円陣闇丸のレビュー一覧
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ネタバレファンタジー系は世界観の設定がとても難しいと思います。
ある程度は自由に世界観を作者が設定できる分、走りすぎて、あり得ない世界になる恐れもあります。
その点、この作品は雷神信仰の帝国で皇帝は生まれながらに「雷のサクラメント」を起こせるという一種独特の世界観を持ちながらも、それを読者が違和感なく受け容れて最後まで読むことができる秀逸な作品です。
腹違いの兄弟である皇帝とその弟に愛された美しき傾国の神官ハルの二人の男の間で揺れ動く心、二人のヒーローの炎と氷を思わせる個性的な性格が見事に描き出されます。主役三人はいずれも個性的なキャラではあるけれど、皆、嫌みのない好感度の高い人物ばかりでした。
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英田センセの王道再会もの。切なくて、甘くて、ベタなストーリーなのに引き込まれてしまいました…!こういうのがやっぱり好きなんですよね。英田センセの文章の上手さと、円陣闇丸センセの美麗イラストの最強コラボで、ものすごくうっとり。
外資系ファンド会社代表×中堅会社の美形社長。あることから絶交してしまった親友同士です。同級生の二人の過去と現在はかなり華やか。でも、水城は自分の会社が鴻上のファンド会社に買収されそうになり、どうしてもそれを阻止したい水城は秘密の契約を結びます。
いわゆる契約モノですね。
14年間も相手を憎んだままだった二人です。でも、憎みきれずに互いに未だ相手のことを想っているのがじわ -
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ネタバレ清澗寺家シリーズ4作目。
ついにパパの登場です。
3作目まで読んできて、そこそこ面白いなー、くらいの感じ
だったのですが、ここにきて萌えMAX。
何この得体の知れない魔性の生き物は!
生来の淫乱っぷりで、どんな男女も誑し込んで身を持ち
崩させるとか、何だかもういろいろと半端ない。
ビッチ受はあまり好きではないのですが、パパはこれは
もう別物。
属性・魔性。
読んでると、あまりに伏見が不憫に思えてくるんですが、
実のところはパパこそが一番不憫だったかもしれない。
読んでて切なくなりました。
桃色シーンがかなりの割合で入るんですが、不思議と
いやらしい感じはなく、逆になんという純愛かと。
文箱の -
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「ファラウェイ」のスピンオフ。あの時はポールだった、アシュトレトの話です。
雑誌掲載時に読んだ時には、ユージン×珠樹同様に甘いな~と思いました。そして、アシュトレトが普通に小さな娘を育てたり、ご飯を作ってたりする姿にびっくりして、意外な一面を見た気がしました。セレブ悪魔だと思ってたんで。
「神さまには誓わない」では、そんなアシュトレトが何気なく訪れた教会でアシュレイと親交を持つようになり、彼の幼い娘のマリーをかわいいと思うところから始まります。
その時にはまだアシュトレトは人の心を弄んでも何の罪の意識も感じない悪魔で、愛する心も知らなかったのですが、運命の男である上総と出逢うことによって激変し -
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雑誌掲載分に書き下ろし2編
雑誌で読んだときは、アシュレイ(アシュトレト)があまりに身勝手な言動やふるまいをするので、嫌なヤツ、、と若干思い、それに振り回される上総が不憫だなと思いながら読んでた記憶があり、ファラウエイ(関連作)の方が好みだなと思ってました。でも円陣先生のイラストにも惹かれ、書籍購入しましたが、書き下ろしはすごく良かったです。涙なしでは読めませんでした。人の死にかかわる話はもともと弱いのですが、ほんと泣けました。書き下ろしの2話目はその後のその後の話なんですが、最後に漏らす一言がアシュトレトらしくてクスッと笑えて、どうなっていくのかなと想像すると楽しくなるような終わり方でよかっ -
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▼あらすじ
弱みを握られ、脅され、ふたりがかりで辱められ――
支配するものがその立場を奪われ、悦楽に跪くとき…。
『10×3』をはじめ、書き下ろし含む全6編、密室、玩具、極道など、榎田尤利がこだわりぬいた極上のエロティック短編集。
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どれも良かったのですが何と言っても最後の「書生の戀」というお話が別格です。
手紙のやり取りをそのまま小説にした感じなのですが、本当に全てを持って行かれた感じ。
このお話だけ、他のお話と空気も時代背景も違います。
私は小説でも何でも感動はしても泣くまで至る事が無に等しいので今回もそのパターンかと思いきや、読み進めるうちに身体がカーッと熱くなって、それを理 -
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情熱シリーズ第二部2巻目。いろいろな出来事を二人で乗り越えてしっかり結ばれあっている遥と佳人の、こちらは最新書き下ろし。
安定した関係というものは、互いのゆるぎない愛情と信頼、そして努力があるからこそなのだな、とつくづく思わされたストーリーでした。
二人がこれからどんな人生を歩んでいくのか、見極めることができる展開です。
それは、青春の殆どを893の囲われ者として生きることを余儀なくされていた佳人の、人生再生の第一歩でもあるんです。もちろん、愛する遥の傍らで秘書としての仕事を続けることも幸せのカタチではあるんですが、佳人が自分自身でつかみとる未来というのも、男として人として大切な意味があるはず -
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原作未読なので何の先入観もなく読みましたが、さすが榎田さん原作!ルコちゃんの天然ダメっぷりが実に可愛くて東海林好き好きオーラが凄く伝わってくるし、対する東海林もルコちゃんを甘やかしていると自覚しながらもほっとけなくて仕方ない(≧∇≦)タイトルの【きみがいなけりゃ息もできない】とはまさにこの事!二人が可愛くて可愛くてもう悶え死にました\(//∇//)\
円陣さんの絵との相性も抜群でまさに二人はルコちゃんと東海林でした!依存するって決して悪い事じゃないんだなって…二人を見てると確実にそう思う。
漫画だけで泣きそうになってしまい更にエピソードが細かく描写されている原作を読んだらどうなることか。でも読 -
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情熱シリーズ、東原×貴史スピンオフ第2弾は二人の過去のお話です。なので、「艶恋」より以前の経緯がメイン。ここから読み始めるのもいいですが、やはりシリーズ全体を把握していないと感動が半減するかもしれません…親切にあらすじがわかるようになっていますが、あくまでもサービス説明ですね。
最初から読んでいても、どうして東原と貴史がそういう関係になったのか具体的にはわからなかったので、今回やっと納得できました。貴史の揺れ具合が非常によかったです。オトコとしての矜持と不本意な自分の恋心のはざまで思い惑うのに、それを見せまいと精一杯の意地っ張りな態度をとってしまうんですよね。桂人とはまた違ったタイプです。