小林由香のレビュー一覧

  • イノセンス

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    『ジャッジメント』『罪人が祈るとき』『救いの森』と立て続けに問題提議作品を発表される小林由香さん。

    タイトルの『イノセンス』意味は「無罪、潔白」本作はその意味通り、法で裁かれない者の贖罪がテーマだ。

    中学時代、不良に絡まれた星吾は彼を助けようとして刺された青年・氷室を見捨て逃げてしまう。
    その後、氷室は死亡。

    3人の不良は当然その罪を問われ法的に裁かれるが、逃げた星吾に与えられた罰は世間からの終わりのないバッシング。

    この世に大小の差はあれど罪のない人間なんていない。
    人が人を裁くと言う事、真の贖罪の意味を問われる。

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    2023年02月16日
  • ジャッジメント

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    ネタバレ

    「大切な人が殺された時、あなたは『復讐法』を選びますか?」衝撃的な問いで始まる物語は、復讐法の”残酷さ”を語っているようです。同時に”復讐の意味の無さ”も。

    被害者の無念は、どうすれば救われるのだろうか。その家族はどう受け止めればいいのだろうか。加害者はどうすれば赦されるのだろうか。そして、裁判は正当な判断を下せない。ときに、加害者に優し過ぎたり、反省にならなかったり。だが、同害報復が解答とも思えない。きっと、被害者家族の願いはそこにはないのはないかと、と思えてしかたがない。

    ”復讐”は、選択肢としては「あり」かもしれないが、選んでほしくはない。「人を呪わば穴二つ」にならなければよいと祈る

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    2023年02月10日
  • イノセンス

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    ネタバレ

    読書備忘録699号。
    ★★★★☆。

    小林由香さんを読んで苦しむシリーズ。笑
    苦しかったです。ただ、小林さんらしくラストは救いのある終わり方でした。

    主人公音海星吾、大学2年生。
    ベランダに「カガイシャハシネ」と書かれた文庫が投げ込まれる。どうやら何かしらの事件の加害者とされていることはわかる。
    動揺する気持ちを落ち着かせ、大学に向かう。
    最寄り駅で電車に飛び込もうとする男性を救う。ただ、「昼間に飛び込むな。迷惑だ。飛び込むなら深夜にしろ」と暴言を吐く。
    その場に居合わせた女子大生が「今の発言でこの男性が今夜自殺したら、貴方のせいだ!」と星吾を罵る。その言葉に星吾は動揺する・・・。

    星吾の

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    2022年11月30日
  • ジャッジメント

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     表題作「ジャッジメント」を含む5編収録の連作短編集で、著者のデビュー作。表題作は2011年第33回小説推理新人賞を受賞した。
     日本に復讐法というものがあったらという架空の設定だが、実に興味深い内容だった。復讐を実行するのは、殺された被害者遺族。しかも殺された方法と同じ方法で復讐を行うというもの。加害者のことを殺してやりたいとは思うのかもしれないが、それで被害者遺族の悲しみや憤りが救えるのかというと必ずしもそうとも言えない。自分も加害者になってしまうという意識が働くからだ。
     人が人を裁くことの難しさや葛藤などを様々なシチュエーションから描き出しており、考えさせられることが多い。読み始めたと

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    2022年11月12日
  • ジャッジメント

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    被害者遺族が死刑執行ができる復讐法が施行された日本。
    5編の短編集

    人が人を裁くこと、人を許すこと、自分を許すこと
    どれも難しい。
    もっと相手と自分と向き合えば答えは出るのかなぁ…

    単純な復讐劇にはならない心の流れにグッとくるところも。
    色々と考えさせられる作品でした

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    2022年10月20日
  • ジャッジメント

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    大切な人が殺された時、あなたは『復讐法』を選びますか?ー。

    初めての小林由香san。2作目の『罪人が祈るとき』と陳列されていて、罪人~のピエロの表紙に負けそうに(?)になりましたが、約10分間の葛藤の末、読むならデビュー作から!と手に取りました。

    20xxに生まれた「復讐法」を担当する、応報監察官の鳥谷文乃を軸にした5つのお話し。復讐法の2つの条件がとてもリアルで、あっという間に読み終わりました。

    復讐法
    ①裁判によりこの法の適用が認められた場合、被害者、またはそれに準ずる者は、旧来の法に基づく判決か、あるいは復讐法に則り刑を執行するかを選択できる。

    ②復讐法を選んだ場合、選択した者が

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    2022年10月10日
  • 罪人が祈るとき

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    ネタバレ

    一気読み。
    何度か苦しくなる場面も。
    ペニーといじめられている少年少女との出会い。
    ペニーの過去。
    どうにもならない苦しみ。

    タイトルの意味も最後の方に。

    印象に残った文章、場面など

    p14-7~9
    p23-13~14
    p40-4~41-10
    p56~58
    p123-12~13
    p156-8~12
    p181-11~182-5
    p242-7~243-11
    p293-1~3
    p295-15~16
    p319-13~14
    p322-7
    p330-6~最後まで
    p336-15
    p337-8~9等

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    2022年09月28日
  • チグリジアの雨

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    06月-19。4.0点。
    母親の再婚で引越し、高校でいじめに遭う主人公。「復讐しないか?」と同級生が現れ。。

    面白かった。期待値が低めだったが、良い方に裏切られた。終盤は涙。

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    2022年06月23日
  • チグリジアの雨

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    いじめや自殺がテーマの小説は辛くなるのであまり読みたくないけれど、この本は、SNSで絶賛されているのを見て、あらすじを読まずに読み始めてしまいました。

    最初の方は読んでいて辛かったけれど、とても読みやすい文章で、続きも気になるので1日で読み切りました。終わり方はすごく良かった。

    この本をみんなが読んだら、いじめといじめで自殺する人は激減するのではないかと思いました。

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    2022年05月13日
  • チグリジアの雨

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    いじめの話は、本当に読んでいて辛い。
    親の離婚・再婚により引っ越した先の高校で、酷いいじめにあう主人公の航基。
    航基が増水した川に入り死のうとした時に出会った、謎のクラスメートの咲真。

    咲真は言う。「誰の役にも立てなかった奴は天国に行けない」「選択しろ。今すぐ死ぬか、それとも誰かの役に立ってから死ぬか」

    生と死、いじめの連鎖、重いテーマを若者向けのタッチで描いていて、とても読みやすかったし、咲真に感情移入して泣きそうになりました…。

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    2022年02月28日
  • 罪人が祈るとき

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    少年が住む町で、三年連続で同じ日に自殺者が出ます。学校でいじめにあっている少年は、この日に相手を殺して自分も死ぬつもりだったのですが、ピエロか現れて自分を救ってくれるという話をもちかけます。

    一日で一気に読み終えました。それほど、読み手を引き付けるストーリー展開です。

    この世の中、何が正しいのか、本当の悪とは何なのかをこのご時世、改めて考えさせられる一冊でした。


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    2022年02月27日
  • チグリジアの雨

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    前半は少し退屈する流れ。
    後半に盛り上がって来る。
    人はそれぞれ弱く、何らかの荷物を背負っている。
    そう考えれば周りの人にも優しくできる。
    お互いに知り合う事が難しい。そんな小雪。

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    2022年02月24日
  • チグリジアの雨

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     咲真。この物語の素晴らしさは彼の存在に尽きる。

     高校生の航基は母親の再婚をきっかけに田舎町に引っ越しをし、継父の勤める高校に通っている。 
     最初は順調にいっていた高校生活も、継父が女子高生にセクハラをしたという噂が広まりイジメのターゲットとされ、悲惨な毎日を過ごしていた。

     航基は遺書が5枚になったら自殺をしようと決意し、5枚となった翌日、河で入水自殺を試みるが、石をぶつけてくる不思議な少年、咲真がいた。

     同じクラスの咲真は、アンタッチャブルな存在で、誰も咲真を見えないように接していた。

     そんな咲真が一緒に復讐をしないかと誘ってきた。


    【ここからネタバレ】

     やっぱりと

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    2022年01月30日
  • 罪人が祈るとき

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    善悪の判断…法律の物差しを当てると複雑化しますね?他人の人生にピリオド打つ行為自体が、何をもってしてもまず“悪”である必要がある。そこは相手がどんな悪であろうと普遍なんですね。その巻添え食って残された遺族は本来どうあるべきなのか?

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    2021年12月28日
  • チグリジアの雨

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    SFかと思った
    チグリジアなんて初めて聞いたし
    紫の雨・・・とか

    でも、でも、こんなにいいお話だったなんて!!

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    2021年12月17日
  • チグリジアの雨

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    号泣!読んでいて、恥ずかしいくらいに涙が出て、鼻水が出て、泣いた泣いた。
    いい話だった。
    これは心強いはず。孤独を感じいている全ての人に読んでほしい。
    たくさんの人に勧めたい本。
    11月25日世界報復デーのメッセージが泣ける。その通りだと思う。
    「助けてください」と言おう。
    リバートントン→水切り。意味があった。最後まで読んで伏線が繋がった。
    上手くまとまらない。良書。
    いじめ問題。
    義父もお母さんも弟も、すごくウザいって感じていたけど、そうじゃなかった。
    最後まで読んだらわかる。
    石田さん、ありがとう。
    チグリジアの花言葉→あなたを誇りに思う。
    ググって出てきたのは、↓
    チグリジアの花言葉:

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    2021年12月11日
  • チグリジアの雨

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    虐めに遭い、自殺しようとした高校生・航基。彼を救ったのは、謎めいたクラスメイトの咲真だった。咲真の提案した「報復ゲーム」を実行するため、それまではとりあえず生きることにした航基。しかしいったい何をしようと、させようとしているのかがわからない咲真の態度は不気味にも思えたり。この物語にどのような結末が待ち受けているのか、目の離せない作品です。
    こういう題材を扱っているのだから当然といえるかもしれないけれど、とても痛々しい物語です。理不尽な理由から虐めに遭い、身も心も削られていく航基の気持ちがあまりに痛くて辛くて、「死ぬなんて考えないで頑張れ」とも言えない状態。とはいえ彼のことを親身になって心配して

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    2021年11月23日
  • 罪人が祈るとき

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    読みながら何度もいたたまれない気持ちになりました。何かあったら何でも言えばいい。当たり前に言う言葉かもしれないけど、本当に何かあった時に打ち明けることはができるのか…打ち明けてもらえるのか… そして何が罪なのか…心が揺さぶられました。

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    2021年11月09日
  • 罪人が祈るとき

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    ピエロが登場してITみたいで怖いと思ったら全然そういう話ではなかった。
    小粒と言えば小粒な作品ではあるけれど、とても考えさせられる内容でした。
    加害者と被害者、そして復讐と、以前読んだ『ジャッジメント』とも通じるようなテーマが感じられました。

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    2021年10月16日
  • イノセンス

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    中学生時代に恐喝されているところを助けてもらったのに、その後見殺しにし逃げてしまったことで世間から吊し上げられた少年。心を閉ざして生きてきたけれど、大学生になりバイト仲間に心を開き始めたところでまわりに不穏なことが起こり始める、というミステリー。

    自分を守ろうと、つい逃げてしまったことで取り返しのつかないことになってしまった…というのは誰にでも起こりそうで、私でもとっさに勇敢に動ける自信はない。その一瞬の誤った判断によって一生苦しまなければいけないのか…考えさせられる。

    救いのあるラストでよかった。あとおじいちゃんがとても素敵。

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    2021年09月12日