打海文三のレビュー一覧

  • 時には懺悔を

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    2000年代、もしかしたらもう少し前、1990年代。子どもほしさに新生児を誘拐する事件が立て続けに起きた、気がする。よっぽど周囲の圧がすごくて耐えきれなかったんだろうなと若き私は思った。新生児が無事保護されて、その子がちゃんとケアされていた、という新聞記事を読んで悲しかった気がする。最近は、生殖医療が発達したし、人の生き方も家族の在り方も、夫婦の方針もいろいろだからそういう話は耳にしない、気がする。
    きっとそんなのもモチーフになっているんだろうなと思いながら読んだ。
    障碍者について語るべき知見も経験もないので、偉そうに語れない。だけど胸に来る作品でした。
    どこだったか覚えていないけれど、そして明確な表現は覚えていないけれど、聡子が民恵に子どもを引き取るように説得したと説明する場面で、かんたんに言えないことだから、その後のことも引き受けるつもりで説得した。的な表現があって、そこは深く共感した。

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    2026年09月17日
  • 時には懺悔を

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    1ページに対する文字の多さ、細かさと、慣れ親しまない昔らしい文章が故に初めは読みづらさを感じていたけど、物語が動き始めた頃から一気に引き込まれた
    ミステリーというか、考えさせられるヒューマンドラマというか、
    自分ならどうするのか、というのがずっと残るようなものだった
    私の今お腹にいる子が新のような子でも私は愛せるのか、それは実際にならないとわからないけど、この話を読んでしまった今は私ならどうするのか、夫ならどうするのか、を考えるのをやめれなくなる
    他人だから言えるのかもしれないけれど、それでもやっぱり物語の中の新は何か惹かれるものがあり可愛らしかった
    特別可愛く書いてるわけじゃないのになにか可愛かった
    佐竹や聡子が惹かれていくのと同じように私も惹かれてしまっていたことを終盤に気づく
    明野のさっぱりとしつつも新を愛している姿がとても印象的だった
    はい、おりこうさん

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    2026年09月14日
  • 時には懺悔を

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    単純なミステリーかと思っていたがとても考えさせられる内容だった。
    読み終わった後スッキリはしないがそれはそれで大切なんだろうなと思える本だった。

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    2026年09月13日
  • 時には懺悔を

    購入済み

    原作先行でよかった

    映画を観る前に原作読んで正解でした。
    それにこれを映像化したいという思いも理解出来ました。

    #切ない #アツい

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    2026年09月12日
  • 時には懺悔を

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    映画が好評だと聞き、まずは原作から。
    映画はかなり大胆に改編されているそうだが。

    読み始めてまず突きつけられたのは、あまりにも重く、そして簡単には答えを出せない哲学的な問いだった。

    平成13年に刊行された作品ということもあり、障がい者に対する言葉や扱いには、今では到底そのまま使われないような直接的な表現も多い。

    けれど、今の時代にはそぐわないと切り捨てるわけではない。言葉が変わったからといって、現実まで変わったわけではないからだ。

    社会の中に確かに存在している偏見や戸惑い、残酷さ。それを綺麗な言葉で覆い隠すのではなく、剥き出しにされているからこそ、より現実味が増す。

    これほど痛ましい物語なのに、読み終えるころには不思議なほど心が温かくなっている。罪を罪と認めてしまうことへの躊躇いと、どうか救われてほしいと願う希望。
    懸命に生きる姿には、人を癒やし、成長させる力があるのだ。

    誰かの苦労を見て、自分の人生が恵まれていると確認するのではなく、困難があっても今日を生きる人の姿から、生きることそのものへの強さや、人間が持つ生命力を教えてもらう。

    その生命力に心を震わせられるということは、私自身もまた、生きることの意味をどこかで探しているからなのかもしれない。

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    2026年09月07日
  • 時には懺悔を

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    障害をもつ子とその親だけでない人たちの葛藤がリアルに書かれている。子を持たない人は子を持ちたく思い、子がいる親は1人になりたいとも思う。子をもつ人ならどこかに刺さる言葉があるそんな作品

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    2026年08月18日
  • 探偵という快楽

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    まだ未発表作があったなんて…
    もっと評価を受けて良い作家だと思っている。

    打海文三の書く女性はどの作品も活き活きしていてちゃっかりしているが憎めない。
    暗くなりそうなストーリーに適度に色を入れてくれる。
    時代背景が今とは合わないので、話に入り込めない人はいるかと思うが敬遠せず読んでもらいたいと思う作品。

    『時には懺悔を』が映画化されるので、それは楽しみだ。

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    2026年08月12日
  • 裸者と裸者(上) 孤児部隊の世界永久戦争

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    『裸者と裸者』は、読後に強く余韻が残る作品だった。
    世界に漂う閉塞感や緊張感、人間の弱さと強さが丁寧に描かれている。
    読み終えた後も、この世界にもう少し浸っていたいと思わせてくれる一冊だった。

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    2026年06月01日
  • ハルビン・カフェ

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    人物相関図や年表を自作でメモしながら読み進めた。
    当初は紙の本で読んでいたが、途中から内容の把握が難しくなり、電子書籍へ移行した。人名やキーワードを何度も検索し、行きつ戻りつしながら複雑なエピソードへの理解を深めていった。
    後半に入る頃には次第に引き込まれ、読み終えるのが惜しくなるほど没頭した。読後には、心地よい達成感が残った。

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    2026年04月09日
  • 裸者と裸者(上) 孤児部隊の世界永久戦争

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    中学生のころに本屋で表紙絵に惹かれ購入、読みました。
    性的な描写も多く中学生向きではないなと今なら思います。ですが物語の設定、少年兵の主人公(上巻)と双子(下巻)のキャラに引き込まれていきます。

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    2025年11月16日
  • 裸者と裸者(下) 邪悪な許しがたい異端の

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    中学生のころに本屋で表紙絵に惹かれ購入、読みました。
    性的な描写も多く中学生向きではないなと今なら思います。ですが物語の設定、少年兵の主人公(上巻)と双子(下巻)のキャラに引き込まれていきます。

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    2025年11月16日
  • ハルビン・カフェ

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    この作家は天才ではないか、と思った。「想像力」とそれを「文章に描く力」の両方がで優れている。ものすごいと思う。著作をほぼ全部読んだが輪郭が捉えられた気がしない。寡作であることが惜しまれる。大切に何回もこれからも読もうと思う。

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    2025年08月18日
  • Memories of the never happened1 ロビンソンの家

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    ネタバレ

    胸に残る切なさが染み渡って薄まらない。
    そんな物語だった。

    印象深いシーンを付箋で留めながら読んでいたのだけど、序盤でリョウと李華が口喧嘩をしつつも次第に仲良くなっていったことを言及しているところを留めていた。そんなふうになんでも言い合える関係を築いたことがない自分にはとても眩しくみえた。

    2人で東北へ出かけていた時間は端的に書かれていたけど、2人にはきっと忘れられない時間でその思い出を抱えて生きていくんだと思っていたけど、こんな寂しい結末だとは。

    母の喪失からRの家を訪ねたが、母が生きておりもうすぐ会えるという真相と、Rの家で親しくなり、お互いを思い合っていた李花が亡くなったという事実。

    ラストシーンの客室乗務員から差し出されたオレンジジュースに、私は初めて小説で涙が出た。

    他にも会話の途中で挟まれる情景描写がすごくて、会話から一気に物語の世界に飛ばされる感覚があり、どんどんのめり込んでいった物語だった。


    この本をおすすめしてくれた顔も名前もしらない誰かと、この本について語る機会があればと思う。

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    2024年08月01日
  • ぼくが愛したゴウスト

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    2年半くらい経っての再読。人間は、愛されないと生きていけない。他人の自我など感じられない世界で、この世界とは自分の脳が作り出した幻想なのか、そうでないのかと悩まされる少年の姿は、あぐりの指摘するように小学生の脳に処理できるようなものではなく納得しがたい。が、この物語のなかで、特にポピーでの生活から感じられる、愛のはかなさ、つくられる愛に、なんというか「愛の脆さ」を感じて、これは僕の心に深くとどまる作品となっている。

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    2024年07月15日
  • Memories of the never happened1 ロビンソンの家

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    ネタバレ

    なかなか猥談も多かったので、あまりうまく書く術を持ち合わせていないけれど、出てくる女性たちが徹頭徹尾の姿勢を貫いていてそれがどんな形であれ、強いなと思うし、重かった。色んなテーマが織り込まれていて、とても好きな小説だった。冗長ではない短めの章に、モチーフにどんな意味があるのか考えるのはとても楽しい。解説にもあったけど、小説っぽいと思う。ラストシーンも含めて闘っているようで、もっと打海さんの作品、読んでみたくなった。

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    2023年03月14日
  • ハルビン・カフェ

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    2回目。やっぱり骨太。読めば読むほどいろんな登場人物のエピソードのかけらが高密度で合体してすごい重量感になっていく。ハードボイルド?なんだろうか?打海さん独特の文体のせいか、2回目も一気読みしてしまった。骨太ハードボイルド読みたい方に一番にオススメしたい本。

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    2019年07月07日
  • 裸者と裸者(上) 孤児部隊の世界永久戦争

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    北関東を中心とした適度なスケール感と移動や時間経過などの緻密な構成。経済破綻から来る日本国内の内戦勃発と孤児の参戦。その有り得なくもないギリギリのリアリティに少し身震いしながら、不思議なくらい引き込まれた。
    武器や軍隊構成単位など軍事知識が未熟であったことと、物語の中における各人や各部隊の思惑をもっと深く理解・共感したいとの思いから上下巻通して2回連続で読み返した。
    上巻では、両親を奪われ兄妹弟の慎ましい生活さえも戦争に奪われながら、その妹弟と大切な仲間を守るために自ら戦争に身を投じていく海人が言った『三人が三人とも善人では生きていけない』は悲しいが、っその通りと思えた。それを自覚しながら戦争の狂気の中で冷静さを保てる精神力こそ本当の強さであり、その精神力の源として他人を想う気持ちってのは大切なんだと思った。

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    2018年11月11日
  • 裸者と裸者(下) 邪悪な許しがたい異端の

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    上巻に続いて下巻も連続2回読破。
    月田姉妹の一見破天荒な雰囲気も根底にある仲間や弱者を想う気持ちの強さの現われであり、それを持って強大な組織や力に臆することなく立ち向かう様は痛快でもあった。
    非力を嘆きながらも己を曲げず突き進む月田姉妹は誰よりも強い。だからこそ、あらゆる差別の根絶の提唱に説得力があるんだろう。
    『世界はとっくに狂っている』と理解し、ぶっ飛んだ感じでその狂気に“適応”しているように見えた姉妹ではあるが、最後に桜子を亡くした瞬間の椿子の悲しみは誰よりも正常に見え、悲しさを共感しながら『人間でいる限り狂気に適応するなんてできないんだ』と妙に納得できたような気がした。

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    2018年11月11日
  • 裸者と裸者(上) 孤児部隊の世界永久戦争

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    今の日本も今後こうなってもおかしくない。
    内戦状態の日本で、孤児の少年が、妹、弟を守るために力強く生きる。
    暗い時代背景で、置かれた状況は悪いけれど、なにか、わくわくさせてくれる主人公。
    いろんな人と出会って成長していく姿。
    良いですね。

    下巻がかなり気になる感じです。

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    2017年09月17日
  • 裸者と裸者(上) 孤児部隊の世界永久戦争

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    おもしろい。
    内乱の戦時下という日本で、少年少女たちが生き抜いていく。
    主人公の海人が、這い上がっていく中で様々な問題にぶつかり、時には残酷な決断も強いられる。性というテーマを戦時下の日本、少年少女たちを通して描いている。
    「裸者と裸者」「愚者と愚者」「覇者と覇者」とシリーズを通して◎
    作者の遺作となった「覇者と覇者」が未完なのが残念でならない>_<

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    2014年11月02日