あらすじ
ハーバードを始め、欧米の名だたるビジネススクールで、トヨタ自動車と並んでしばしば教材となる日本企業、セブン‐イレブン・ジャパン。セブン‐イレブン方式とも呼ぶべき「タンピンカンリ」は、今や世界用語になっている。鈴木敏文流経営学のどこが卓越しているのか。その醍醐味は、世間に流布する数多くの「本当のようなウソ」を見抜き、われわれの気づかない顧客や市場の「真実」を掴むところにある。本書は、鈴木氏が指摘する数々の「本当のようなウソ」をそのユニークな発言の中から抽出し、氏の語る「真実」を読者にわかりやすく紹介する。それは、今の時代に本当に求められている仕事の仕方、真の「仕事術」を示すことでもある。
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Posted by ブクログ
「顧客のためにではなく顧客の立場で」、「ウォレットシェア」、「顧客の期待度を高め、応える」、「仮説・検証」、「川モデルより井戸モデル」、「ものわかりのよい上司では業績に結びつかない」、「対話レベル」、「素直に考え当たり前のことを行う」
Posted by ブクログ
消費は経済学ではなく心理学で考える。
本当のような嘘を見抜く。
合理化は、経費を減らすことではない。経費を減らして利益が増えるのは縮小均衡になるだけ。
中長期的な数値目標は持たない。つじつま合わせになるだけ。
多様化の時代、ではなく画一化している。
富士山型の売上グラフから、茶筒型に変わった。
顧客のため、と顧客の立場で、では意味が全く異なる。
顧客の立場で考えると、自分たちには都合が悪い。
ノウハウ本は過去の成功体験に基づいている。成功体験はやり方は参考にならない。
真似をするほうが楽、は本当のような嘘。価格競争に陥るだけ。
経営とは顧客のロイヤリティを高めるもの。単品管理もそのため。
顧客は飽きる。飽きる商品を毎日提供する。
顧客の期待度はどんどん高まるもの。
消費者が既に買ったものはもう売れない、は本当のような嘘。欲望にはきりがない。
携帯の支出のためにモノを買わない、は本当のような嘘。新しいものを生み出していないから。
市場調査は本当のような嘘を生み出す。
顧客は今ないものは欲しいとは言えない。何が欲しいかはわかっていない。だから仮説を立てて検証する。
仮説を立てて挑戦する。仮説を立てないのは仕事をする気がないのと同じ。
失敗を恐れない。個人の想いの投影でいい。
人間は理想を追い求めているときのほうが安定しているもの。
試食サービスは試したいという顧客心理を読んだもの。
顧客とはわがままで矛盾したもの。
ヨーカ堂では、おでんはパックに入ったほうが売れる。セブンイレブンでは自分で選んだ方が売れる。
会社に慣れる、はダメ。いいことではない。顧客の立場を忘れる。
温度が同じでも、夏と冬では感じ方が違う。社内から見るのと社外から見るのでは違う。玄人にはならない。
顧客ニーズの捉え方=川モデルと井戸モデル。顧客は川の反対側にいるわけではない。井戸のように自分と同じところにいる。=顧客のために、ではなく顧客の立場で。
主客一体で顧客心理の深い世界で直感する。
日本では知行一致が強さの秘密。アメリカは知行分離。現場は考えない。
日経新聞の読み方、が売れるのは、情報を発見できていないのではないかという不安から。自分の考えをしっかりもたないと情報に左右される。
情報を鵜呑みにしない。
物わかりの良い上司は業績に結び付かない。
毎週火曜日に全国のOFC会議をする。常に新しいマーケットニーズを探ること。
人間は自分の問題となると保守的になる。コサバティブ。完売は善、ではない。機会ロス。
スーパーの経験者はコンビニを始めてもうまくいかない。値下げをして売り切ることを目標にする。
今の顧客は迷っているのではない。確認したい、意識が強い。
勉強は過去の経験をなぞるだけ。勉強しても答えは見つからない。あるいはできない理由を探すことになる。
必要以上の機能を付けない。セブンイレブンのATMは安く作れた。手段が目的化すると必要以上のものを作りたがる。
憧れの会社に入ると無意識のうちにしがみつきやすい。
会社にしがみつかないからこそ新しいことをやれる。
みんなが反対することはたいてい成功し、いいということは失敗する。