打海文三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今週は結構飲み会や出張が多くて、これまた平和な一週間。
電車に乗らねばならないことが多く、電車の中や待ち時間で少しずつ本の中の内乱の様を読む。
ないのは秩序だけという革命の揺籃期に、女の指令官に率いられた国軍の残党、戦争狂の外人部隊、性的マイノリティの過激派、正真正銘のマフィア、どこへ向かうかわからない暴力的な女の子たち、などなど様々なグループが跳梁跋扈する混沌の世界。
物語の中心は、前編の終章で桜子が吹っ飛ばされて後に残った椿子とパンプキンガールズ。
「お前が罪を犯すなら、私も罪を犯そう」をテーゼに、分かり易く言うと“たにんのために命をはるってことさ”と駆けずり回り遊び狂う、この女の子の生理 -
Posted by ブクログ
指定席も確保できず、雨も土砂降りで、宝塚記念に行くのは諦めた。
で、マッサージに行って、本を読むしか、やることもない平和な一日。
半年振りの打海文三。本の向こうは前作「裸者と裸者」から続く内乱の日本。
気がつくと、自分に忠誠を誓う3500人の孤児部隊のトップとなっていた海人は、その時点で“戦争から降りることができなくなっており”、“神に悪意にほんろうされ”“孤児兵のほとんどは、女の子を知るまえに、戦場で人を殺して”いる世界の中で、“対テロ戦争の重圧に加えてゲイ兵士差別の醜悪さと複雑さ”にいら立ち、“夜も昼も自分の決断に脅えつづけ”ながら、“自殺を思いとどまるなら、悪党として生き抜くほかはない” -
Posted by ブクログ
成人の日でハッピーマンデーの3連休。
会社に出なければならないようなこともなく、競馬や読書でゆっくり過ごす。。。
近未来、財政破綻した日本で内乱が勃発。
各地で軍閥が割拠する内戦は泥沼化し、そのあおりで父を亡くし母を連れ去られた3人の孤児の、主に長男海人、7歳から18歳の物語。
武装集団による拉致、そこからの脱走、束の間の落ち着きと政府軍からの徴兵。
政府軍に入った海人は数々の修羅場の中で自らの規範と勇気と才覚をもって生き抜いていく。周りに集まるロシア人マフィアや外国人部隊の中隊長の助けも得ながら、様々な国籍の孤児たちをまとめつつ。
殺戮、略奪、強姦、賄賂…、淡々と語られる戦争の悲惨。
子供