小川仁志のレビュー一覧
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政治哲学が問題となる事例を23挙げて、それぞれに対して最新の人物とその主張をまとめた良書。23の事例を5章に分けており、
1.自由をめぐる論争
2.民主主義をめぐる論争
3.差異と平等をめぐる論争
4.共同体をめぐる論争
5.対立をめぐる論争
それぞれの章の中で23ポイントにわかれるわけだが、関連性があるので読みやすい。その意味では読み物としても、哲学的な思考を学ぶ意味でもよいと思う。
マイケル・サンデルの「これから正義の話をしよう」を読んでからは、政治哲学の手引き書を意図していると感じた。どうせ読むならば2冊そろえて読むと、理解が深まると思う。 -
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ベンサムとミルの功利主義から始まり、リベラリズム、コミュニタリアニズム、フェミニズム、ナショナリズム、テロリズムに至るまでを哲学的観点で捉えていく。
個の形成を語る上で外せないコミュニティの問題について、本書で「日本のコミュニティのあり方を論じるうえで、最も参考になる」本の一つとして『コミュニティを問いなおす』(ちくま新書)が挙げられている。興味がある方は合わせて読んでみると良いと思う。
数々のテーマについてテンポよく説明してくれているので、ちょっとした時間に読むことが出来る。
「正しさ」とはいったいなんだろうか?
ハンバーガーをパクつきながら、そんな考えにふけることが出来るなんて贅沢だ。 -
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ネタバレ生老病死。人生には苦しみがあります。悩みを解決するためにはどうすればよいか?
楽しいことだってたくさんある人生に、嘆いてばかりいたってもったいない。歴史上の著名な哲学者たちが、そんな悩める現代人に講義をしてくれたら、どんなことを教えてくれるのでしょう。
本書は、カント、プラトン、マルクス、サルトル、ニーチェらが天国から降りてきて、身近なことをテーマに日本語でやさしく語ってくれるという、なんとも興味深い趣向を試みています。
講義のテーマは以下の14。どれも身近なことです。
「生きること死ぬこと」
「夢」
「理性と欲望」
「悩み」
「自分と他人」
「仕事」
「正義」
「恋愛」
「幸せ」
「権力 -
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悩める現代人のために、天国の哲学者達が
夜の高校で特別講義を行ったら・・・。
取り扱っている内容はきわめて真剣だけど、
設定はそんな訳で結構愉快。
「生きることと死ぬことについて」のハイデガー先生の授業にはじまり、
「恋愛について」のプラトン先生、
「経済と貧困について」のマルクス先生、
「自由について」のサルトル先生、
そして「人生について」のニーチェ先生・・・。
著者の小川仁志さんも加えて14人の哲学者が、
多くの現代人が悩んでいる問題について、
独自の切り口で分析し、「解決のヒント」を教えてくれる哲学入門。
普通、哲学者14人分の著作を全て読める人間は、
なかなかいないと思う。
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13のテーマがあり、それぞれについて哲学者と生徒という構図で話が進んでいく。
内容は深くないけど、さらっと各哲学者の論がつかめていい。
ただ、各論への意見、反論みたいなのは当然あるはずで、そこにもちょい触れて欲しかった。
色々考える材料を与えてくれる一冊。
「人間は死という人間の有限性に気づいたときはじめて、時間というものに自覚的になり、人生がかけがえのないものであることに気づきます。そうして未来を見据えて積極的に生きるようになる」 ハイデガー
「あれがない、これがないと不満をいう人が多い。しかしその原因はいつも、彼らが本気になってそれをもとめなかったからである。」アレン
「大切な -
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さわぐちけいすけさんの漫画と対話形式の解説で哲学のさわりを紹介するような形式の本。
私のような哲学初心者にピッタリで、考え方によりけり自分と合う合わないがあるものだと思うので、ここから興味の出た著書を読んでみると良いのかなの入口の本。
流行ってたニーチェやアドラーは知ってたけど経済的側面が強そうなナッジ(リバタリアンパターナリズム?)は全然知らなかったし身体論も興味を持った!
こうやって数珠繋ぎに興味が増えて深堀して行けるのたのしー!!
この本ひとつで生きやすくなる訳では無いなぁというのは感想にある…
あくまで入口でありここから自分で切り開いていくものって感じ
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