あらすじ
国貴編――フランスで幸せに暮らす清澗寺家の長男・国貴と恋人の遼一郎。二人は再会した陸軍関係者の安藤に脅迫され、逃亡を決意したが、列車事故に巻き込まれてしまう。遼一郎の死を知らされた国貴は…。 和貴編――己に心酔する画家に監禁された次男・和貴。拘束され、辱めを受け続ける和貴は、愛する深沢を一途に想いながらも次第に憔悴してゆき…。道貴編、冬貴編の短編も加えて感動の完結作! 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
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Posted by ブクログ
麻布の森でみんなが再会
こんなに家族いたんだなと…しみじみ
途中離れ離れも沢山あったからこの場面が見れて本当に良かった
冬貴の上に貴臣が乗るシーンはこの上ない喜び
桜月夜は終始( ߹ㅁ߹)伏見長かったね
最後の場面が離れだったことにジーンときました
Posted by ブクログ
上巻による極悪な引きからの下巻です。
いったい全体この人達どうなるの!? という冷や汗展開で幕開けですが、もう最初っから飛ばしてますね。
異国での受難に続く受難に、いい加減心折れそうってところで本当にぽっきり心を折って下さった和泉さんには感謝したいです。
絶望の淵で慟哭する国貴の不憫っぷりにニヤニヤ……いえ、胸が押しつぶされそうな気分になりながら読み進めてましたら、ですよねーそうきますよねー、な安定のBL展開にほっとします。
正直ここにきてまだ風呂敷広げるのか、と驚いたものですが、NTR書きたかったのでしょうね……安藤のクソっぷりにイラつきながらも、不憫で健気な国貴とヘタレで全く動けてない遼一郎の関係に少しだけ萌えました。
最後の最後になって、BL攻のお約束が発動しましたが、どうにも私の中でこの攻はそこまでの魅力があるように思えなかったので、下巻は盛り上がった気持ちがしゅううぅと萎んでしまった気がします。面白かったですけど。
脇役がもの凄く魅力的で、そっちに持って行かれてた感があるのも残念でした。
そして和貴編も、これまた初っぱなからフルスロットル。
大概ヤバいやつだと思っていた鴉川ですが、大概とかいう次元の問題じゃないほどにヤバかったです。もう読んでて不気味を通り越してこわい。
話が通じないおかしな人相手に、和貴はよく頑張ったのではないかと……ぐるぐる同じとこを回ってた和貴CPも、この鴉川事件によって今度こそ丸く収まり、二人が仲睦まじく熟んだ泥の中にずぶずぶと沈んでいく様は、これだこれが読みたかったんだよ!!(転がり萌)という感じで、いやもう大満足でした。
そこからの兄弟再会、冬貴CPで締めという流れも最高に良かったです。
やっぱり清澗寺家を締めくくる最後の人は、この人達じゃないとね!
円陣さんの挿絵も、いっちゃん最後の二人の後ろ姿はもう何とも言えないほど神々しく、ここまで読んできて良かった……と満足のため息が漏れました。
この作品に出会えたことに感謝したいです。