小林由香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
週刊誌記者の今井柊志は、ある小説を読んで寒気がした。
それは覆面作家 雨宮世夜の書いた『ゴールドフィッシュ』という小説だった。
その小説の内容が、偶然だと片付けられないほど、柊志の幼少期の出来事と酷似している。
この思い出を共有できるのは姉の小夜子だけだ。けれど姉は27年前に事故でこの世を去っている。
著者は、なぜ姉弟しか知らない出来事を知っているのか?
そして、小説の発行日は7月7日…姉の命日だ。これも偶然なのか?
封印したい過去を持つ柊志にとって、人生を脅かす小説-。「【あの事件】を知る人物は脅威となりうる」
「週刊誌記者の自分は秘密を暴く側の人間だと安心しきっていたが、暴かれる側 -
Posted by ブクログ
主人公の翔子は、ニュースで亡くなった姉の夫の家から、行方不明になっていた少女の遺体が発見されたと知る。
姉は息子を産んですぐに亡くなっており、息子の良世に会うことは叶わずにいた。
翔子は事故で娘を亡くしており、兄と相談して良世を引き取ることにしたが、初めて会う良世は言葉を発さず、何を考えているかわからない。
どうしても背景にある容疑者とされる父親の影響を受けて、良世を怖いと思ってしまう瞬間がある。
ネットでは「悪魔の子」と噂され、これからどうなるのか不安を抱える翔子。
なんとか彼の本心を知りたいとする翔子の苦悩が綴られる。
2024.8.14 -
Posted by ブクログ
殺人犯の子供もまた、親の咎を引き受けなければならないのだろうか?
翔子はある日、亡くなった実の姉の配偶者が殺人で逮捕されたというニュースを耳にする。
姉の息子、甥である良世を引き取り共に暮らし始めるが、彼は心を開かない。
寡黙で、暗闇と共に生きている。
翔子もまた、暗闇の中で生きている。
彼女は、娘を亡くしている。
良世は悪魔の子なのだろうか。
やさしかった姉は翔子を疎んじていたのだろうか。
疑心暗鬼、猜疑心、恐怖、無関係、誰の心も読めない。
読者も翔子と共に、ざわつく心を体験する。
どうかどうか、おかしな方向にいかないで。
こんな時代だから、誰もが簡単に他人を攻撃してしまうから。
純粋 -
Posted by ブクログ
新鮮かつほぼみんなのハッピーエンドが良かった
恩人を捨てて逃げ出したとか、世間的無関心に陥ったとか、そんなことよりも登場人物それぞれが抱えていた苦悩がスッキリすらエンディングが素晴らしいと感じた。
ちょっとした掛け違いは、いつどこででも起こり得る。それらと向き合い、折り合いをつけながら前に進んでいく様がきれいに見えたってこと。
約30ページという少し長めのエピローグのような後半の謎解き部分はもう少し整理できそうな気がするし、唯一救われないある意味の真犯人だけが取り残されているの、気の毒に感じたけれど、短めの物語を楽しむことができた。
他を読んで良かったから本作を手に取ったはず。さらに他 -
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中学生のときにカツアゲにあった主人公は
助けてくれた青年を置いて、通報もせずに逃げてしまう。
その結果、青年は亡くなり、
ネットで誹謗中傷を受けたり、嫌がらせでバイトを続けられないなどの影響を受けながら
大学生活を送っているという中で展開する物語。
冷静なときには、こうするべきと思っていても
実際に命が脅かされるような事件に遭遇したら
自分が正しい判断ができるかなんて分からない。
特に中学生にそこまで求めるにも酷だと思う。
でも被害者や遺族などの関係者からみたら、その後の影響は大きく、
許せないという気持ちも分かるし、答えは出ないな…。
(ただ無関係な第三者がネットで私刑にするのは、やは -
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うーーーーん。
この本を紹介されて、どんな復讐を選ぶのか。そんなこと言っても復讐するって相当の覚悟が必要だから本当にできるのかって思いながら読みました
個人的には、復讐には反対です
もし、私が殺されたとしても、家族には絶対に復讐なんてして欲しくない。殺した相手と、同じ立場になって欲しくない
逆は?と聞かれても、私の大事な人を殺した人を同じ様に殺そうとは、私には思えないでしょう
そうしたって、その人は帰っては来ない。悲しくて辛くて赦せなくても、生きることに意味がもてなくても。
結局復讐なんて、悲しみしか生まない
赦す、ということの意味を問われている気もします。相手を殺さないという判断をし -
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カロリーゼロのコーラみたいな一冊。
うーーーーーん……なんだか騙されてる気がする。イジメの内容も復讐も描写が割と凄惨。あと全く関係ないモブキャラが虐待やら殺人事件やら起こすし、主人公は希死念慮持ってるし、離婚歴ある母とセクハラ教師疑惑がある継父率いる家族は崩壊しかけてるし、さらには壮絶な生い立ちだったメインキャラは病死するしでもう登場人物全員が満身創痍なので「笑顔」とか言うワードが文中に出てくるだけでそりゃもう「あぁ良かったぁ」ってなるのおかしくない?もう全てはラストの輝きを引き立てるためにやってるとしか思えん。たいして安くないのに「小売希望価格から6割引」とかやってるスーパーマーケットの特売 -
Posted by ブクログ
小林由香『救いの森』ハルキ文庫。
子供たちを救おうとする新米児童救命士の奮闘を描いた連作形式の作品。推理小説のような一面もあり、面白い話もあるのだが、余りにもぶちこみ過ぎた最終話が全てを壊している。
最近、親が子供を虐待したり、育児放棄したり、虐めによる子供の自殺など悲しい報道をよく目にする。少子化が加速し、かつて国の宝と呼ばれた子供たちは減少の一途である。
児童保護救済法が施行され、虐めや虐待、誘拐など児童が命の危険を感じた時に腕に巻いた『ライフバンド』を起動すると児童救命士が駆け付け、児童の命を救うという架空の日本が物語の舞台である。
『第一章 語らない少年』。自分の窮状をなかなか