打海文三のレビュー一覧
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単純にして明快な嘘に徹することにしたのだ 胸の内で沸々と発酵している思いに考えを巡らした 色んな喪の儀式を通じて癒されるらしいんだが 死への衝動 水頭症 肢体不自由養護学校 哀しみの底 感情が剥き出し 現状の把握も露骨なほどリアル 二分脊椎症 両下肢機能全廃りょうかしきのうぜんぱい 淡島通り 聡子の健啖ぶりを間近で眺めた 牛久駅 ひろつ尋津真一郎 稲城市 多摩丘陵きゅうりょう 稲城長沼駅 鶴川通り 川崎街道 日比谷公園の松本楼 謂れのない謗りそしりを受け 私刑リンチされた黒人の死体=ストレンジ・フルーツ 山葵わさび 牛蒡の間引き菜 水上勉《くるま椅子の歌》 ひらく拓 アイラ・レヴィン《ローズマ
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Posted by ブクログ
こうや曠野に吹き晒そうとするのか 劉雨 薬罐が微かな悲鳴をあげた 「恋に落ちるってね、世間からも落ちていくことなの」 クラッシュ ディヴィッド・クロネンバーグ 死に至るほど激しいクラッシュ事故で性的なエクスタシーを得た人々が カオルーン九龍 場末の場末の娼婦 「女性としては、心置きなくセックスを愉しめる、最高の年頃なのよ」 香港島の摩天楼 1989年の天安門事件の後で、彼女は香港に見切りをつけてカナダへ渡った。 アンタッチャブルな空間 清朝時代の建築を模した建物が点在する 男が堕ちた女を救済するというオメデタイ物語へと コロネア路環島 立会川駅 退っ引きならない現実を 初恋 単なる発情です 憩
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Posted by ブクログ
9年前の誘拐事件を追っていたと思われた探偵が惨殺され、その死を明らかにするため、探偵佐竹と見習い中の助手が、かすかな手がかりをたよりに解いていく。
重度の障害を持って生まれ誘拐された子供、子供の世話に追われて逃げようとしない誘拐犯、知っていて取り戻そうとしない元両親という、犯人側にも葛藤があるタイプの話。
調べる方もまったくもって完璧ではなく、子供に感情移入してしまったり、犯人を自首させようとヤキモキしたりと悩むポイントが多い。
文章も読みやすく、いわば「宮部みゆきタイプ」の社会的正義が簡単に適用できないシチュエーションで、読ませたいポイントがわかりやすいところは高く評価できるだろう。
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Posted by ブクログ
裸者と裸者同様、下巻は双子の姉妹が主人公。
あらゆる差別に立ち向かう椿子の、でたらめのようで一貫した姿勢がカッコイイ。
彼女のように、自分の欲望の有りのままを素直に受け入れられたら、きっと世界は違って見えるだろうな、
パンプキン・ガールズのテーゼ、なんて力強いんだろう。
お前が罪を犯すなら、私も罪を犯そう
いろんな軍が分裂したり統合したりするから、後半はほんと混乱する。
差別が生む狂気とか矛盾とか歪みが、どんな風に人を変えて行くのか、飲み込んで行くのか、という事を描くための記号だと思えばあんまり気にならないかな。
覇者と覇者は未完だけど…
読みたいな。