渡邉哲也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
古書店で手に取ってみた。
本書はシリーズ化されており、最新巻も発売されているが、2023年11月発売版が目に入ったので、敢えて購入した次第である。
当時「2024〜2025年の予測」として書かれた本書だが、実際に2025年に改めて読み返した場合、答え合わせができると思ったからだ。
その時の予測は、果たして外れているのか、当たっているのか。
結論だけで言えば、大きな流れでは間違っていないように思う。
私自身も専門家ではないために、細かい点では食い違いがあっても気付けていない可能性がある。
しかしながら、読んでみても違和感を持つことは、ほとんどなかった。
2000年以降の5年間だけで見ても、コロナ禍による経済封鎖から、それらが開けるまでの経過期間があり、さらにロシアのウクライナ侵攻が2022年2月にあり、その年の年末から生成AIのブームが起こった。その後生成AIは、益々進化して、今ではビジネス現場では定着しつつあるし、さらにAIエージェント化、フィジカルAIへ向かって変革中と、まさに時代の変化が見て取れる。
いつでも「激動の時代」「変化の時代」などと言われるが、この5年間の変化は決して誇張とは言えないだろう。
本書の第2章では、グローバルビジネスにおける収益構造の変化などが語られている。
かつての「大量生産(そして安価に)大量消費」という単純な経済合理性は、もはや通用しない時代になりつつある。
世界中に物流網が整備されたことによって、希少な製品を、どこからでも仕入れ、どこにでも販売することが可能になった。
ファウンドリーの代名詞とも言える台湾のTSMC社が、半導体製造では大きな世界シェアを獲得している一方で、製造装置や材料などは、日本も含めた各国が各工程のシェアをそれぞれ担っている。
このことによって、部品一つ、素材一つが、どこか一国の事情だけで供給がストップした場合のリスクが大きくなっている。
国の事情は様々で、災害や厄災だけでは決してない。
政治的不安定な場合もあるし、他国との貿易交渉によって不利な条件を飲まされることもある。
サプライチェーンの連携に複雑化が増しているからこそ、一つの工程が止まるだけで、全体がストップしてしまう。
コロナ禍以降は特に、あらゆる製品について、海外での製造に依存することに懐疑的になっているため、国内製造に回帰する流れも出てきている。
物資によっては、国家の安全保障にも関わるために、海外からの輸入がストップしても成り立つように、ということだ。
調達の難易度は益々増していく中で、企業はコストよりも、安定や安全を優先する覚悟が求められている。
地政学リスクを無視した経営は、もはや存立し得ないということだ。
そんな中で日本国内を見渡すと、少子高齢化と人口減少の問題が加速しており、複雑化の要因が益々増えているという状況である。
一方で、この人口減少を追い風と捉える一面もあるのが興味深い。
究極的な人手不足のため、DXを加速しやすい環境なのだと、著者は説く。
人材獲得合戦は今現在でも過熱している。
著者の予測だけでなく、これは私自身が実感していることでもある。
とにかく若くて優秀な人材を採用することは困難で、とても苦労している。
同時並行で、人が少なくても今までの仕事が回るように、省力化、効率化を進めていくしかない。
この待ったなしの状況が、DX化・ロボット化を後押しするのは間違いない。
古い慣習や非効率な作業を今すぐに変えていかないと、とてもじゃないが競争に打ち勝つことはできない。
マシンに任せられることはドンドン任せて、人間はより高度な業務にシフトせざるを得なくなっている。
この変化が、ホワイトカラーの仕事の在り方を根本から変えつつあり、この状況に対応できる社員と、対応できない社員の二分化が起きているのも、悩ましいところである。
しかしながら、この状況は不可逆なはずなので、どうにか対応できる道筋を見つけていくしかないと認識している。
アンラーニング、リスキリングという言葉が躍っているが、この発想の転換ができるかどうかが、生き残るための大きな一歩であるはずだ。
古い成功体験に縛られた組織をどうやって変えていけるか。
そもそも、変化を拒む「現状維持」というマインドを変えなければ、未来は益々厳しい状況になっていくことを認識させる必要がある。
2023年の予測を、2025年の現実と照らし合わせて分かったことがある。
確かに世界は激動しているが、そこには一定の流れが存在している。
もちろん予想外のことも起きている。
しかし、その状況を見極め、本質を探りながら、一歩でも二歩でも早く主体的に行動すれば、必ず道は開けるはずだ。
不確実な時代を生き抜くために、次の一手を打ち続けていきたいと思っている。
(2025/9/18木) -
Posted by ブクログ
発刊から7年後に読んでみる。色々面白いネタはあるが、読み終わってみると不思議なくらい内容が頭に残っていない。トランプ再選でグローバリズム→インターナショナリズムの流れは変わっていない印象。しかしドイツの中国接近などは状況が変わっている。米朝関係が加速していくような印象を与える対談だったが、基本的に中国の緩衝地帯が存在意義な国なので現状維持が続くだろう。北朝鮮に対する考え方については一般常識と大きな乖離を感じた。
とくに海外進出では自己資本ではなく現地で資本を調達していけるように中小企業の経営を後押ししたいような希望があるようだが、製造業では難しいだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昨年(2024)末頃に購入した本ですが、部屋の片隅に読みかけとなっていたのを掃除で発掘しました、今年と来年までの予測とのタイトルなので読み通すことにしました。
今年は、誰もが容易に予想できるほど「激変」が起きる年になります、年末に1年を振り返る時にどのような思いをするのでしょうか、この本に書かれていることを踏まえて悔いのない1年を過ごして生きたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・日経平均はどこまで上がるか、いずれ5万円を超える、だがそれはいつになるかわからない(p16)資産形成のために行動する人が増えれば増えるほど、その影響は日経平均の長期的な上昇に寄与する(p21)
・米10年物の国債利回りが2020年1月には0.44%であったが、2024年8月には4%となった、わずか4年半で利回りが9-10倍になれば、株を買うより国債をと考える人が増えるのは当然で、これがアメリカ株式市場に大きな影響を与え始め「AIバブル崩壊」を予感させるほどのマイナス要因になりつつある(p24)
・AIを使用するには莫大な電力が必要で、導入を進めるには電力の供給拡大を考えないといけない(p29)
・半導体の問題を解決した先にあるのは、「Society 5.0」である、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会を目指すもの、とされている、狩猟社会→農耕社会→工業社会→情報社会に続くもの(p39)IO Tで人とモノを繋げて新しい価値を生み出す、AIを使って必要な情報が瞬時に提供できる(p40)
・日銀は利上げを継続していく可能性も残しており(実際に決定しました)一方で、FRBは経済指標が一気に悪化する中で利下げを継続すると見られている、金利差の縮小が続くと、1ドル120-125円の水準まで戻るのでないか、日本経済はアメリカの不動産バブル崩壊の影響を最小限に食い止められるかもしれない(p54)
・売上上昇に見合わない賃上げをすれば、企業の収益は確実に落ちる、すなわち会社の価値が下がるから、基本的に株価は低下する、正しい順番は、人手不足が継続するから賃金が上がる、人も設備も足りていない状態の会社では、まず省力化に向けての動きが強まっていく、人間を使うか自動化を進めるか、そこで初めて高効率化が進んでいく(p58)
・バイデン政権とトランプ政権の最大の違いは、グリーンエネルギーを利権とする民主党と、化石燃料と在来型のエネルギーを中心とするスポンサーを持つ共和党という構図にある(p74)
・半導体メモリ、記憶媒体としてのフラッシュメモリ等の半導体は、日本製の部材、マザーマシン、検査機器、アメリカ製の検査機器がないと作れない(p83)
・ユダヤ教とスンニ派が手を結んだ(敵の敵は味方)のが、第一次トランプ政権末期の政策であった、歴史的なアラブとイスラエル間の和解が進み、イスラエルとサウジ、UAEなどで国交樹立が向かっていたところ、これをバイデン政権がひっくり返した、バイデン政権では、イランに対する融和策をとったものの、何一つ問題は解決しなかった(p85)アメリカは世界の警察から、世界の警備会社に変貌した、払う金額によってサービスが変わり、同盟国に「いくつかコースがあるが、どれにしますか」と提示している(p92)
・イギリスの労働党の勝利は、国民が労働党に期待して選択したわけではない、保守党に対するアンチテーゼであった、2009年に起きた民主党への政権交代のようなもの、イギリス・フランスの政治状況が左派主導になっていて、第二期トランプ政権との乖離を進める結果となりそうである(p97)
・グリーンバブルを象徴するEV (電気自動車)は、すでに尻すぼみの方向に動いている、この流れは止まらないだろう、大きな理由の一つに、輸送のリスクが大きすぎること、リチウムイオン電池は、強い衝撃を受けてショートすると内部温度が上昇して発火する性質がある、一度燃え始めたら空気を遮断するだけでは火が消えない性質も相まって、非常に厄介な火災を引き起こす、自然鎮火を待つしかない(p104)
・2025−26年で中国経済の息の根が止まる可能性が高い、そのキーマンは、アメリカと日本である。アメリカの対中政策は議会で決している、ホワイトハウスはUSCCから出されるレポート通りに政策を実行していく、レポートでは中国を完全に「敵国」とみなしている(p116)
・中国の不動産不況を解決する手段はない、すでに手がつけられない領域に踏み込んでいる、中国の人口は14億人に対して、30億人分以上の空き物件があると言われていて、想像を絶するほどの供給過剰である(p124)
・中国において黒字が出ている限りは、企業経営者として撤退を進めるわけにはいかないが、赤字になってしまえば、撤退の正当な理由となる、これば日本企業が中国を続々と脱出している背景である(p136)日本企業は現地の中国企業にも部品を売っている、これは中国企業に対する日本メーカ製の高品質な部材の供給が止まることを意味する(p138)
・令和の日本において優勢を誇っているのは、製造業・商社・金融、である(p154)日本の経済界は、いまだに財閥の存在感が色濃く残る、三井グループは「二木会」三菱グループには、三菱金曜会がある、三菱の御三家は、三菱重工業・三菱商事・三菱UFJ銀行で、さらに主要10社(三菱地所、三菱電機、三菱マテリアル等)を加えた世話人会があり、そこに主要14社(三菱自動車、ENEOSなど)を加えた合計27社で組織されている(p155)
・ユニコーンが日本でなかなか誕生しなかったのは、ユニコーンが得意な、走りながらアップデートしていくという商法を日本人が受け入れない、という事情もあったように思われる(p160)
・2024年5月1日、日本で秘密特許制度(特許出願非公開制度)が開始された、戦後79年を経て、ようやく技術的な機密を守ったまま特許を維持できるようになった、期間中は1年ごとに保全指定の継続の必要性が検討される、根拠法令は「経済安全保障推進法」である(p165)
・リニア中央新幹線整備は、2027年開業を断念して、2034年以降になることがJR 東海から発表された、東海道新幹線のリフレッシュしてをするためにも、リニアは必ず実現させなければならない(p171)
・コンビニ3強には、バックに大手商社が付いている、ローソンには三菱商事、セブンイレブンには三井物産、ファミリーマートには伊藤忠商事、大きい2社+少し小さい1社、という3社制度の寡占状態になっている(p189)
2025年1月26日読破
2025年1月27日作成 -
Posted by ブクログ
昨年(2023)9月までの情報・データにより、11月に発行された本です。昨年末頃に購入した記憶がありますが、読みかけで部屋の隅に放置されていましたので、最近になって読み終えました。
経済予測本は世に出てから熱の冷めないうちに読むのが鉄則ですが、今回は期間が経過しているので、著者の渡邊氏の予想の是非も含めて、読ませていただきした。バイデン氏や岸田氏の決断は予想できなかったようですが、この本で紹介されている40のリスクについては傾聴すべきものと思います。
以下は気になったポイントです。
・日本人の多くが誤解しているが、アメリカでは大統領よりも議会の方が大きな権限を持っている、大統領には法案提出権・議会解散権もない、行使できるのは、教書送付権(立法や予算の審議を勧告する権利)と法案拒否権(議会で可決された法案を拒否できる権利)である、法案拒否しても両院がそれぞれ3分の2で再可決すれば、再拒否はできない(p27)
・湾岸諸国はアメリカと疎遠になって中国に乗り換えられない、資産であるペトロダラー(産油国がドル建てによる原油輸出で得た資金)は、両替手数料無しでドルとして使える。アメリカと喧嘩すれば、資産が召し上げられてしまう、彼らの資産はアメリカの金融システムの中にしか存在しない(p34)
・BRICS通貨の話は、まさに夢幻でしかない、その通貨を成立させるには、EUで行われたようにBRICSで中央銀行を統一しなけばならない、新開発銀行というBRICS銀行は存在するが、中央銀行の権限を持っていないので、IMFのように参加国が経済危機になった場合などの緊急時の安全弁に過ぎない、景気のバランスを取るための通貨量の調節をする金融政策は実施できない(p36)2015年には中国が中心となったAIIBを設立したが、目算通りには機能せず、一帯一路投資によって直接融資に切り替えているのが現状である(p37)
・2022年にバイデン政権は「チップ4」という、日本・アメリカ・台湾・韓国の4カ国半導体供給網に関する協議体を形成、さらに日・蘭・米の3カ国が、先端半導体技術の対中輸出規制の強化に合意、対中半導体包囲網を形成した、まるで第二次世界大戦前のABCD包囲網が中国に敷かれているような状況と言えるかもしれない(p49)
・グローバルマーケットはそもそも「人・モノ・金」の移動の自由化が前提であった、それが多国籍企業のやりたい放題防止のために様々な壁を各国が作らざるを得なくなってしまった。もはや、旧き良きグローバルマーケットは消え失せた(p66)
・電気自動車は、ボティ、シャーシは軽いアルミダイキャスト製で、それぞれ一体成型したパーツを溶接してできている。ぶつけてへこませた場合、修理できないので、総取り替えとなるから修理代は500万円を超える、電池寿命で交換する場合は安くても200-300万円かかる、これを考えるとテスラEVは、使い捨て家電製品と変わらない(p68)衝突で爆発した時、過充電で爆発した場合、一度火がついたら電池が燃え尽きるのを待つしかない(p70)
・ツィッターは従来のプラットフォーム自体で利益が出ない構造だが、ティックトックでビジネスが成立するのは、通販サイトに誘導してそこから、アフィリエイトで稼ぐ「連動買い」が可能だから(p75)
・現在注目される開発中の二大技術は、1)非常に速い演算技術、2)既存の技術の発展系である光半導体、これまでの半導体と異なり、消費電力を大きく低減できる、スマホは1回充電すれば、1年は使えるようになる(p83)
・2022年9月30日、通信規格を決める国際機関である国際電気通信連合(ITU)の事務総長、事務局長は、米国・日本人が務めることになり、通信規格の主導権を中国から取り戻した、現在進んでいる「5・5G」そして6G(2030年実用化予定)の規格化が始まっている(p85)
・1976年のモントリオール五輪では、市・州・カナダ連邦政府が1兆円の負債を抱えて、完済したのは大会から30年後の2006年であった(p91)そして1984年ロサンゼルス大会から商業主義五輪となり400億円の黒字となり成功した(p92)
・2022年カタールのサッカーW杯の放映権は350億円で、このうちABEMAが200億円、NHK80億円、朝日とフジテレビが合計70億円を負担して全試合を放映している、これでわかるように、日本のテレビ局にはもはや世界のビックイベントを単独で買う力がない、2022年はテレビとネットの力関係の逆転を占める象徴的な事例として後世に記憶されるかもしれない(p94)
・2023年8月17日、中国の不動産大手である恒大集団がニューヨークで破産申請した、米国内の資産の強制的な差押を回避できる、同時に米国外では再建計画を進めることになった、この破産申請の影響は大きく、連鎖的な破綻を招くのは確実である(p104)
・中国国家統計局が、若年層失業率の公表を取りやめた、2023年6月の公式統計では21.3%となっていた、就職活動をせずに親の扶養の下にある若者1600万人を含めると、46%以上に達する可能性があると指摘されている(p109)
・伝統的な火同盟国インドを西側に引き込む、その構想tは、QUAD(日米豪印)として結実しており、その意味で安倍元首相の果たした役割は極めて大きい、QUADは、日米・米豪の軍事同盟が軸になっている、さらに日豪も準同盟関係にある、日印も共同宣言を発表して戦略的パートナシップを組んでいる(p118)
・インドは特に各州の自治権が強く、中央集権が進まない、これは専制国家の側面を持つものの根本的には民主主義国のインドと、根っからの専制国家の中国との最大の違いである、それだけにこのままインドが発展していった場合、国家が分裂するリスクも否定できない(p123)
・半導体企業の多くが九州に進出しているのは、電力の安定供給に対する安心感と無縁ではない、北海道電力の電気原価コストは九州電力のおよそ2倍である、原子力が23%の電源となっている九州と、北海道では泊原発が停止したままである(p132)
・メタバースミーティングでは、オンラインミーティングと異なり、アバターとして仮想空間に滞在することで、リアルにそこで出会っている感覚になり、より円滑なコミュニケーションが実現できるという、メタバース内での広告配信、イベント開催にも応用されそうである。しかし高齢者が多い日本では、メタバースが早々に普及するとは思えない。WEB上で顔を合わせてのミーティングの方がよほど現実的であるのではないか(p154)
・中国の団体旅行は、ほとんどが中国資本のバス会社、免税店、ホテルを利用しており、日本にはお金が落ちず日本人にメリットはほとんどない(p159)
・テレビのキー局は今「ティーバ」などインターネットサイマル配信を行なっている、そうなると地方局はキー局の番組を放送する意味がなくなり、当然スポンサーもつかなくなる。テレビはメディアの王様の地位から滑り落ち、武パットフォームの一つに成り下がる現実を甘んじて受け入れなければならない(p198)
2024年9月4日読破
2024年9月4日作成 -
Posted by ブクログ
現実本書では今後の日本は原発の再考、インフラ投資、国際分業体制などに期待、しかしコロナ禍で過保護された企業の倒産が増え、生活費は高騰するが、賃上げはないとある。
私が思うに、日本のボトルネックは「資源エネルギー」(電気・ガス)の自国努力だ。史上における世界の戦争は、石油の奪い合いが発端となっており、日本の第二次世界大戦も米国の供給停止から発生し、戦後のオイルショックでも大きく経済を揺るがせた。そこで日本が取るべき政策は海中深くに眠る鉱物資源とエネルギー資源・メタンハイドレートの早急なる開発だと確信している。ODAなどで諸外国に投資するよりまず国内で最大限に図るべき時期だ。その理由は、ロシアが米国含めEU諸国からの経済制裁下でも大きく経済停滞しないのは鉱物資源の豊かさであり、中東諸国の産油国でも同じだ。 -
Posted by ブクログ
TSMCは熊本県で2024年末に稼働。
2023年8月の台湾の麻生副総裁の演説で、台湾世論が頼清徳氏に傾いた。自然独立=50年以上経っているのですでに独立した国家であるという主張。
北朝鮮は核弾頭30発を保有。
韓国の尹錫悦政権は文政権を承継しない。
世界のファウンドリは、TSMCとサムソンの二社。
日本のルネサスは東日本大震災で大きな損害をうけた。
メモリは、マイコロンメモリジャパン、キオクシア。
ラピダス株式会社が千歳に新工場を建設中。
アメリカはチップ4(日米台湾韓国)で対中国包囲網。ABCD包囲網に似ている。
アメリカは生成AIがつくったものはAI製、と明記する事で合意。電子透かしを入れる。法的拘束力は無い。
ニューヨークタイムズは、自社の記事のAI使用を禁止したことに対して、AP通信は、学習用データの使用料をとる方向。
半導体産業はファウンドリとファブレスに分かれる。
国際課税ルール=BEPS(財源浸食および利益移転)。
ヨーロッパでは、GDPRで個人情報に対する規制が大きい。持ち出せないため、域内でしか利用できない。
テスラの電池技術は、トヨタの全固体電池の敵ではない。EVは、一度火がついたら電池が燃え尽きるのを待つしか無い。すべての自動車を電気自動車にするとリチウムが埋蔵推定量の3倍必要になる。
電気自動車のAIは、トロイの木馬になり得る。中国製の自動車を入れないほうが安全。
mixiは足跡機能の廃止が致命傷になった。
ニュースを見るならYahoo!ニュースかツイッター、暇つぶしはYouTubeかNetflix。
DTVがleminoに変更。Huluはディズニーと一体化する。
どこもコンテンツ不足。
地上波テレビは、広告収入の落ち込みでモデルが成立しない。ストリーミングはコンテンツ不足。
半導体の技術は、演算技術と光半導体がこれからの流れ。消費電力が少ない。TSMCが熊本に進出したのは、この技術に参入したいから。6Gは中国が独自の規格になる可能性がある。
アメリカの投資銀行はリーマンショック以降、金融システムに組み入れられて自由度が減った。クレディスイス銀行は、スイスフランの暴落でUBSに買収された。
オリンピックは、1976年のモントリオール大会で大きな赤字、返済まで30年かかった。その後、商業オリンピックになった。アトランタ大会は、コカコーラ五輪という呼び名もある。
女子サッカーは放映権が売れなかった。男子サッカーは、ABEMA、NHK、民放が合計70億円を負担。単独では放映権は買えない値段になった。21世紀に入って、乱立している。
食糧増産のための技術が人口増加に追いつかなくなる。
砂糖価格は政治案件、ビート(砂糖大根)の種はF1種、北欧から買ってくる。ロシアは戦争で買い付けができない。
中国は不動産バブルの崩壊のほかに、地方政府の隠れ債務問題もある。
中国の失業率は、1週間に1時間でも働けば除外。20%を超えている。若者の2人に1人は仕事が無い。資源インフレの中でも消費者物価生産者物価ともにマイナス。
インドは米の最大輸出国。タイがほぼ同量、ベトナムが3位。中国の自給率は70%程度で、米不足の可能性がある。
中国政府は、軽工業の成長加速を歌っている。すでに賃金が上昇しているので賃下げが必要。
中国は世界の組み立て工場と先端技術産業に同時に進出=先端産業への道筋を経験していない=工業製品での中玉独自の技術がない=軽工業から始めるしかない。
EVはコモディティなので、家電製品の延長。
インドは伝統的な独立国。クワッドで組み込もうとしている。
政治制度は民主主義国だが、カースト制度があるため一枚岩にはなれない。実質はEUのような連合国家。南部のケーララ州は共産党が支配している州、教育レベルは高い。
中央集権国家ではないので、簡単には中国のように発展できない。インドが中国のように発展しない一因。
インテルは、大連の半導体工場をSKはいニックスに売却。中国からアメリカへの半導体の輸出ができない可能性がある。
韓国は半導体集積団地を建設中。
高すぎる電気代の背景は原子力の再稼働ができないことにある。北海道電力は九州のおよそ2倍。北海道は原発を全部停止中。九州は2つが稼働中。原子力は、事故前は34%、2030年には20%程度を見込んでいる。
パナソニックが業務用空調を国内に集約する=日系ブラジル人が多い大泉町の工場。
日本のキャッシュレス化は遅れている。
ソニーが好調。CCDのトップ企業。
中国の団体旅行客はまだ少ない。人数が増えたのは欧米からの人。
ソフトバンクは、製造業ではなくファンド。
IT産業は規模が大きくなって群雄割拠から独占の時代、新興企業が大化けしない。
新自由主義的な小さな政府は成立しない。中国は大きな政府の典型。同じ市場で競争すると、大きな政府にかなわない。親方日の丸もいいところはある。
マルクスが日本に生まれていたら資本論は生まれなかっただろう。
留学生の保護=国の慈善事業として行われているものが無名の私立大学を助けている。
新聞は急速に落ち込んでいる。新聞配達は日本人留学生の恰好なアルバイト先。週28時間しか働けない。 -
Posted by ブクログ
本屋さんをブラブラしていて目に留まった本です、今年2021年の経済予測をしている本で、一年前にも同様の本を出していて、第一章ではどれほどその予測が当たったかの検証をしています。このような本に初めて私は出会いました。
翌年の経済予測について長年出版されてきた、長谷川慶太郎氏がお亡くなり、この種の本はもう読めなくなるなと思っていた私にとっては嬉しい発見でした。ぜひ今後も出版し続けて欲しいなと思っています。
この本の中でも述べられているように、今後数年間(コロナ騒動が落ち着いた頃)で、世界の枠組み、仕事の仕方や生活の仕方が変わっているようです。現在(2021.1)は、日本も含めて世界はコロナ対策で手一杯で、その解決が最優先となっています。
そのために、今までのやり方(オフィスに行って仕事する、平日ランチは毎日オフィス・外出先付近で外食する、夕食は週に半分程度は外食する等)が好むと好まざるにかかわらず、変わってきています。最初の頃は変化することに抵抗があっても、緊急事態宣言及びそれに準じた措置が数ヶ月のすれば、それに慣れてしまうのが人間の凄い点だと思います。
この変化は私たちの糧を得る仕事のやり方、企業の経営方針等にも大きは変化を与えることでしょう。この本を読みながら、コロナ終息したと皆が納得するであろう数年後に起きている変化を予想しながら、自分は今どうあるべきか、どのように変化していくかを真剣に考える時期に来ていると感じました。
以下は気になったポイントです。
・コロナの感染者は世界で3700万人を超えたとされるが、季節性インフルエンザもその程度の感染者は出るので数字そのものは驚くほどではない。このような事情を考慮すると、ワクチンの接種とワクチンの効果が見えてきたところで、一定程度の収束と判断できる状況になることは予想はつく。スペイン風邪は終息まで2年かかっている、コロナもこの程度であろうと思われるが消滅するわけではないので、影響は中長期的に続くと考えるべきである(p21)
・2021年最初に破綻が進むのはLCCである、運航再開はナショナル・フラッグが優先される、LCCは修理点検・航空内の移動は大手航空会社に代行してもらっているので(p26)
・アメリカは中国が国策として進める「中国製造2025」に対抗する手段を打ち出し始めた、それがファーウェイ規制である、これは市場から中国を切り離すということで中核は、技術移転の禁止、製造機械の輸出の禁止である(p42)
・2020年8月5日、米国務長官は「クリーンネットワーク構想」を発表した、1)クリーンキャリア:中国の通信事業者がアメリカの通信網に接続できないようにする、2)クリーンストア:アメリカのモバイルアプリストアから信頼できないアプリを削除する、3)クリーンアプリ:信頼されていない中国のスマホメーカがアメリカのアプリをプリインストールしたりダウンロードできなくする、4)クリーンクラウド:アメリカ人の新型コロナ感染症のワクチン研究を含む知的財産が中国企業を通じて、アクセス可能なクラウドに保存・処理されることを防ぐ、5)クリーンケーブル:海底ケーブルが中国に使われないようにする(p54)
・来る6Gでは通信事業者がアライアンスを組み、システムと基地局の両面を飲み込む形の開発をすすめる、それを主導するのがNTTが完全子会社化したNTTドコモである(p56)
・中国企業は取締役会の上に中国共産党支部を作る必要があり、企業は共産党の指示で動いている。共産党員の取締役は確実に入るため、共産党の了解が取れないと撤退ができない(p99)
・外為法、秘密特許、人的認証制度の3つによって、日本からの技術の略奪を防ぐしかない。(p109)
・欧州ではコロナ禍をきっかけに国境検査が復活、シェンゲン協定で国境検査なしで出入国を許可されていたが、出入国管理が厳格化した(p156)4Gからファーウェイの排除を決定した英国は、3000億円以上の資金が必要になる上、切り替えに時間を要することになった。2027年までに国内完全排除が約束されている。ベルギー、フランス、イタリアも排除を決めた(p157)
・都内のタワーマンションなどの不動産を中国人から、台湾人・香港人が購入しているので、居住用不動産は下げ幅は限定されてしばらくは高値で推移する可能性は高い(p179)
・なぜ金価格が高騰するかと言えば、それはアメリカによる締め付けで海外での資産の保全が難しくなるから(p181)
・コロナ禍以降、常連がしっかりとついている店は極端な顧客の減少はないように見える、一方、通りがかりの客、飛び込み客を中心にビジネスをしているような店は、痛手をダイレクトに受けている。こうした動きから商売のあり方も見直さなければならない。従来のビジネスモデルは、コロナが全て吹き飛ばされた。大事なのは顧客を育てる、という中長期的なビジネスモデルであり、顧客第一主義がどの経営者にも求められている(p185)
・トヨタのサプライチェーンが1つでなく、日本だけでも九州、愛知県、東北の3つのサプライチェーンがあり、アジアでは、ベトナム・タイなど分散化させている(p191)部品の中国依存度がそれほど高くなかったので、早期に生産再開できた(p192)
・テレビ局の広告収入が減ることで、制作面にも影響が出る。2020年10月の番組改編で、番組によっては製作費が前年比50%まで削られることもある(p197)
・ステイホームにより人々の移動は制限され、家の中にいる時間が増えた。海外旅行は論外、リモートワークも一般化、オフィスビルには空きが増え、通勤ラッシュもほとんど亡くなった。これは世界同時多発的に発生している、これはコロナ禍が終息したところで完全に戻らない。
2021年1月24日作成 -
Posted by ブクログ
新型コロナ後の世界を想定して書かれたものだが、これまでの世界情勢や、現在の状況がまとめられており、新聞やテレビでの断片的な知識をおさらいできた。特に米中関係は、産業界にも大きな影響がありそう。私は、筆者ほど中国が弱いとは思わない。アメリカも世界ももう中国無しには成り立たなくなっていると思う。中国はそもそもの考え方が違うのだから悪意がない。そして昔より柔軟にずるくなっていると感じる。台湾や尖閣の問題は地図を見ると納得。ただコロナ後の提言についてはかなり薄い。発行から半年経ってもまだ収束しておらず、中国でなく日本の方がヤバい。筆者もこんなに長引くとは想定していなかっただろう。