雲田はるこのレビュー一覧
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雲田はるこ先生、絵はすごく好きなのに今まで読んだの(BL)はなんとなーくハマらなかったんですが、これはすごく!!良かった!!!
別段落語に思い入れはないんだけど、落語のシーンにいちいち鳥肌が立つ。自分の話で客が湧いて、トランス状態みたいな、ぞくぞくするような興奮と高揚、落語に取り憑かれちゃってる男たち、そういう表現がものすごかった。色気が、紙から匂い立つようだ!
そして落語スタイルのまったく違う菊比古と助六が、違うやり方で落語の未来を作ろうとするのが健気で泣けました。反発したり嫉妬したり否定したりしながら、ときには落語が大嫌いになったりしながら、やっぱり落語が好きで好きでしょうがない、落語やんなきゃ生きていけない、っていうのがね、どうしようもなく健気というか、一途で憧れる。
あと江戸っ子言葉がすごく良い…!「人」に「しと」ってルビが振ってあったりするのね。あと語尾の「〜かエ」とか「帰れ(けえれ)」とか、いちいち!細かいこだわりなんだろうなあと思います。
雲田先生は男性独特の関係を描くのがものすごく巧みなんだと思う。ていうか、女が入り込めない男性同士の関係への、強い憧れというか、執念じみた感情すら感じる。噺家や男の人のどういうところに憧れてるのか、どういうところに魅力や色気を感じているのか、読んでるだけでバシバシ伝わってきます。雲田はるこ、天才なのか?早く続き読みたいです。 -
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良過ぎでしたは‥‥。
志村貴子先生のは他のタイトルと比べるとやっぱり漫画として突き抜けてました。一人次元が違う‥TLコミックとしてのBLではなく、一人だけ漫画としてのBLなってる‥‥。義兄弟!ですが、志村せんせーが義兄弟かくとこういうことになるんだへえーー‥と思いました。すごいい‥。いいお話でした。なんとなくハイキューの同人を読んでいるような気持ちになりました。絵柄が。
他も報われないお話もあればハッピーエンドのお話もあり、そんなに辛いばかりではありませんでした。
総じて作家陣のレベルが高いです!!若手(って程の人はむしろ少ないか?!)で実力のある作家さん層を知るいい機会になりました。
かなりのお得感です。
そして表紙のツタせんせい。
デザインは名和田耕平デザイン事務所!!!!いうことなしですね〜〜すてきです‥リブレはやはりすごい -
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不憫をテーマにしたアンソロジー。健気で一途なのに報われない恋はBLにとって永遠のテーマな気がします。
まず志村貴子さん。実は初読みでもちろんBLも初めて。ふわっとした絵柄で悲劇をユーモアを交えてやんわり包むような展開。やっぱり既存のBLとは一線を画すような作風で血の繋がらない二人の兄弟の関係が凄くリアル。不憫な話でビターエンド、モノローグも切ないのに絶望感は無い…いつか報われるのではないかと一筋の光さえ感じました…甘い描写は全く無いのに不思議です。
そしてやっぱり雲はるさんの猫っ毛スピンオフは反則ですよ。ここでハルくん×北原さんを持って来るとは!これは不憫というオブラートに包まれたラブでしかありませんでしたけどね(*≧艸≦)可愛い顔してドSなハルくんに虐められる事さえ喜びの北原さんはいいカップルだなと思いましたww
そしてもう一人、懐十歩さんという方の人外からくりBL…初めて読みましたがいい話でした。他の作品も読んでみようかな。こうやって知らなかった色んな方の作品に出会えるのこそアンソロジーの醍醐味だと思います。
全体的にこういう切ない話は大好きなのでまたこういうアンソロ作って欲しいです。とりあえず志村さんのBLの続き…読みたいです(*´∀`*) -
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▼あらすじ
両親を亡くし、若くして洋食カジワラの店主を務める梶原武は、そこに勤める離婚寸前の子持ち・神田惣一郎が気になって仕方がない。
ある日武は神田不在中に離婚届を渡しに店を訪れた妻の冬子により、神田が元々ゲイであることを知る。今までの自分への態度や反応から、神田が自分のことを好きなのではと思い当たるのだが…
小さくても華やかに、棘が刺されば痛いけど、それでも愛しい野ばらのような二人の人生がそこにあります。
二人のその後をラブエピソード描き下ろしに加え、他2編のシリーズを収録した代ボリュームの一冊です!
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おじさん受けって言っていいのか分からないぐらい神田さん(受)が可愛くて、これで四十路バツイチ子持ちとかマジかよ…と頭を抱えるレベルです(笑)
それ故にギャップというか、若い青年にほだされてしまう部分に非常に萌えました!
雲田先生の描く男性はどれも表情がいきいきしていて見ていて面白いし、それに濡れ場もエロい。濡れ場じゃなくても何かエロい。もう文句なしです(笑)
ストーリーは読んでいて何かに似てる…と思っていたんですが一昔前の少女漫画と聞いて何となくしっくりきました。
確かに全体的にレトロな雰囲気はあります。でもそこが良いというか。
ふとした時に読み返したくなる作品だと思います。 -
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豪華ラインナップでした。
鈴木ツタ、志村貴子、雲田はるこ、御景椿、河井英槻、懐 十歩、糸井のぞ、桜日梯子、雨季野、きよみず光、津田ユキ各センセが描く「不憫」です。
不憫とは一体どんなテーマかと気になりました。バッドエンドとか死にネタとか、そういうことじゃないんですね。多分、読み終わって「それでいいのか!?」と激しく突っ込みつつ、残念、哀れ、不憫とため息をついてしまう…そういう話だと感じさせられました。
どんよりして泣くよりは、むしろ主人公たちの不遇をドライに割り切って受け止めることができるのが、「不憫」かも。
大した障害もなくラブラブでHやりまくりなBLドリームも好きだけど、すれ違ってばかりで決して届かない、決して結ばれないのに想い続けるどうしようもない切なさというのもまた、BLの醍醐味なんですよね。
目玉は志村貴子センセの描くBLです。リア充高校生義弟×引きこもりのバリゲイ義兄。弟は将来性充分なドSでした。この後もぐだぐだで絡みそうな二人です!
雨季野センセの「パセリとミニトマト」は、めちゃカワ!多分、身に覚えがあるからこその不憫ですね~萌えました。
御景椿センセの「雪色まちぼうけ」もコメディ色控えて、平穏を好む男と自分の悲惨さを自覚していない少年の出逢いを切なく胸キュンに描いていてよかったです。
河井英槻センセは健気受が印象的な話。内気な憲二は、自分の恋心を伝えられなくて、でもせめて愛する人の好みに近付きたくて、そっと距離を置いた後でも、少しも忘れられなかった恋心が滲み出ていました。先輩が優しい人でほっとしました。
雲田はるこセンセは猫っ毛のスピンオフでした。みいくんの東京のお友達の、ハルくん×北原さんcpのお話です。北原みたいなのを、ヘタレで不憫なオトコと呼ぶのでしょうw
ドS生徒ハルからの試練です!気弱なのにかわいそう…w
この二人はピッタリなかんじがして、むしろ微笑ましいです。
鈴木ツタセンセはこの世異聞。死期の迫った患者と謎の少年の、ミステリアスで迫力ある話でした。 -
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ハルって名前の子は底がしれないね(直近で思い出すのは、Free!の遥、つり球のハル、それから…)…不憫BLのくもはるさん作品が猫っ毛スピンアウトに当たるとは!!知らずに読んで迸りが止まらんかった!!
志村さんの不憫BL、いいなー。設定的には絶望的なのに(いや、現実に照らし合わせるとそうなのかもしれんが)くすっと笑っちゃったし、こう言うユーモアいいよなー、不憫なのは間違いないけど希望がある。不憫と決めるのは自分か他者か読者か、同性愛が不毛であるとは限らないのだ。
不憫になってしまうのは、自分を可哀想と思った瞬間かもしれんね。不憫やのー、ってのはあくまで人が勝手に決めるもんかもしれん。泣ける、と、不憫、は区別難しいなぁ。不憫は読み手がそう感じる場合と、登場人物の状態がまさにそうである、と言う二択の解釈があるが、泣けるは読者の状態をそう導く、と言う一択しかない。
個人的にはアンソロ本の全てが自分に合う、と思って購入していないので、志村さんとくもはるさんが期待値を軽く凌駕してくれてただけで買った甲斐があった。個人的に「人工体」に弱い私のツボ突くカラクリ二人の話も良かったなー。 -
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大人っぽい恋愛の表現。でもドロドロしてるようで意外とすんなりとした純粋な大人の恋。
話の流れもスムーズだし別のCPも話は繋がっていて途中に挟まれても難なく読めたこと、逆に途中に挟まれたことで本命CPの方を最後に持ってくることができ、本命の中心感が増して後味としてもとても良かったです。
ただ少しあっさりし過ぎたというか、もう少し感情の表れた箇所が多くてもよかったのでは、もっと命を賭けた恋の話の深さが出てきて良かったんじゃないかなと思います。
恋に落ちるきっかけも嫉妬してるところとか、色々な場面出てきて分かるんですが、もっと抉れてドロドロしたり感情が動く心の描写を入れても良かったんじゃないかなってのが個人的感想でした。
全体のクオリティーは高く、読みやすく、読んだ後味も良かったから2013ランキング4位も手堅いとは思います。
個人的にはスッキリしすぎて胸に残るものが少なかったかなっていうのがあるけれど、この完成度であれば☆4.0は堅い作品に感じました。