渡邉哲也のレビュー一覧
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凶弾に斃れた安倍元総理の業績を振り返る1冊。冒頭70ページにわたって掲載されている制定した法律、外交記録、閣僚名簿は圧巻。特に制定した法律、外交記録。これだけのことを成し遂げた政治家が果たして今後現れるのだろうか。二度とこのような人物が現れることなないのではないか。そう思わずにはいられない。また同時にマスコミが何も報道していなかったのかもうかがい知ることができる。すべての法律を報道する必要はないのだが、全く報道しないのも問題がある。医療や消防の充実、児童虐待防止、雇用促進、これらは生活に直接影響のある法律であるがニュースで聞いた覚えがない。
さて、統一教会問題については軽く触れているのみ -
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中国に関する日本の課題理解に
混沌としている日本を取り巻く政治経済情勢を新鮮な状態でまとめてくれている本。日々のニュースでは断片だけで背後の意味がわからないところを、この本では歴史的経緯と新たな動きがどういう動きにつながり得るかを解説してくれている。人権、軍事、政争、半導体、輸出管理、などいろいろな切り口で中国に関連した課題がよくまとまっている。
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世界と日本今を知るのに良い本
細かくトピックを設定して短めの文章で政治、経済、外交などをサクサク説明してくれており、上っ面だけしか理解していなかったトピックについて背景や最新状況を分かりやすく理解できる。例年よりも心なしか読みやすくなった気がする。鮮度の問題もあるのでこの類の本は出版後になるべく早く読んでおきたい。細かい特定産業の情報について事実誤認を見つけたが、大勢に影響はないものであり、この本の価値を減じるものではなかった。
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日本人皆が読んで欲しい本
テレビで見ること、聞くことと全く違う内容で驚きでした。日本人として皆が読んで理解すべき内容です。特に沖縄県民は読むべき本ですね。
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鮮度の高い世界情勢まとめ
普段、なんとなく聞き流している世界情勢に関するニュースがうまくまとまっている。タイムリーな情報と解説なので、まさに世界の今の理解に役立つ。一方で世界の動きが目まぐるしく変わるため、こうした本は出版後にすぐに読まないと鮮度が落ちて価値が落ちるという側面もあるかもしれない。各事象について点と点がつながるような説明、陰謀論に与しない冷静な分析と主張、日本の国益に対する想いと提言、など非常に参考になる。
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ナマモノのような鮮度
現在進行形の出来事に対して鋭い分析と、ポジションを取って果敢に意見や予想述べていくスタイルは毎回のことながら勇気がある。まだ今後がよく分からない流動的な事態に対しても、事実の積み上げと分析に基づいて明確に主張して、それがこれまでかなりの精度で当たっているのだからすごい。テーマごとに細かくトピックを分割しているため、1トピックあたりコンパクトにまとめられていて読みやすい。
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世界情勢を線として理解する
新聞などのメディアで話題になった米中対立の各出来事については断片的な理解しかできていなかった。そこに本書がそれぞれの出来事の政治的経済的な意味やつながりを俯瞰的に解説してくれたことで、各国の意図や世界史的な流れを大きな絵として理解することができた。各国の規制や外交方針が今後の世界にどのような影響を与え、国としての日本やビジネスパーソンとしての日本人がどう行動すべきかを示唆する良書。著者が事実を積み上げて世界や各国の意図するところや今後の予測を淡々と語る口調も信頼感が持てる。情報鮮度も高く昨今の激動の世界情勢を整理して理解するのに非常に有用だった。
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今の世界を理解するために必読
新型コロナをめぐる日本と世界情勢解説と、日本の現在の問題分析と提言がバランスよくされている良書。新型コロナという切り口で、中国の最近の動きとその背景と意図、アメリカをはじめとした世界への影響と各国のリアクションの説明が対話形式で分かりやすくまとまっている。また日本の新型コロナ対応についても外交面と国内政策面で解説と評価と提言がされていて、対局の理解だけでなく一国民として今後の生活に役立つ情報も多い。日本の政治家やメディアの騒ぎも憲法論にまで昇華して問題提起をしている点は、非常に鋭い。
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圧倒的な取材量、非常に読み応えのある本だ。
本のあとがきに、「ゴーンショックは終わっていない」という表現があるが、ゴーンが実際に私利私欲をはかるために犯罪行為を行ったのかどうか(何らかの犯罪的行為があったと思うが)は、日本で本人の裁判が開かれないであろう現状から考えると、真相がクリアになることは今後ないと思う。
それでも、本書は「ゴーンショックは終わっていない」と言っており、それはうなづける。
日産自動車は、本件に関して、一貫してゴーン個人の犯罪であり、日産はその被害者であるという主張をしている。ある面でそうだと思うが、会社の最高責任者が、会社の機関を通じて、そのような犯罪行為に手を染める -
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『世界と日本経済大予測2020』の姉妹本ともいえる内容であるが、香港問題、米中貿易戦争、ITバブル崩壊とGAFA、そしてヨーロッパについてそれらのリスクを深く掘り下げている。いずれのテーマにも中国がプレイヤーとして参加しており、良くも悪くも中国を中心に世界が動いていることを認識せざるを得ない。中国のルール無視や強硬手段がこれまで許されていたこと自体が問題であるが、やはりやりすぎは反感を招き、トランプ大統領の登場で一気に排除の機運が高まったといえる。そしてブレグジットをもっていよいよ反撃が始まるのだが、『世界と日本経済大予測2020』の内容も踏まえれば、後はどこで発火させるのか、という段階のよ
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渡邉氏にしては珍しく予測に特化した1冊。48のリスクが挙げられているが、それぞれが独立したものではなく複雑かつ密接に絡み合っておりグローバル化した世界を映し出している。氏のメールマガジンやツイート、書籍を追っていればどこかで見たことのあるものばかりであるが、こうして1冊にまとめられることで、重要なポイントと共に氏がどこに注目しているのかがより明確になっている。日本についてはかなり厳しい指摘をしている。とにかく判断が遅い。この判断の遅さが致命的な事態を招きかねないことを危惧している。これまでの書籍ではやや楽観的な見通しをしていたが、ひと月もあれば世界の様相がガラッと変わってしまうような状況にお
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レーダー照射問題、輸出規制強化に伴うホワイト国除外、そしてGSOMIA破棄と韓国に関する話題は尽きないが、近年の暴走の原因がどこにあるのか、そしてどこへ向かおうとしているのかがよく分かった。合わせて、河野談話と新・河野談話についての歴史的経緯と意義についても改めて確認することができた。
ホワイト国除外については、国内報道でもあまり詳細に解説されていないので、本書での詳細な解説で、何がどう変わったのか、そしてなぜ除外されたのかようやく理解できた。このホワイト国除外は戦略物資の北朝鮮やイラクへの横流し疑惑に対する日本の回答であるのだが、レーダー照射問題ともリンクし、アメリカをはじめとする諸外 -
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米中対立の構図と経緯が非常にわかりやすくまとめられていた。対立の経緯は時系列でまとめられており、また、その本質が「ルール」の対立であることが明確に示されているおかげで、アメリカの対中政策の意図を理解する助けになった。何よりトランプ大統領以上に議会のほうが強硬姿勢を示し、また、対中政策はすでに法律となっており、トランプ大統領の意思に関係なく制裁が発動するようになっている、という指摘は重要で、本書でも繰り返し述べられている。しかしながら、中国に対する姿勢を明確にしないだけでなく、この期に及んで中国企業と合弁会社を作る企業もあり、アメリカという国が本気で中国と対決しているということを理解していない