ヤマシタトモコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
両親が突然事故死した主人公の朝は、実感もなく普通に高校生活を送る。同居することになった小説家の叔母槙生や、親友えみりとの会話とかから、簡単には言い表せないような自分の感情や感覚を模索してる様がすごく丁寧に描かれてる。
両親が死んで、小説家の叔母と同居して、軽音楽部員としては音楽に深みが出そうなものの、薄っぺらいままだということを悩み、そんな悩みもカッコ悪くて人に言えないというのがすごくリアルな高校生の心情だなと思った。
8巻に出てくる「エコー(=反響、影響)」のくだりは、きっと周囲の人たちとのやり取りがあって初めて自分の足元が少しずつ固まってくるということなのかな。 -
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寓話的象徴的な作品
生き物が出入りできない壁で囲まれた普通の町 という舞台設定に感銘を受けた。しかもそこでの物語の題名をあえて「公民館だより」というローカルで日常的なものにすることにより、この町の人々の置かれている非日常的な環境を際立たせている。
さらに、少し淡い印象の絵柄が何の変哲もない日常性をよくあらわしていて 逆に異常性を強調している。
ストーリー内容は寓話的象徴的な色合いがあり、どのようにでも読むことができる。 -
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やはり面白い
ヤマシタ先生が大好きです。
とにかく心理描写がうまくて、この作品も最初から切なくなる描写が続いて、どんどん引き込まれていきます。
とても素敵な作品です。 -
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すごく好きです
ヤマシタ先生の非BLは既読でしたが、BLは初めてです。小説の挿し絵がすごくよかったのでこちらを読んでみました。
試し読みを読んで、時系列がぐちゃぐちゃなので紙本を購入したのですが、あまりによくて電子でも買ってしまった。
大変だけど一度は時系列通りに並べ替えて読んで欲しいです。とにかく何度も読み返してしまう素晴らしい作品でした。 -
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うおぉ…✨
これ、なんか、キタ。きましたね💘
いや…受けの恋どうなる??受けが拗らせまくってる片恋の幼馴染み君、真打ちゲイが現れて、どうでる?!めちゃめちゃ続き気になるわ!! -
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じわる
しれっとジュノさんの作品の表紙ラフ!
よく作中で人殺すと言われるジュノさん。
これは確かに殺しますわー
今思うと少女小説の作家、って設定が絶妙。
少女小説といえば、漫画ほど誰もが通る道ではなく、内にこもりがちなティーンのための優しい話で、エログロがなく、剣と魔法がなくてもファンタジー。
現実から一時的に匿ってくれる存在って作中話してたのはすごく納得。少女小説ってそんな存在
まきおちゃんが書くのは誰かに匿ってくれる場所を提供するためなのかも。
相変わらず理解できたり理解できないことがあったりして、最新刊が出るたびに最初から読みたくなる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今一番新刊を心待ちにしている本の一つ。
page42と43の流れが好きだ。
横にどーんと広いコマ三つの展開。
ヤマシタトモコさんのシンプルな線で描かれる世界の切り取り方が好きだ。
同じフォーマットの中で繰り返される日常、その中で朝とその周りの人たちと話して1日が過ぎていく、それを切り取る・・・みたいな。シンプルな線と深く切れ味の良い科白と、表現の広さと。
そのあとのpage43の朝の独白。
船のくだり、ぐうっと胸の真ん中を掴まれたよう。
健やかに育つ若いのちを見守るのは、なんで嬉しくてそして寂しいのだろうか
裏表紙の槙生ちゃんの科白そのものだ。 -
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ネタバレ?
作中ものすごくマキオさんが悪い顔をしているコマがあります。
えっ?こんな顔だったっけ?
と、思う位悪い顔です。
ですが、とても気持ちが移入出来ました。