小林由香のレビュー一覧

  • まだ人を殺していません

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    葉月翔子は、5歳だった娘を交通事故で亡くし、夫と離婚してから1人で暮らしている、元美術教師だ。
    ある日、亡くなった姉の夫である南雲勝矢が、自宅に2人の遺体をホルマリン漬けにしていたという事件が起きる。
    勝矢と亡き姉の息子である良世(りょうせい)は小学生であり、もし翔子の娘が生きていれば同じ年だ。
    翔子は、兄から頼まれて良世を引き取る決意をする。

    良世は場面緘黙症であり、当初言葉でのコミュニケーションをとることはできない。
    ただし、絵が抜群に上手い。
    少しづつ言葉を交わすことができるようになっても、良世が何を考えているのかは、よく分からない。
    良世の父親が老婆と幼女を殺害して首を切断し死体を保

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    2024年03月17日
  • この限りある世界で

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    ネタバレ

    この作家さんの本を初めて読んだ。最初の2章くらいに思っていた先の展開やテーマが、少しずつ変化していく印象。そこ繋がっていたの?で終わらない最後の章。実は色んな要素がふくまれている小説の印象。
    強さ、優しさ、向き合うこと、責任、ネット社会など。半分辺りから一気に読み進めた。最初は苦しかったけれど最後は強さや優しさに触れられた気がして読後感は悪くない。

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    2024年03月17日
  • まだ人を殺していません

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    途中苦しくてメンタル持っていかれそうになって
    早く最後まで読んでしまいたくなった
    物事の真実が見えずうやむやにしていることは
    自分を顧みてもきっと少なくないはず
    それでも人を信じて向き合うことが救いになる

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    2024年03月10日
  • まだ人を殺していません

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    著者初読み。
    死んだ姉の子良世と同居することになった翔子。父親が猟奇殺人を犯している良世は、場面減黙症となって口を閉ざし、何を考えているかわからない。翔子は娘を事故で亡くしており、その過去が良世との関係にも影を落とす。
    彼との関係を良好にしたい翔子は、姉の親友の助けも借り、何とか良世が口を聞くようになる。
    しかし、翔子が良しと思った決断も、「翔子さんは神様じゃないのに責任がとれるのですか」との良世の言葉が暗示するがごとく、二人の環境が暗転する。
    現代を舞台にした場合、ISNなどネット関係を取り入れない小説はあり得ず、本書でもネット社会の負の側面が物語の展開に影響を及ぼす。
    不穏な状況の連続に、

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    2024年02月11日
  • まだ人を殺していません

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    義兄が殺人犯となり義兄夫婦の息子である良世を、亡くなった姉に代わり育てていく翔子。
    良世に向き合おうと頑張るが、そんな翔子にも悲しい過去があり、、
    翔子と一緒になって良世に翻弄されてしまった。
    良世のこの先の幸せを願うと共に我が子を抱きしめたくなる1冊でした。

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    2024年02月08日
  • チグリジアの雨

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    いじめの標的にされたらこんなにも逃場がなくなってしまうのですね。それも自分に原因があるわけでもなく、根も葉もない噂話から始まる事が恐ろしいです。そして誰一人いじめを見ても止めようとしないクラスメイトたち。

    いじめられている本人は色々な事を考え家族にもそれを言えずにいるなんて絶望しかなかったでしょう。でも声を上げずに逃げるより声を上げて闘う事を選んで欲しいと思ってしまいました。

    ちょうど好きなドラマの原作者の漫画家さんが自死をしたというショックなニュースの最中に読んだので航基が踏み止まれて良かったと思いました。

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    2024年02月05日
  • イノセンス

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    星吾は中学生の時にカツアゲにあった所を、通りすがりの大学生に助けられる。だが、その大学生はそのまま暴行をうけナイフで刺されてしまう。
    助ける事ができずに逃げた星吾。亡くなってしまった大学生。
    星吾が、その後背負った物の重さに終始苦しい。
    家族の優しさに触れて泣きそうになるが、ずっと眉間にシワ寄せながら読んでた気がする。

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    2024年02月01日
  • 罪人が祈るとき

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    心を揺さぶられる作品とは本書の事を言う。
    語り口が似ているからか視点の切り替わりが分かりづらいと感じる部分はあるものの、それを差し引いてもリーダービリティーが大変よく、没頭して読めた。いじめに家庭不和、その果てに少年が見るものとは。切ない話である。

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    2024年01月09日
  • まだ人を殺していません

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    途中まで良世の感情とか性格とかが全く掴めなくて混乱の連続だったけど、終盤それがちゃんと回収されて最後にはタイトルまできちんと回収されてスッキリした
    悲しい物語だったけど、悲しいまま終わらなくて良かった
    ただ、ここまで複雑にしなくて良かったのではってのと、お姉さん勝矢さん夫婦のエピソードがもう少しあっても良かったかも

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    2023年12月23日
  • ジャッジメント

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    復讐をすれば心が晴れるのかというと、そうではない。加害者にも家族はいる。
    人を裁くことに正しい方法は、確実にはないのだと改めて感じた。

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    2023年12月07日
  • この限りある世界で

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    「本当の犯行動機を探して欲しい」という殺人犯
    そこにばかり気を取られていたら、最後の最後でこの2人が繋がってたの?っていうびっくりな展開に
    誰か1人だけを悪いと決めつけて裁くことはできないな、と人間の複雑さを思い知った作品
    最後の桐ヶ谷さんからの手紙で、彼にも優しさがあって良かったと思った

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    2023年12月05日
  • ジャッジメント

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    ネタバレ

    倫理観に踏み込んだ重いテーマが心にガツンときた。
    “目には目を歯には歯を”の「復讐法」は犯罪被害者たちに何らかの救いとなるのではと読み始めたが、五章とも遺族側がより苦悩と悲しみを深めて人間の複雑な心理を思い知る。
    何より「復讐法」の刑の執行中でも、蛮行を悔い反省し自分が犯した罪の重さを自覚する加害者が誰一人いなかったことが虚しくてしょうがない。
    何も期待せず、娘を殺した相手を黙々と埋めていった長瀬茂美のような執行ができたら「復讐法」を選んで救いと呼べるのかな。
    どんな親でも見捨てず慕う子どもたちの無垢さに泣ける。

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    2023年11月25日
  • この限りある世界で

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    殺人を犯した中学生と、篤志面接委員の面会でのやりとりの緊迫感に惹き込まれる。
    文学賞を受賞した新人作家が、殺人事件絡みで自殺し、担当編集者がぐだぐだ悩んで仕事を辞め自殺一歩手前までいくクダリに辟易したけれど、その担当者が双子の姉に代わり篤志面接委員になっていたとは…ラストで全部が繋がり、それが双子故出来たことでまとめてしまうのは、なんだか残念な気持ちになる。
    でも、面白かった。

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    2023年11月11日
  • まだ人を殺していません

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    書店で面陳列されてて
    帯の「あなたは子供の気持ちわかってますか?」に
    一瞬で目を奪われて釘付けになって
    裏の紹介文でこれは読みたいと手に取った1冊。

    まずまだ人を殺してないってどういうこと?
    人以外は殺してるってこと?
    いつか人を殺すかもしれないってこと?
    って疑問ばかりでてきた。

    読み始めたら止まらなくなって
    夜勤明けっていうのに寝るそっちのけで
    食べることも忘れてひたすら読んだ。

    父親が猟奇的殺人を犯した裏には
    大切な人を想う気持ちや希望があり、
    息子の良世は絶望しながらも
    少しずつ現実と向き合いながら成長する。

    それを支えた翔子さんも凄いと思った。

    自分の気持ちって言葉にしない

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    2023年11月09日
  • ジャッジメント

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    どの作品も驚愕のラストを迎える

     ☆四つは少しインフレかもしれないけれど、殺人に対する復讐が認められる法律制定を背景とする連絡は、どれも驚きの結末を迎える。その切れ味が新鮮で、しかも強烈で、久しぶりに別次元の世界に没頭することができた。

     確かに設定そのものは非現実的ではあるものの、そんな法律があってもおかしくないと思うような昨今の世の中だからこそ活きる物語だと思う。それはそれで残念なんだが、大いなる悲劇に直面した時、自身が執行人を辞退する自信は私にはないように感じたなぁ。

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    2023年09月24日
  • この限りある世界で

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    序盤・中盤は有り触れた展開。終盤、美月の父親、弁護士、親友、家政婦らが登場。彼らの証言が犯行動機の解明に繋がり、莉子と結実子の関係性も明らかに…油断しすぎた。

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    2023年09月02日
  • この限りある世界で

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    15歳の少女が教室で同級生を刺殺する事件が起きる。
    前日の小説の投稿サイトに〈第48回シルバーフィッシュ文学賞、最終選考で落選。哀しいので明日、人を殺します〉とあった。
    さらにその新人賞を受賞した青村信吾が、受賞して申し訳ないと遺書を残し自殺する。

    加害少女の本当の犯行動機を見つけるために篤志面接委員である白石結実子は何度も彼女と面接をする。

    少女の本音が引き出されていくうちに白石のいつもと違う雰囲気に圧倒される。
    すべてが明らかになったとき茫然となった。
    そういえば、いつのまにか青村の担当編集者である小谷莉子の存在を感じることなく後半に突入していたことに気づく。

    退職した小谷莉子へ送ら

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    2023年08月29日
  • この限りある世界で

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    横浜の市立中学で中三の穂村マリアがクラスメイトの遠野美月に刺されて死亡するという事件が起きます。
    美月は事件の動機として、シルバーフィッシュ文学賞に落選したからと言います。

    シルバーフィッシュ文学賞を受賞したのは23歳の青村信吾の『プラスチックスカイ』という作品でした。
    青村信吾はその優しい性格から内定取り消しを望みます。

    そして信吾には「コネで受賞したのは本当か」などの嫌がらせを受けるようになり、付き合っていた彼女ともうまくいかなくなり、自殺してしまいます。

    信吾の担当編集者だった文高社の小谷莉子26歳はショックを受けます。


    篤志面接委員の白石結実子は妊娠中ですが、千葉の新緑女子学

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    2023年07月31日
  • この限りある世界で

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    とても繊細で難しい内容でしたが、この本が誰かの心に響いて、生きていく希望になると確信しています。

    誰しも間違いを起こしたり、後悔があって過去に戻りたいと思うことがあると思う。
    しかしそれは叶わないこと。
    けれど、そこから変えられる未来もある。

    『誰かを理解したい、理解しようとする姿勢こそが愛情』
    『関係ないのに、苦しんでしまう優しさが彼にはあった』

    結果はどうであれ、優しさを胸に生き、誰かに寄り添い支えていけるような、強い人になれるように、私自身も頑張ろうと思います。

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    2023年07月09日
  • チグリジアの雨

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    本を閉じた瞬間、熱い思いで胸が一杯になる。

    チグリジアの花言葉『私を助けて』
    いじめに苦しむ彼らが発する悲鳴が文中から迸り胸が締め付けられる思いだ。

    身体的暴力だけでなく日常的に「死ね、殺す」と暴言を吐き、下らない嫌がらせを繰り返すいじめ加害者に怒りを覚える。
    いい加減、いじめは愚かな行為だと気付くべきだ。
    誰かの人生をストレスのはけ口に使い自死まで追い詰める奴らには人としての心が欠落している。

    チグリジアのもう一つの花言葉『誇らしく思う』
    いじめに真っ向から戦った彼らにこの言葉を捧げたい。

    命の重みを訴える感動の一作。

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    2023年02月17日