆け引きが前に出てきたな、という印象を受ける。『香辛料』シリーズとはまた違った読み味になっているのは、こうした前提の違いが効いているのだと思う。背景として登場するのも『香辛料』では商会だったが、『羊皮紙』では王国や教皇庁といった固い組織になった。
そしてこの第4巻では、物語の空気がさらに一段階変わってくる。劇中の言葉を借りるなら、コルの活躍によって、これまで危ういながらも保たれていた王国と教会のバランスが、少しずつ崩れ始めてしまった、ということになる。読んでいても、「ああ、もう元には戻れなさそうだな」と感じさせる。
こういったストーリでは、主人公が自分の得意なことをしているだけなのに、いつの間にか大きな騒動に発展してしまう、というのはよくある展開だ。ただ本作の場合、視点が終始コルとミューリに固定されているせいか、当人たちはそこまで事態を深刻に捉えていないのに、周囲だけがどんどん盛り上がっていってしまう。その温度差が読んでいて少し怖くもあり、同時に面白くも感じられる。これが映画や硬めの小説だと、別の場面・別の時間の出来事が神の視点から挟み込まれたりするだろう。
そしてさらに話をややこしくしているのが、コルの背後にロレンスとデバウ商会という大きな後ろ盾があることだ。本人はあまり意識していないものの、その影響力は想像以上に大きい。本作で再登場し、相変わらず裏で動き回っているエーブ・ボランとの関係も、ロレンスやホロの存在がなければ成立しなかったことを思えば、二人はロレンスの見えない大きな庇護のもとで活動しているとも言える。
今回はこの再登場したエーブが裏で糸を引く商人たち、教皇庁と現地の教会、そして王国内の権力争いが入り乱れ、話はかなり複雑になっていく。正直なところ、これまでのシリーズ以上に情報量が多く、Audibleで途切れ途切れに聞いていると、「あれ、今どことどこが争っていたんだっけ?」と立ち止まってしまう場面もあった。それでも、少しずつ状況が整理されていく過程は読みごたえがある。
最終的には、いつものように「人ならざるもの」たちの力とコルの機転によって、物語はなんとかハッピーエンドに収まる。ただ、そこに至るまでの道のりはこれまで以上に険しく、文字通り危機一髪の連続だった。読み終えたあとには、「今回は本当に危なかったな……」という感想がまず浮かぶ。
その一方で、このまま進めば、いつかどこかで大きな戦争が起きてしまうのではないか、という不安も感じさせられる。ただ不思議なことに、このシリーズに関しては、「まあ最終的には何とかなるだろう」という安心感も同時にある。そのバランス感覚が、この作品らしさなのかもしれない。次の巻では、王国内の権力争いがさらに激しくなっていきそうで、今から少し身構えている。
最後に気になった点として挙げたいのが、ミューリがかなりあっさりと自分の正体をエーブに明かしてしまったことだ。これまでのシリーズでは、エーブはホロの正体に薄々気づいていながらも、実際に狼の姿を目の前で見ることはなかったように思う。
百戦錬磨のエーブのことだから、ホロやミューリが「人ならざるもの」だと知っても動じないのは分かる。それでも、「こんなに簡単に正体を明かしてしまって大丈夫なのだろうか」と、少し心配になってしまった。このあたりは、落ち着いているように見えるコルよりも、やはりロレンスの方が大人としての慎みや思慮深さを持っていたのかもしれない、などと思いながら読み終えた。 -
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さて3巻目に突入したこの狼と香辛料シリーズだが、前巻でスタートした宗教改革がいよいよ本格化する兆しを見せ始める。といっても、どうやら本作は主役であるコルとミューリの周囲で起こっていることを描くために、同時多発的に各地で起こっているであろう改革の有様が描かれることはないようだ。劇中でもコルがたどり着いた街のデザレフで、自分の活躍(?)が広まり自らが「薄明の枢機卿」と呼ばれていることに驚くというシーンがあるように、彼らは彼らでとにかく目の前のことを必死に乗り切っていくというスタイルで冒険を続けていくようだ。
本作ではその2人は漂流して流れ着いたデザレフという町で、イレニアと名乗る商人と出会う。この商人は羊が人間に変わったもので、このシリーズではお馴染みの「人ならざるもの」の一人だ。彼女はどうやら今では大商人になったエーブ・ボランの元で働いており、いずれは西の新大陸に渡って「人ならざるもの」だけの国を作りたいと考えているらしい。
そしてこの未だ人間にとっての未到の地である新大陸には、かつてホロたち狼の一族を滅ぼし、「人ならざるもの」の時代を終わらせた「月を狩る熊」が渡ったという伝説があるらしい。人ならざるものがこれほど多く生き残っているこの世界であることを考えれば、「月を狩る熊」が生き残っていると考えるのは自然のことだろう。これまで多くの「人ならざるもの」が出てきたにもかかわらず、「月を狩る熊」の存在を知っているものが誰もいないというのは本作では謎の一つになっているが、どうやらこの新シリーズではすっかり忘れられていた存在となった「月を狩る熊」についてももう少し深掘りされるようだ。
物語としてはいつもの通りコルとミューリがトラブルに巻き込まれるものの、2人の知恵と勇気で危機を乗り越えていくという構造は変わらない。ただし今回は最後には否定されたとはいえ、聖遺物が2人を救うというシーンが登場してきており、どうやら作者もこれまではややおざなりにされてきた世界観をより深く描こうという気になってきたようだ。 -
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すでに Spring Log シリーズでも触れられているように、このシリーズではロレンスとホロの娘であるミューリと、彼らとはもはや家族同然であるコルの旅と活躍が描かれることになる。 いずれは世界的な大騒動を引き起こすとされている二人だが、前作ではこのシリーズの主人公となるコルとミューリの新たな旅立ちの一歩目が記されていた。そしていよいよ本作では、彼らが引っ張ることになる宗教改革の活動が本格的に描かれるようになるようだ。
あらすじ:港町アティフでの聖書騒動を乗り越えたコルとミューリは、ハイランドからの次の依頼を受けて北の地に向かうことになる。これから予想される教会勢力との戦いでは、ウィンフィール王国と大陸の間にある大きな海峡の制海権が重要になるため、アティフの北にいる海賊たちとの関係を整理する必要があるとのことだった。
海賊たちはコルたちが信仰する神とは異なる“黒聖母”を信じていると言われており、コルは緊張しながらも北の地に向かうのだった……。
賢狼ホロの故郷である北の地ヨイツに向かうという目的がありつつも、物語全体では緩やかな方向性しか示されていなかった『香辛料』シリーズとは異なり、この『狼と羊皮紙』シリーズでは教会を立て直すという明確なゴールが設定されている。もちろんファンタジーものではよくあるような「XXを倒す」といったわかりやすいゴールではないので、物語が一直線に進んでいくということはあまりないのだが、それでも物語は大きな方向性に沿ってフラグを立てていくような展開をしていくようだ。
そして物語の実質的な最初のフラグとして設定されたのが、本作の舞台となる「北の地」にいる海賊たちとの関係性強化だった。以前のシリーズではウィンフィール王国が一度だけ舞台となったが、それも基本的には行商の一つの地域として向かっただけだった。ところが今回は、いずれ来るであろう教会勢力との戦いを見据えて、北の地で勢力を持っている海賊との関係性を明らかにすることがコルには求められる。
海賊といえば正規の権力から外れた暴力であるのだから、本来コルのような聖職者が向かう先としてはふさわしくない。しかし、その海賊たちはどうやら“黒聖母”と呼ばれる存在を信仰しているらしく、コルはその信仰が異端であるかどうかを見極めるのにぴったりであるとして北の地に向かうことになる。ウィンフィール王国と教会はいずれも「神」への信仰を持つという点では変わらず、異端な信仰を持つ存在と手を組むわけにはいかないからだ。
そしてその信仰の有様を見極めるために北の地に向かったコルは、そこで自らの信仰の強さと正しさを問い直されるような強烈な体験をすることになる。この世界においても「神」は現世の人間を助けてくれるほど寛大ではないのだが、北の地においては生きることそのものが苦痛と隣り合わせとなるような場所だった。そこでは一定の人間しか暮らすことができないため、食料を手に入れることができない、あるいは稼ぎを得ることができない人間は人減らしのために家族を奴隷として差し出さなければならない。そのような場所で果たして信仰はどのような意味があるのかということを、コルは自らに問いかけることになる。
どうやら『狼と香辛料』では中世ヨーロッパの商業に興味を持っていただけだった著者も、経験と成熟を重ねるにつれてより深いテーマを描く機会が出てきたのではないかという感じがする。もちろん全体としての雰囲気は相変わらずライトな恋愛ファンタジーという枠組みから出てこないが、それでもこの巻で描かれる解決策が一時的な回避方法でしかないという点において、これまでの作品よりもずっと重い雰囲気が漂っている。
また「人ならざるもの」の存在が今回はかなり深く物語に関わってきており、今後おそらく教会勢力とウィンフィール王国の争いが激化する中で、彼らが敵味方に分かれて何らかの影響力を発揮するといった展開も出てくるかもしれない。いずれにしても物語はまだ始まったばかりだが、これまでの『香辛料』シリーズに比べてずっと重い展開になることを覚悟して読んでいかなければならないのだろう、とそんなことを考えさせられる第二作目だった。 -
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「狼と香辛料」は、昔のアニメシリーズが気に入って当時観ていた。最近(昨年?)、リメイク版のアニメが2ターン連続で放映されて、懐かしさもあって全話を見て楽しませてもらった。
基本的には昔のシリーズの話のままで、絵は全て作り直しの感じではあるが、一部登場人物が違ったり、ストーリーにアレンジが入っていたりして面白かった。
その新アニメの冒頭と最後に、主人公であるホロとロレンスの娘と思われる女の子が、ホロらしい母親から昔の冒険談(お話)を聴くシーンが挿入されていた。
私自身、「狼と香辛料」の小説は興味は、あったものの未読のままなのだ。ただ昔のアニメシリーズが途中で終わっており、小説の完結まで行っていないことは知っていた。今回の新シリーズアニメで、二人の娘がいるらしいことから、狼と香辛料はハッピーエンドだったんだなと知ったぐらいだ。
で、今回の「狼と羊皮紙」ですが、、、。このホロとロレンスの娘と「狼と香辛料」の後半に登場するらしいコル(成長して聖職者を目指している)が一緒に旅をする冒険談のようだ。
この1巻からすると、主人公二人の年齢が若いこともあり、怖さや緊張感が少く優しさに溢れたストーリーが展開されていた。暫くこのシリーズを読み続けてみたい。 -
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南北で争う街の権力者同士の商戦に巻き込まれたロレンス。
行商人としてはそれなりの経験を積んできた一人前の商人であっても、街ひとつを取り仕切る商会の上役たちのまえには単なる歯車、手先の一人にしかなれません。
ですが、大きな流れに巻き込まれつつもホロとコルの支えを頼りに今回も無事に難局を乗り切ることができました。コルの「素直さ」が、ひねくれているホロとロレンスの心情を照らし出す場面も多く、二人の関係性もさらに親密になっているように感じます。
ホロの心中は穏やかではないと思いますが、エーブ・ボランと培った絆はこの後も何かしらの形でロレンスたちの旅路の力になってくれるのではないでしょうか。
奮闘の甲斐あって「狼の骨」の有力な手掛かりを手に入れた一行が、次に訪れる街でまた一歩目的に近づくことができるよう、祈りたいと思います。 -
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狼の化身であるホロと旅の行商人ロレンスの冒険を描く『狼と香辛料』シリーズが17巻で完結した後の後日談を描くSpring Logシリーズも、順調に物語が進み、あっという間に5冊目となった。前巻で二人が新たな冒険の旅に出ることが決まり、今回はいよいよ旅を始める二人が描かれる。
ただしSpring Log Vの感想にも書いたように、今回は二人には明確な目的があるわけではなく、「二人が幸せでい続けるため」の旅なので、旅の進み方もかなりゆっくりしている。最近ではホロもだいぶ受け入れているように見えるが、ほぼ悠久の命を持つホロと違い、ロレンスは人としての命の長さしか持っていない。そのためホロはいつかロレンスがいなくなったときのことに備えて、二人の思い出を書き記すということを続けている。前の巻から始まった二人の旅も、行ってみればその残しておくべきエピソードを追加するための旅であり、旅を続けることこそが、むしろ目的であると言っても良いのかもしれない。
まず最初の「狼とどんぐりのパン」では、かつて二人が出会った修道女のエルサとのエピソードが描かれる。最初に現れたときには、ずいぶんと堅物だった彼女は、10年の月日を経る中で現実との折り合いを見つけるようになり、助司祭の地位につくようになったらしい。その彼女が自分の本拠地を離れて遠く北の方まで来たのは、とある教会領の資産整理のためだとのこと。
ほとんどの資産は問題なく有償で処理できそうなのだが、ただ一つだけ巨大な木々が生える山があり、その資産をどのように対応すべきかが彼女の悩み事らしい。ホロとロレンスはその財産を調査する中で、かつてのホロと同じく愛する人の帰りを待つ“人ならざる者”が存在することに気が付く。森を愛し、かつ自分と同じような境遇にいる“人ならざる者”を救うためにホロが狼の姿となって活躍するのが、この最初の作品の特徴だろう。
“人ならざる者”が少し寂しげに描かれているのは、この『狼と香辛料』シリーズの全体の特徴ではあるが、この作品にあたっても、やはり同じように長く生き続けることの寂しさが描かれているところが、ひたすらに幸せな物語であるはずのSpring Logでも変わらないのが、印象深い。とはいえ、培った人脈と能力で、最後にはハッピーエンドになるのでご安心を。
そして、次の「狼と尻尾の輪舞」では、その山を無事に売却した財産を使って、近くにある市場での揉め事を解決するのが主なストーリーとなる。ロレンスがまるで行商時代に戻ったかのように知恵を巡らせて問題を一つ一つ解決していくのを見て、ホロがなぜか悲しがるというところが、この作品の大きなトピックだろう。10年も湯屋を経営し、すっかり一緒にいることに慣れてしまったはずのホロだが、自分の運命によってロレンスの人生を変えてしまったというひけ目を感じているところが意地らしい。……とは言っても、ロレンスにとってはホロとの人生の方が、行商人として大きな商会を持つことよりもはるかに重要だったわけで、10年経っても夫婦にはそれなりのすれ違いがあるのだなという、微笑ましい気持ちになる。
最後に収められている「狼たちの結婚式」は、その二人が追うコルとミューリのある街での活躍を描く作品。二人のメインストーリーは、このシリーズの姉妹シリーズと言っていい『狼と羊皮紙』シリーズで進んでいるはずなのだが、サイドストーリーということで、こちらに入ることになったようだ。もしかしたら、『狼と羊皮紙』シリーズのパブリシティなのかもしれない。
ストーリーとしては「古くから続いている家の当主たちの結婚式をめぐるドタバタ」で、いかにも『狼と香辛料』シリーズに出てきそうな話ではある。コルとミューリがいらない気を回しすぎて物事をぐちゃぐちゃにしつつ、最後にはきれいに収まるというのは、かつてホロとロレンスが歩んできた道そのものということで、世代が変わっても二人がやっていることはあまり変わらない。この作品を読む限りでは、ミューリの熱烈なアタックがコルに届くのはかなり時間がかかりそうだが、いずれはコルとミューリが結ばれるという未来が描かれれば、幸せが続く物語も何世代にも渡るということで、大団円を迎えるのではないだろうか。 -
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ウーバンでの騒動は前巻で一段落と思ったけど、なかなか余波は収まらない様で。
そりゃあ薄明の枢機卿の名前があれだけデカくなっていた上にあの活躍じゃそうですよね。
そんな中で公会議は着々と開催の日が迫ってきている。
そうなるとそれに関わる人の周りは騒がしくなるのは間違いない。
コルとミューリはもちろんの事、王国も商人も教会も自身の思惑を通したいし、相手の思惑に踊らされる事も…
そんな中でも若い二人は着々と成長します。ただ、その成長度合いはミューリの方が上で。さすがは賢狼の娘と言えるような感じになってきました。
しかし、自身の感情はなかなかそれについていけない。その戸惑いは上手にお姉さん方がフォローしていたのはいいなぁ。
今作ではディアナの存在感がなんやかんや大きい。お姉さんポジションは美味しい。
教会中枢部の人が出てきたり、そろそろクライマックスが近いのかな?
行商人賢狼コンビとの邂逅を楽しみにしているんだけどどうなるんだろう。
それにしてもタイトル通り羊だらけだったな。
王国だったり羊のような人だったり文字通り羊だったり。
下巻ではハスキンズとイレニアの活躍が読めるかな?
次は夏の終わりまでには刊行されるようので楽しみに待とうと思います。 -
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ネタバレいやあますますおとぎ話みたいになってきたなあ笑
前巻から続く月を狩る熊が塞いだ南への道を巡るお話。
更なる選帝侯も登場してシリーズで一番権謀術数が繰り広げられた気がする。
二転三転の展開が面白かった。
クライマックスのそう来たか感とおとぎ話感がすごい。
それにしてもコルは成長したよなあ。
初期のオロオロした感じはすっかりなくなり貫禄が出てきた。
薄明の枢機卿と言う地位が人を育てたという所だね。
異教の神々の伝承編と銘打たれた本作では初めて月を狩る熊の実態の一端が語られて、今までとは異なる解釈が出てきたわけだけど、この先、どこかで月熊そのものが姿を現す可能性はあるだろうか?
個人的には半々かなと思う。
さて、コルの冒険譚に北の冷たい海での遊泳、燃え盛る屋敷の中からの生還に、夜空の飛行が加わったわけで、確かにどんな物語の英雄ですか?と言いたくなる^^
次はなにが起こるのかな。楽しみ -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ回を追う毎に段々スケールがデカくなってきたなあ。
いや、面白かった。
今回は月を狩る熊をめぐるミステリーと天文学者の追跡劇と夜の海での海戦と言う、なかなか盛りだくさんで贅沢な内容。
前回、薄明の枢機卿の名前に伴う責任から逃げずに果たす事を決めたコルが益々頼もしくなってきている。
追ってきた商会の船にミューリの背に乗って飛び移るとこなんか、もうヒーローだよね。
そういう意味では段々ミューリとの力関係も変わってきているように感じる。
それはそれで頼もしいのだけど、コルにはいつまでもミューリの我儘に付き合わされてため息を吐く関係でいてほしいなと思ったり笑
それにしても天文学者奪還に集まった面々がコル以外は、狼と羊と鼠と大鷲の化身という全部人以外なところは笑った。集まりすぎだろ!
次回は今回の続きが描かれるのかな。それともまた別の話が始まるのだろうか?
いずれにしても楽しみ