勝見明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ天下のセブン&アイグループの総帥、鈴木さんの書籍。
最近、新版が出ていて読みたいなと思ったら、昔のものがあったので読んでみた。
最近のデータ分析ブームで色々な書籍があるけれど、本書はその基本的なところをカバーしている良書だと思う。
特殊なテクニックなどではなく、日々仮説思考を持ってデータと現場に接して試行錯誤を繰り返すという基本に忠実な事例が載っているからだ。
かなり目から鱗のことが多かった。
個人的には、現在の日本の消費者は多様性ではなく、極度の同質性であるという指摘がかなり良かった。やはりさすがである。
自分もそういった独自性を出せるように精進したいものだ。
目次
第1章 鈴木敏文はど -
Posted by ブクログ
■鈴木敏文のことば
A.「顧客のために」ではなく、「顧客の立場で」考えろ。
B.仮説づくりは、「どうしてなのか」と疑問を発するところから始まる。
C.「美味いしいもの」とは「飽きるもの」でもある。
D.仮説とは、「明日の顧客」に向けたメッセージにほかならない。
E.人は「損と得」を同じ天秤にかけず、利益より損失の方を大きく感じる。
F.常に変化に対応すれば、市場は飽和しない。
G.どこまで挑戦し、どこで妥協するかで、その人の人生観が決まる。
H.「上質さ」と「手軽さ」の2 つの座標軸で「空白地帯」を見つけよ。
I.統計データは鵜呑みにするな。恣意的な調査は疑ってかかれ。
J -
Posted by ブクログ
■マーケティング分析
A.鈴木氏の発想の根本には、次の5つの視点がある。
1.今の時代の動きを把握するために必要な、時間軸で変化の流れを大きく捉える視点。
2.世の中の潮流の中に潜む本質を読み取るための、時間軸を「輪切り」にし、その断面を見る視点。
3.顧客心理を読むために必要な、未来という時間軸から見て今を位置づける視点。
4.過去の常識は今の非常識になるという脱経験的思考。
5.買い手の「合理」は売り手の「非合理」という陰陽両面的思考。
B.同じ25℃という気温(室温)でも、夏なら「寒い」となり、冬なら「暑い」となって売れる商品が変わる。このように同じデータ、情報でも「分母」を変えると -
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顧客の立場でを知りたくて読書。
鈴木敏文氏についての本は初めて読ませてもらった。正直、今まで住んだ地域にイトーヨーカ堂はなかったのであまり馴染みがない。しかし、小さいときから身近にあるセブン-イレブンについての説明は非常に興味深い。改めてセブン-イレブンの凄さを知ることができる。また行ってみたくなる。
読書で線を引くことをやんわりと否定し、線を引くなら自分の考え方と異なる点、新しい情報へ引くなら意味があるとしている。確かに知らなかったことを知るから読書の意味があると思うし、新しい視点を生み出すヒントとなるから当たり前のようで、忘れがちな王道だと思う。
過去の経験から今を生きるか、未来から -
Posted by ブクログ
"「未来を起点にした発想」を持ち、「お客様の立場で」考え、新しいものを生み出さなければならない。"
セブン&アイ・ホールディングス代表取締役会長兼CEOを務めた鈴木敏文氏の経験を元に、成功した要因や秘訣などを紹介した著書。
民間企業で主にBtoCを中心の業態であるからこそ「お客様の立場で」ということがよく出てくるものの、挑戦するための姿勢や気概、挑戦の足枷となってしまうことなど、どんな業態にも共通することが紹介されています。
もし何かに挑戦する際に立ち止まってしまった時などに、解決の糸口やヒントとなるかもしれません。
短く章が区切られているので読みやすいと思いま -
Posted by ブクログ
セブン&アイの鈴木敏文さんによるCX(カスタマー・エクスペリエンス)の要諦。構成の勝見さんが鈴木さんに話を聞いてまとめた本。
内容としてはいかに売るか売れるために何をすべきかが中心に論じられていて、CXを変えるための戦略の立て方や組織論があるわけではない。鈴木さんとしてはCXを変えることを考えることがすべての出発点ということなんだろう。
ポイントは何を言おうとお客様の立場に立って考えるのかということ。それはお客様のためにではなく、あくまでもお客様の立場に立つということ。そうでないと、「川の思考」になってしまい「井戸の思考」にはならない。「川の思考」とは川に流れてくるもの(=お客様のニー -
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ネタバレ野中氏の本。共感・物語りの重要性、その不足を痛感していることから読書。
共感経営、まさにその言葉の通り整理も可能だが、簡単に表現すると、共体験、接触機会なども通して、心を動かすことが人を動かし、大きな流れにつながると言う本質を語った本とも言えそう。
メモ
・企業経営やイノベーションや大きな成功は論理や分析でなく、共感→本質直観→跳ぶ仮説というプロセスにより実現される
・日本企業の三代疾病 分析過剰、計画過剰、法令遵守過剰
・共感とは他者の視点に立ち、他者と文脈を共有すること。
・共感は利他主義を生む
・相互主観性・共感の3段階
1 感性の総合 相手になり切る我汝関係
2 知性の総合 主客