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Posted by ブクログ
上巻に続いて下巻も連続2回読破。
月田姉妹の一見破天荒な雰囲気も根底にある仲間や弱者を想う気持ちの強さの現われであり、それを持って強大な組織や力に臆することなく立ち向かう様は痛快でもあった。
非力を嘆きながらも己を曲げず突き進む月田姉妹は誰よりも強い。だからこそ、あらゆる差別の根絶の提唱に説得力があるんだろう。
『世界はとっくに狂っている』と理解し、ぶっ飛んだ感じでその狂気に“適応”しているように見えた姉妹ではあるが、最後に桜子を亡くした瞬間の椿子の悲しみは誰よりも正常に見え、悲しさを共感しながら『人間でいる限り狂気に適応するなんてできないんだ』と妙に納得できたような気がした。
Posted by ブクログ
海人の成長の話だった上巻に対し、下巻は上巻で海人に助けられ親しくしてきた月田姉妹の話。
しかし、スピンオフなどではなく完全に直列な話。
海人が孤児部隊の司令官として上り詰めていく一方で、狂った社会に「適応」する為、マリファナを吸いながら昏睡強盗をし、AK片手に長距離トラックの運転手を経て、軍隊に楯突いて女の子だけのマフィアを組織するに至る。
そう書くと冷静で冷徹な感情を動かさない人物像を想像してしまうが、佐々木兄弟やその仲間達と団欒して笑ったり、死者を想って泣いたり、義挙の為に自ら死地に飛び込んだりもする。
やはり海人の場合と同じ様な性格の素直さが、この混沌とした世界を舞台とした物語に後腐れのなさを与えていると思う。
内乱下の戦争孤児という決定的に不自由な立場にありながら、欲望の赴くままに徹底的に自由に生きている姉妹は実に格好良い。
桜子と椿子という二人を敢えて書き分けず、二人で一人であり続けたのも面白い。ちょっと、「暗黒館の殺人」の美鳥と美魚の姉妹を思い出した。今後どうなるのだろう。
(2/10)
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