殊能将之のレビュー一覧

  • ハサミ男

    購入済み

    誰が読んでも面白いに違いない!

    言葉の使い方が丁寧で、登場人物の思考力も高いため、余計なひっかかりを感じずに読むことができる。それでいて物語の構造・展開も秀逸である。万人におすすめできる傑作。

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    2015年08月12日
  • 殊能将之 読書日記 2000-2009 The Reading Diary of Mercy Snow

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    気になった部分をパラパラと眺めながら、じっくりと味わうつもりだったのに、気がつけば一気に通読しちゃったよ。軽妙かつロジカルな語り口で紹介される膨大な量のSF、ミステリのなんと魅力的なことか。何より、センセーが本を読むことを楽しんでいることが伝わってきて、コッチまで嬉しくなってくる。殊能センセーのファンになったのは作品もさることながら、こうした日記の文章から伺いしれる人柄に惹かれたからなんだと改めて認識。作り手側の熱意を感じさせる充実しまくりの付録や註、解説も素晴らしい。memoのTV鑑賞記やレシピの出版もぜひともお願いしたい。

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    2015年06月29日
  • 美濃牛

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    ネタバレ

    700頁を超える大長編。クライマックスで登場する美濃牛の正体は何だったのか。天瀬の幻聴?亀恩洞の迷宮と窓音の中の迷宮の対比が印象的であった。

    前半は様々な人物の視点からなる群像劇で、キャラ同士の掛け合いも楽しめる。気に入ったのは藍下と出羽のコンビ。
    クライマックスで美濃牛が現れたのが面白かった。それも天瀬の前だけに。美濃牛ではなく窓音を選んだ天瀬。果たしてそれは天瀬の意思だったのだろうか。
    窓音の底知れぬ存在感は美濃牛をも凌ぐかもしれない。

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    2014年05月08日
  • 美濃牛

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    ネタバレ

    殊能さんの著書は思い出深いハサミ男に続き2作目。読みごたえのある長編だが、登場人物が個性豊かで楽しく読めた。序盤の親子の対比がよかった。何よりも引用の数が半端じゃない。すごくいろいろなものを読み漁っていたんだなと感心した。ご冥福をお祈りします。

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    2013年05月26日
  • ハサミ男

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    ネタバレ

    前半は読みずらいなと少し感じた。
    後半で、ハサミ男の正体が明らかになった時に、え!?どういうこと!?って混乱。すっかり騙されてました。終盤で真実がどんどん明らかになっていき面白かった。

    久しぶりに、騙されたー!!って感じた1冊☆

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    2026年10月31日
  • 殊能将之 未発表短篇集

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    短編集でハサミ男の秘密の日記目当てだったけど全部読みやすく順番つけられないほどに面白かったー。
    まだハサミ男しかちゃんと読んでないから他の作品も読みたくなった

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    2026年10月29日
  • ハサミ男

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    是非、メタ的視点を取り払って文章の味わいを楽しんで欲しい。

    主人公が気に入ってしまった。特に8枚切りの食パンが好きなんて最高。分厚い食パンが好きなやつほどペラペラに決まってる。

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    2026年10月27日
  • ハサミ男

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    ネタバレ

    物語序盤から、ハサミ男を男性だと思って読んでいたため、非常に驚いた。サイコキラーを主人公とする胸糞悪めの本かと思いきや、思ったよりサクサク読めて、読後も軽やかな気分だった。おそらく刑事らや真犯人安永の描写が重々しくないからだろう。これがもし最初の予想通り日高が真犯人だったら不快感をおぼるえる内容になる気がする。これも男女に対する認識における先入観ゆえだろうか。

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    2026年10月20日
  • ハサミ男

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    ネタバレ

    1ページ目の朝食の説明より、女性視点で読み始めたため、男性視点で読み続けていた方の感想が興味深い。模倣犯が探偵側にいた事には衝撃だった。

    序盤から繰り返される、「ハサミ男」と「医師」との会話が面白く、知性溢れる引用が好みだった。

    殺害動機や自殺嗜好の原因などもう少し詳しく知りたいと思うところがあり残念だった。
    それに加えて、あれだけ自殺未遂を繰り返す人物の容姿が美しく、警察に惚れられるという展開は理解しがたいものがあり、かなり有耶無耶にハサミ男が日高であるとされた結末にどこか心残りもあるが、これだけのシリアルキラーをどこか魅力的に描ける著者の力量には圧倒された。
    もう一周してこようと思う。



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    2026年10月20日
  • ハサミ男

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    どうも序盤から不自然というか歪さを感じるところがあるなくらいには思っていたのだけど、まんまと気づかず騙されました。
    こう綺麗に騙してもらえると逆に爽快です。笑

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    2026年10月18日
  • ハサミ男

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    4.3!
    騙された。先入観は良くないと改めて感じさせる本だった。ハサミ男視点で書かれてるのも良かった。

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    2026年10月18日
  • ハサミ男

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    騙されたー!!すごい、多重人格ものでさすが古い小説はすごいなwハサミ男という連続殺人鬼に殺されてしまった樽宮由紀子という女子高校生。しかし、この子はハサミ男の犯行ではない…どういうことか?!

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    2026年10月14日
  • ハサミ男

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    ネタバレ

    理解力が乏しくてよくわからず悔しい

    日高も安永も「わたし」としか自分のことを言わない感じが怪しいな〜とは思ってた

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    2026年10月13日
  • ハサミ男

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    ネタバレ

    読書や映画を見るとこで気づくんだけど、こういう一人称が誰なのかわからない系のミステリーは一定数ある。そして大体面白い。

    これもミステリーの古典だと思っているので、まさかという驚きがあるとは思っていつつも、あーこれかーも驚された。
    またミステリーとしても最終的に犯人が捕まらないあたり、警察側に犯人(1人の殺人のみ)がいるあたり新しくて面白い。この後の物語を想像してしまうというのが面白い小説のひとつだと思う。

    語られない部分がある分、語られない部分が何か気になるよね。

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    2026年10月08日
  • ハサミ男

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    なんとなく違和感はあったので、やっぱりなという部分もありつつ、しっかり混乱はした
    にしても終わり方....!メッチャおもろい!

    あと本筋とは別だけど、ところどころに出てくるユーモアが結構私の好みをくすぐってきました、こういうのすき

    ・人間の無意識というのは、どうして下の、奥の、底の、暗いところに見いだされるんだろうね。それはたんに、人間がお日様のもと、地面の上で暮らしているからじゃないかね。もぐらはきっと、無意識は上のほうの明るいところにあると思ってるよ

    ・警察官たる者、ミステリなどは読まずに馬鹿にすべきなのだろうか、と磯部は思った。そうすると、銀行マンは経済小説を馬鹿にし、恋人たちは恋愛小説を馬鹿にし、野兎は童話を馬鹿にしなければならない。地球人に化けて、こっそり街にひそむ火星人は、きっとサイエンス・フィクションを鼻で笑っているに違いない。「アンナノ噓バカリジャナイカ!ワレワレノ地球侵略ノ参考ニハナランヨ」

    ・(葬儀屋は)坂道をゆっくり昇り、ときどき立ち止まっては、周囲に視線を投げかけていた。いったい、何をしているのだろう。どこかに葬儀の必要な死人でも落ちていないか、と探しているのか。

    ─────────────────

    薹(とう)が立つ・・・①野菜などの花芽をつけた茎が伸びて固くなり、食べるのにちょうど良い時期を過ぎてしまうこと。 ②人間の若々しい盛りの時期が過ぎることや、適齢期を過ぎること。

    のべつまくなし(のべつ幕無し)・・・休みや切れ目がなく、ひっきりなしに物事が続くさま

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    2026年10月06日
  • 殊能将之 未発表短篇集

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    全体的に面白かった。
    特に最後の『ハサミ男の秘密の日記』を読んで、へぇ~ってなった。なんか面白い人だったんだなと身近に感じた。

    短編は、作者が亡くなった後に未発表だったものを講談社の編集部から引っ張り出してきたものらしい。
    作品自体はデビュー前に書かれたもの。
    それぞれ別物で書かれたものだから統一感はないものの、サクッと読めるし良かった。

    個人的には3話目の『精霊もどし』みたいな話が好き。日常から非日常へ入り込んでしまう感じが面白い。
    『犬がこわい』は入りが面白いので、1話目として良い感じ。『鬼ごっこ』は何でもありのハチャメチャな話。

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    2026年09月24日
  • キマイラの新しい城

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    石動シリーズ4作目にして最後の作品。
    まずはシリーズの順に読むことをおすすめする。その方がより作品を楽しめる。

    本作は750年前の騎士の亡霊が取り憑いて、自分の殺人事件の謎を解けというところからはじまる。しかしここまで石動シリーズを読んできた人ならば、途中で始まる逃走劇や大立ち回りにもついていけることだろう。

    わりとはじめのあたりで密室殺人に対する一つの解を示したが、それでは成仏(クリスチャンの亡霊なので正しい表現ではないけど)できなかった。
    後半で改めてその事件に対する解が示される。そして亡霊憑きは治る。しかしやっぱりこの霊は天に召されることも地獄に落ちることもない。
    アントニオだけが捉えられるようになった最後、騎士は事件の真相を語り始める。最後に明かされるトリックは、果たしてそんな解決でいいのだろうかと思わなくもないのだが、それを悲哀というか悲愴が上塗りして、そんなことはどうでもいいと思わされる結末だった。

    本作は多重解決ものと言ってもいいだろうし、ややバカミスと言われるのもむべなるかな、人によって評価が分かれる作品なのは間違いない。
    しかし、ようやくここへきて石動、アントニオのキャラが立ち、そこへ水城という石動以上の名探偵まで現れて、いよいよこのシリーズもここから加速したのではと思うと、続きを読むことが一生できないのは、なんとも寂しいかぎりである。

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    2026年09月10日
  • 鏡の中は日曜日

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    ネタバレ

    前作『黒い仏』はミステリーのふりをしつつ、バカミスとも評されるほどの急展開で読者を明後日どころか別次元にぶん投げるという荒技を披露してくれたが、本作はちゃんと最後まで本格ミステリーとなっている。
    二つの時間軸で進められる物語は、だいたい叙述トリックがあったりするという個人的統計があるのだけれど、やっぱりこの作品も叙述が一つのキモであることは間違いない。「あーそういうことね」となる部分だけでも、しっかりとミステリーを楽しむことができる。
    文庫版では、続編というか後日譚に位置付く『樒/榁』も収録されており、二人の名探偵の活躍を楽しむことができる。

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    2026年09月08日
  • 黒い仏

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    ミステリー小説とはなんぞやと改めて問いたくなるくらい、物語の解決パートに向かい始めたあたりから怒涛の???が頭に浮かぶ。
    そりゃあこれを推理小説として期待して読んでいたらブチギレるかもしれない。でもそもそもミステリーって「謎」っていうだけで、そういう意味では思いっきり謎である。
    観光列車に乗っていたと思っていたのに、だんだんとその景色が怪しくなり始め、気づいたら急展開のローラーコースターだった。そんでもって最後は元の位置に戻ってくるんじゃなくって、銀河鉄道よろしく空中へ飛び立ち、そのまま読者を放り投げておしまい!って感じの小説。
    そういう意味では、この感じで続編を読んでみたかった自分がいる。

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    2026年09月04日
  • 美濃牛

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    ネタバレ

    購入してからずいぶん長いこと本棚の栄養にしてしまっていたけれど、ようやく読み終えた。
    名探偵石動戯作の活躍するシリーズの始まりということで、文庫本にして700ページを超える文量の物語をすいすい読み切ることができるのか不安であったけれど、気づけばあっという間に読み終えてしまった。

    岐阜県の山近くにある集落の中で起こる連続殺人事件。首なしの死体、牛の角で貫かれる死体など、小さな集落と反比例するかのようなスケールの事件に加え、どんな病気も治るという奇跡の泉にまつわる人々の思惑も加わって、そして最後に出てくる「美濃牛」。
    事件は解決されたはずだが、美濃牛の亡霊はまだ取り憑いている。

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    2026年09月03日