あらすじ
ハーバードを始め、欧米の名だたるビジネススクールで、トヨタ自動車と並んでしばしば教材となる日本企業、セブン‐イレブン・ジャパン。セブン‐イレブン方式とも呼ぶべき「タンピンカンリ」は、今や世界用語になっている。鈴木敏文流経営学のどこが卓越しているのか。その醍醐味は、世間に流布する数多くの「本当のようなウソ」を見抜き、われわれの気づかない顧客や市場の「真実」を掴むところにある。本書は、鈴木氏が指摘する数々の「本当のようなウソ」をそのユニークな発言の中から抽出し、氏の語る「真実」を読者にわかりやすく紹介する。それは、今の時代に本当に求められている仕事の仕方、真の「仕事術」を示すことでもある。
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Posted by ブクログ
ハーバードビジネスレビューでも取り上げられるセブンイレブンの経営。アメリカの派手な経営とは逆を行く実直な鈴木氏の経営は学びがある。マーケティング、営業はもちろん、あらゆる人が読めばその人なりの学びがあると思う。コロナの今思うは、毎火の全国F2F会議。オンラインになってるのかなあ、鈴木会長も退いた事だし。ただ、これだけ情報共有をする事で圧倒的なセブンの強さを発揮していたのに、ここ数年で凋落してしまったのはなぜだろう。奢りがあったのか。今となってはセブン復活のストーリーを読みたいと思う
特に印象的だった点
- 全員で考え実行する アメリカ式幹部が考え行うのは実行部隊と言う分担を否定。人の自主性による行動はひいては会社の貢献につながる
- お客様の立場が正。お客様のために、は誤
- 全員で考え実行する アメリカ式幹部が考え,行うのは実行部隊と言う分担を否定。人の自主性による行動はひいては会社の貢献につながる
- OFCはデータ分析に、リーダーシップ、対話力。年長者経験者をデータを示し対話を重ねて共に可能性を探って、実行するよう方向性を示す。これが出来ればどんな会社行っても通じるだろう!セブンイレブンで働けばバイトもいっぱしの経営が語れるといわれる所以。
- 顧客から目を離さなければ、経営は揺らぐことがない
- 徹底的に考え、未知の事業を作ってきた人が「ビジネスにのめりこむな」と言っているのがびっくり。客観性は大事。
- お客さんと話していると、言葉が浄化されていく、という表現。いろんな社内の雑音もあれど、お客さんは何を求めているかに立ち返る
- 物まねをする経営としない経営はどちらが楽?(特に今いる会社、、、後塵打破しないとね、、、)
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顧客の立場でを知りたくて読書。
鈴木敏文氏についての本は初めて読ませてもらった。正直、今まで住んだ地域にイトーヨーカ堂はなかったのであまり馴染みがない。しかし、小さいときから身近にあるセブン-イレブンについての説明は非常に興味深い。改めてセブン-イレブンの凄さを知ることができる。また行ってみたくなる。
読書で線を引くことをやんわりと否定し、線を引くなら自分の考え方と異なる点、新しい情報へ引くなら意味があるとしている。確かに知らなかったことを知るから読書の意味があると思うし、新しい視点を生み出すヒントとなるから当たり前のようで、忘れがちな王道だと思う。
過去の経験から今を生きるか、未来から逆算して今を生きるか、あるいは、そのとぢらでもない柔軟性を持って今を生きていくのが鈴木氏の哲学だという。
成熟社会のマクロ経済には心理学の視点が必要だが最大の氣づき。
もうひとりの自分をもつ、自己客観視を高めることで自分の自己対峙をすることの重要性を知る。
著者の編集が優れているので非常に読みやすい。
読書時間:約55分
Posted by ブクログ
再読。真実を知らなければ問題の根本的対処はできない。では、真実を知るには?ということを分かりやすく教えてくれる。
情報を取るだけではなく、その情報を正しく分析(裏取り)すること。
経営者、マーケティングに関わる職種の人、部下を持つマネージャーには特に刺さるはず。
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これは面白かった。鈴木氏の思考回路に感服。その鈴木氏の数々の名言を、読者の脳裏に浸透するよう反復確認しながらキレイに纏めきった勝見氏の腕も秀逸。
セブン-イレブンという身近な題材なので、その仕組み・思想がどのように構築/運用されているのかという内容は、ビジネスマンだけでなく、主婦や学生でも愉しめる、ためになる一冊ですな。
これを読んで、単純なワシはすぐさま魂に薪をくべられた感じになってしまいましたよ。ワシが言い表すならば、これは「挑戦者のバイブル」ですな。
Posted by ブクログ
「顧客のためにではなく顧客の立場で」、「ウォレットシェア」、「顧客の期待度を高め、応える」、「仮説・検証」、「川モデルより井戸モデル」、「ものわかりのよい上司では業績に結びつかない」、「対話レベル」、「素直に考え当たり前のことを行う」
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消費は経済学ではなく心理学で考える。
本当のような嘘を見抜く。
合理化は、経費を減らすことではない。経費を減らして利益が増えるのは縮小均衡になるだけ。
中長期的な数値目標は持たない。つじつま合わせになるだけ。
多様化の時代、ではなく画一化している。
富士山型の売上グラフから、茶筒型に変わった。
顧客のため、と顧客の立場で、では意味が全く異なる。
顧客の立場で考えると、自分たちには都合が悪い。
ノウハウ本は過去の成功体験に基づいている。成功体験はやり方は参考にならない。
真似をするほうが楽、は本当のような嘘。価格競争に陥るだけ。
経営とは顧客のロイヤリティを高めるもの。単品管理もそのため。
顧客は飽きる。飽きる商品を毎日提供する。
顧客の期待度はどんどん高まるもの。
消費者が既に買ったものはもう売れない、は本当のような嘘。欲望にはきりがない。
携帯の支出のためにモノを買わない、は本当のような嘘。新しいものを生み出していないから。
市場調査は本当のような嘘を生み出す。
顧客は今ないものは欲しいとは言えない。何が欲しいかはわかっていない。だから仮説を立てて検証する。
仮説を立てて挑戦する。仮説を立てないのは仕事をする気がないのと同じ。
失敗を恐れない。個人の想いの投影でいい。
人間は理想を追い求めているときのほうが安定しているもの。
試食サービスは試したいという顧客心理を読んだもの。
顧客とはわがままで矛盾したもの。
ヨーカ堂では、おでんはパックに入ったほうが売れる。セブンイレブンでは自分で選んだ方が売れる。
会社に慣れる、はダメ。いいことではない。顧客の立場を忘れる。
温度が同じでも、夏と冬では感じ方が違う。社内から見るのと社外から見るのでは違う。玄人にはならない。
顧客ニーズの捉え方=川モデルと井戸モデル。顧客は川の反対側にいるわけではない。井戸のように自分と同じところにいる。=顧客のために、ではなく顧客の立場で。
主客一体で顧客心理の深い世界で直感する。
日本では知行一致が強さの秘密。アメリカは知行分離。現場は考えない。
日経新聞の読み方、が売れるのは、情報を発見できていないのではないかという不安から。自分の考えをしっかりもたないと情報に左右される。
情報を鵜呑みにしない。
物わかりの良い上司は業績に結び付かない。
毎週火曜日に全国のOFC会議をする。常に新しいマーケットニーズを探ること。
人間は自分の問題となると保守的になる。コサバティブ。完売は善、ではない。機会ロス。
スーパーの経験者はコンビニを始めてもうまくいかない。値下げをして売り切ることを目標にする。
今の顧客は迷っているのではない。確認したい、意識が強い。
勉強は過去の経験をなぞるだけ。勉強しても答えは見つからない。あるいはできない理由を探すことになる。
必要以上の機能を付けない。セブンイレブンのATMは安く作れた。手段が目的化すると必要以上のものを作りたがる。
憧れの会社に入ると無意識のうちにしがみつきやすい。
会社にしがみつかないからこそ新しいことをやれる。
みんなが反対することはたいてい成功し、いいということは失敗する。
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ビジネス書というよりも、常識や良識にとらわれず物事を見るということ一般の指南書として面白い。会社の経営という他人の財産を運用するという責任があれば、自分事以上に常識や良識という物差しを頼ってしまうものだ。これだけの大企業の舵取りをしながら、著者の常識にとらわれない姿勢にブレがないのが凄い。常に目の前の問題にひたすら向き合っていったことの積み重ねだけ、と著者のいうその経歴のなせるところなのだろう。
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あくまで顧客が求めることを考える。
会社に染まると本当の顧客目線になり難くなる。
顧客が求めることにはチャレンジする。周囲から反対される方が機会かもしれない。
但し、無謀に何でも実施するのではなく、成功するかどうかを考え、シミュレーションして、60~70%くらいいけそうだと判断したら走り出す。
自分のあり方を問われているようで身が引き締まりました。
Posted by ブクログ
「本当のようなウソ」
これはいろんな現場で本当によくあるからこの言葉だけでも
価値があった。
鈴木会長のモノの見方は独特で今の自分ではその発想には
ならないから、参考になるようでならない。
暫くしてからまた読むべき。
Posted by ブクログ
セブンイレブンの独特な経営手法はいろいろ見聞きしていたし、鈴木敏文さん事態の本も読んでいたけど、工やって客観的にデータも交えてまとめられているとなるほど、と納得するところがたくさんある。常識と言われているものだけではわからない、現場が全て正しいわけではない、などなかなか正面切って言うことが難しいことも言い切って、それで結果を残しているんだから尊敬すべきなんでしょう。もちろんその成功が彼というカリスマを亡くした後にも継続しなければいけないわけですが。
Posted by ブクログ
消費者心理に仮説を立てて、自信を持って自分の心理を貫き通し、利益をあげている姿勢は流石である。
この本を読めば、セブンイレブンジャパンの鈴木敏史会長の基本的な仮説検証の具体例を学ぶことができる。
もう一度読みたいと思わせる一冊。
Posted by ブクログ
ヨーカ堂とセブンイレブンの経営戦略を元に鈴木氏の見解を述べているため説得力がある。
<キーワード>
・変化の時代には先行情報に基づいた思いつきの方が大切になっている。
・顧客の心理
・情報のウラ取り→仮説→実行のサイクル(PDCA)
・対話
・店舗のタイムマネジメント
・仕事=「場所×時間×人間関係」
・共創
・情報を持たない人間に対しては相手も情報を提供しようとしない
・顧客は”迷っている”のではなく”確認したい”意識が強い
・会社にしがみつこうとすると決断力がそがれる。
Posted by ブクログ
たくさんの考えるヒントをもらえた。たとえば、自分はなぜセブンイレブンで買い物をするのか?サミットのほうが訪問しやすいにも関わらずセブンイレブンに行ってしまう自分の行動はよく考えてみれば不思議である。それから200円の高級おにぎりについて、世の中に出る前に市場調査を行ったら、本書で述べられているとおり、当然売れないという結論になるだろう。ところが実際にはヒット商品となった。われわれリサーチャーはこのあたりの予測の確度をどう上げていくかが問われることとなる。
Posted by ブクログ
セブンイレブンの会長の本。
出張に行った帰りに新幹線の中で拾いました。
読んでみたら意外と面白くてラッキーでした。
「顧客のために〜」はウソで、
「顧客の立場に立って〜」が正しい
など参考になる内容が多かったです。
Posted by ブクログ
関西圏のコンビニエンスストアと言えば、「ローソン」であったが、いつの間にか「セブンイレブン」に圧倒されてしまった。これは、「ローソン」の親会社が、現在も迷走を続けるダイエーであることも大きな理由の一つと思うが、それよりもまして「セブンイレブン」が良い店作りをしているからに他ならないのではと思う。
そんなこんなことをつづったのが、今回紹介する「鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く!」-セブンーイレブン流「脱常識の仕事術」」である。これは、犬塚センター長にお借りしたものです。
私は「セブンイレブン」のお店はよく利用するが、ネットは利用したことがなかったが、以前もう一つのブログ「農産、本、組織について」で「かぼちゃの冷たいポタージュ」について書いた時、初めてセブンイレブンのホームページを訪れ、「かぼちゃの冷たいポタージュ」を検索した時には圧倒されました(残念ながら季節がらもう商品を取り扱っていないためか、現在は1件もヒットしてきません)。このオリジナル商品を含め、オリジナル商品は地方地方で展開時期が違い、それをきちんと把握し、ページが作り込まれているため、いろんな地方のページが引っかかってきたのです。
本部レベルで、地域マーケティングまで落とし込めており、さらに全国に1400名いるOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)を、毎週火曜日に本社に集めて、鈴木さん自らが講演を行い、仮説、検証の結果報告会を開き、そのよい例を店舗ごとのマーケティングも、日々の仮説と検証に活かされていることが、「セブンイレブン」の強さであることが、十分に伝わってきた。
前回紹介した「ドラッカーさんが教えてくれた 経営のウソとホント」にもあったが、世間一般に言われていることが正解ではなく、視点を上下左右前後に動かし、正解を見つけることが必要なんだということが、この本でも強く書かれていた。セブンイレブンがお気に入りに方は、一読頂けるとさらにセブンイレブンが好きになるかもしれません。
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様々な点で仮説・検証を行う。
勉強とは過去の振り返りであり、勉強することで新しい何かを生むことは困難である。
すなわち、新しいことを生むための勉強というのはあり得ない。
仮説を立て、検証を行うことの先に新しい何かがあるのだと記している。
顧客心理をつかむための、鈴木さんの手法が客観的に描かれた内容。
脱常識のプロセス。
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2013年のトレンド1位
コンビニコーヒーもコンビニATMも、
人間は挑戦しない限り、成功はありえません。ビジネスの世界で挑戦するとはどういうことか。それは、自分で仮説を立て、実行すること
・ものわかりの良い上司を演じても業績には結びつかない
徹底的に追いつめるというのは、結果会社の成長に繋がる。
理解できないと、会社は、潰れる。
など、勉強になります。
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常に顧客として考えることができれば、経営は揺らぐことはない。徹底した顧客視点は、ときに非常識な戦略となって現れるところが面白かった。価値を生み出すための脱常識の思考方法の実例集。
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本書はセブンイレブンの社長である鈴木敏文氏による、脱常識をするための仕事術について書かれている一冊です。
仕事でよく聞く、常識や当たり前だと言われていること…。これらの多くは紐解いていくと、実際には目的には繋がっていないことを教えてくれます。
その中でも非常に心に残ったのは「顧客のために」ではなく「顧客の立場で」と言う言葉。
様々なところで「顧客のために考えろ」と言われていますが、この考えは「顧客はこうあるべきだ」、「このように動かないとおかしい」と決めつけをし、うまくいかないと「こんなに考えてるのにうまくいかないのは顧客のせいだ」と責任を押し付けることに繋がると、本書で鈴木氏は語っています。
この独りよがりの「顧客のために」と言う考え方は、個人的にもよくしてしまいがちではあるので、非常に良い戒めとなりました。
また本書を読んで特に面白かった内容の1つをあげるなら「有名ラーメン店シリーズ」の第一弾「札幌すみれ」の開発プロセスがあげられます。
1つの商品に対して妥協せず、他の企業の力も集約し、こだわりにこだわり抜くその姿勢から学ぶものは多くあります。
本当の意味で顧客を考えた経営理念を学べることは勿論ながら、最寄りのセブンイレブンにいくのが少し楽しみになる、そんな1冊です。
【私的読書メモ】
・安売りはモノマネにすぎない
・多くの場合上手くいかないのは仮説創出力の欠如によるもの
・会社に慣れすぎると顧客の視点を見失ってしまう
・ものわかりのよい上司を演じても業績には結びつかない
・話術に長けても漫談で終わったら意味がない
・顧客は「迷っている」のではなく「確認したい」
・仮説が成り立つ可能性が6,7割あったら挑戦をする
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セブンイレブンジャパンの鈴木敏文氏の経営哲学を解説した本。
自分で仮説を立て、行動するべきだと説く。
新しいコンビニエンスを切り拓いた氏のいう言葉は説得力を持つ。
ユニクロの柳井氏も「成功体験は捨て去れ」と
変革することをよしとする部分と根っこは同じであろう。
過去に学ぶのか、自分の感性を信じるのか判断に迷うことである。
しかし、他人の言うこと、特に専門家、マスコミの言うことは
疑ってかかり、自分の考えを醸成していくことは
変化の早くなった現代では必要なことであるのは間違いない。
自分自身も保守的にならないように、変化をチャンスとして
捉える事のできる生き方をしていきたい。
Posted by ブクログ
セブンイレブン創業者のビジネススタイルを書いた本。
顧客心理、顧客が何を望んでいるのかを考えることが重要。ややもすると売り手の都合で考えてしまう。
しかも、顧客がいま望んでいることではなく、将来的な読みが必要。「そう、俺が望んでいたのはこういうことだったのか」
と顧客に思わしめることが必要。
仕事の相手とは徹底的に話し合うこと。意思疎通なくして、良い仕事はできない。
あまり計画に固執しない。臨機応変に対応する必要がある。
とにかくセブンイレブンの創業から、銀行業への進出など、おもしろい。
あまり専門バカは良くない。過去の経験に大きく固執するのも良くない。
とにかく顧客心理、顧客目線が必要であると説く。
Posted by ブクログ
・人間は満足することはなく、常に新しいものを求め続ける
−もの余り、ものが飽和している時代でも、新しい価値のあるものを提供すれば必ず売れる
・売るためには、「顧客の心理」を常に考える必要がある
−経済学より、心理学を考える必要がある
・情報に「価値付け」をすることが大切
−ただ情報を集めても不安になるだけ
−「自分の考え方」を持つことが必要
・関心のフック(釣り針)を沢山持つ
−無意識のうちに自分が興味を持っているフックの情報は入ってくる
・挑戦する意欲がフックの数を多くする
・「漫談」と「対話」は違う
−自分が説得力のある意見を持っているかどうか
−話術が巧みで、会話が弾んでも、漫談で終わったら何の意味もない場合もある
−情報を持たない人間には、自分も情報を与えようとしない
漫談と対話の違いについての項目が一番参考になりました。
ビジネスマンになったら、「対話」を要求される場面が必然的に増えてくるので
今のうちに意識しておきたいと思います。