殊能将之のレビュー一覧

  • 鏡の中は日曜日

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    ハサミ男でずいぶん驚かされたから、本作にも同様の期待をもって臨んだもの。メタフィクション的な構造になっているけど、それも上手く使ってどんでん返される。柱となる物語自体が、いまひとつ面白みに欠けるから、その点がどうしても弱いと思えてしまう。かなりの数のミステリ作品に対し、同様に抱く感慨ではあるんだけれど。

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    2020年10月27日
  • 黒い仏

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    壁本と噂の一冊。非常によくできた壁本(というかアンチミステリというか...)なので、殊能将之の蘊蓄が好きなら読んでも良いのでは。

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    2020年09月22日
  • 美濃牛

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    この作者の作品を読むのは「ハサミ男」以来の二作目。「ハサミ男」があれほどの出来だったのでこちらの小説はどんなもんかなーと期待半分で読み始めたが良い意味で裏切られた。横溝正史ばりの舞台設定に毒と洒落を混ぜ込んだような話だった。探偵役の石動戯作のキャラ設定はちょっと薄味だったけれどそれも気にならないほどの文章力。作中に所々ある違和感を拾っていけば犯人はなんとなくわかりはしたものの細部までは詰めれず。いやー、この小説も「ハサミ男」なみに有名になってもいいんじゃないか?

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    2020年09月07日
  • ハサミ男

    購入済み

    そうきたか

    叙述トリックの傑作として、題名だけはずっと知っていた。何となくファンタジーっぽい題なので後回しにしていたが、ついに手にとった。読み手を惑わすトリックがあることはわかっていたので、意識しながら読んでいたにも関わらず、全く作者の思惑通りにやられてしまった。描写も巧みで、街や室内の空気まで感じ取れるほど、その世界に入り込むことができた。気持ちよく騙されたいミステリー好きの人は、読んでおくことをお勧めする。

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    2020年08月17日
  • 美濃牛

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    石動探偵が胡散臭い(面白いって意味)。
    他の方がレビューで書かれてましたが、
    テレビドラマのトリックっぽいかも。

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    2020年03月13日
  • 美濃牛

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    文庫本で700ページ超の大作だが、文章も読みやすくおもしろかった。

    取材で訪れた自然に囲まれた田舎の村、不思議な力があるという泉と、怪しい住人たち。雰囲気はドラマのTR●CKのような…。この雰囲気だけでわくわくする。さらに村にまつわる歌になぞらえておこる連続殺人事件。
    取材に訪れたフリーライターをはじめ、石動や羅堂一族、村人、コミューンのメンバーなど、キャラクターもとても印象的。

    果たしてこの作品の着地点は、オカルトなのか、ミステリーなのか?と思いながら読んだ。もちろんミステリーとして成立している。しかし、科学でわりきれないオカルト要素もあり、それがこの本の世界観を作り上げていると思う。

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    2019年09月25日
  • 鏡の中は日曜日

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    面白かった!
    次の『キマイラの新しい城』を先に読んでしまって、本作の重要なネタバレを知った状態で読むことになったけどそれでも楽しめた。
    相変わらずエッ?!と思わせる展開。

    でももしこれから読む人がいるなら、絶対キマイラの新しい城より先にこちらを読むのをおすすめする。

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    2019年06月22日
  • 鏡の中は日曜日

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    過去に書かれた小説と現在を交互に書き出し、殺人事件の再検証を行うというものだが、すっかり騙された。呆け状態の人間をうまく噛ませたなぁと驚愕。

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    2018年08月25日
  • 鏡の中は日曜日

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    ネタバレ

    殊能将之面白いなぁ。
    読みやすいし。
    ハサミ男の時は気付けたのに今回は気付かぬまま来てしまったな。

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    2018年06月08日
  • 鏡の中は日曜日

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    久々に本格推理(?)を読みました。
    で、しっかり騙されました。

    本格推理好きな人ならニヤッとできる、パロディ的要素が多めな話。仕掛けがいっぱい。
    殊能将之さんの小説を読むのはこれが初めてなんですけど、サービス精神すごいですね。
    しかもものすごくおもしろい。

    「おまけ」とされた2話がまた、やるなあという感じ。
    本を読んで“楽しい”って感覚も久々でした。

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    2018年01月17日
  • キマイラの新しい城

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    石動戯作シリーズ最後の作品。
    とはいえ前作の『鏡の中は日曜日』をとばしてこちらを先に読んでしまった…。
    そっちに出てくる登場人物がでてくるのでやはり順番通りに読むべきだったかな…と。

    750年前のエドガー卿の死の真相を探ってほしい、というとこから入って現代の事件も起こってしまい…という話でエンタメミステリというかバカミスというかアンチミステリというか…。
    本格ミステリのようにカッチリした動機やトリックを重視する人は難色を示すかもしれませんが、どんなんであれ楽しめればという人にはいいと思います。

    エドガー卿いいキャラしてました。
    生真面目だったり大暴れしたり現代の物に戸惑ったりと事件の最中で

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    2017年11月12日
  • 黒い仏

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    ネタバレ

    美濃牛のように正統派ミステリかと思いきやまさかの…!という感じでした。
    アンチミステリになるのかなぁこれは…。
    人によっては、なんだこれー!って投げつけそうな感じ。
    私もまさかこんな感じとは思わなかったので二章の最後のあたりでかなり驚いたけど『あぁ、こういう世界観なんだ…』と思えばこれはこれで楽しめました。

    続きもこんな感じなのかは知らないけど読んでいきたいです。

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    2017年03月19日
  • 美濃牛

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    ネタバレ

     文庫本にして750ページを超える大作。首なし死体が登場するまで190ページ程度かかりブロンズの牛の角に腹を突き刺された二人目の死体が登場するのまで,430ページ程度かかる。非常にゆっくりした展開の作品である。
     登場人物も非常に多く,大きく分けると羅堂家の人々,コンミューンの人々,暮枝村の村人達,雑誌から取材に来ているフリーライターとカメラマンと,複数のグループが登場し,それぞれの思惑で動き,物語がかき回される。美濃牛の面白さは,それぞれの登場人物が,殺人事件とは別の思惑で動く姿がいきいきと描かれている点にある。
     犯人である羅堂陣一郎=鋤屋和人は,俳句を愛する老人として描かれている。陣一郎

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    2017年01月01日
  • 鏡の中は日曜日

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    ネタバレ

    私は石動戯作を殺したことを後悔していない、という帯がかかっていたので、ドキドキしながら読んだ作品。最後のどんでん返しは見抜けなかった。石動が推理した程度ぐらいは、考えていたけれど。でも、この結末はちょっとデジャビュ感がある。
    過去の作品と比べちょっと物足りない気がするのが残念。ぶっ飛び感が少ないというだけで、これはこれでよい作品とは思う。樒と榁は、おまけみたいな話。読者サービスってところかな。

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    2016年03月18日
  • キマイラの新しい城

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    テーマパークの社長に憑依した中世の騎士が自分の死の真相の解明を名探偵(?)石動戯作に依頼。そこから始まるドタバタが最高に面白い!こんな迷探偵はそういない。テキトーな推理で済ませたり、丸投げしたり、えっ?そこに気づかない?と失笑させてもいただきました。稲妻卿の現代文明の表現も笑ってしまった!そして過去と現在の密室殺人が共鳴したかと見せかけ、なんですかその結末は!これがバカミスというものなのですね。ムアコックのエルリックサーガを読んでからだと更に面白いらしい。知識と考証に裏付けられた極上のエンターテイメント!

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    2016年03月05日
  • 美濃牛

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    色々踏まえていないので、深いところは分からないが、普通のミステリーとして楽しく読めた。牛肉についての知識も深まるし良かったと思う。

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    2016年02月18日
  • キマイラの新しい城

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    石動シリーズ、探偵役の情けなさがすごく好き
    設定が有りそうでない感じ
    全体を通して微妙な空気感というか、堅苦しさがなく読みやすい
    大昔の密室殺人を解き明かす!といった気負いはなく、謎自体はだいぶ大味のバカミススレスレ…
    ほんわか読んでいられる

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    2016年05月01日
  • 鏡の中は日曜日

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    2015年10冊目。
    何となく某名作とかぶるなーとか思わないこともなかったけど、これはこれで楽しめた。読んだことがあるようなトリックのはずなのに、結局騙されるんだ、あたしはw

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    2016年02月04日
  • 鏡の中は日曜日

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    ネタバレ

    私は石動戯作を殺したことを後悔していない
    という帯がかかっていたもので、終始 気が気ではなかった。
    アルツハイマーを患う主格、石動のバイブルである探偵小説、実際に起こった過去の事件が交錯する複雑なつくりで目がはなせない。
    そして最後の種明かしは、石動が尊敬してやまない探偵の正体。
    夫を愛する妻の気持ちが胸にくる、
    めずらしく人情味あるほのぼのした幕引き。

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    2015年11月24日
  • キマイラの新しい城

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    ネタバレ

    殊能将之の作品は,掛け値なしに面白い。文体も肌に合うが,名探偵役の石動戯作,ワトソン役のアントニオ,鏡の中の日曜日に続いて登場しているもう一人の名探偵,水城優姫。そして,この作品の主人公,エドガー・ランペール。どのキャラクターも個性たっぷりに,生き生きと描かれている。
    本格ミステリとして読むと,完全なるバカミス。750年前の密室と,現代の密室,二つの密室の謎が出てくる。現代の密室トリックは,抜け穴があったという信じられないトリック。一応,心理的なトリックは用意されているが,密室を扱った事件で,「抜け穴があった」というトリックの作品を読むことができたのは,逆にラッキーだったと思える。750年前の

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    2015年10月26日