小林由香のレビュー一覧

  • まだ人を殺していません

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    途中何度か深呼吸しながら読んだ。
    自分の薄っぺらい考えを見透かされて、見つめさせられるような気がした。

    「プレゼントをもらわなかった子供はどうすればいいのか」

    うーん。どうすればいいのかわからない。
    でも、答えはないのかもしれない。

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    2025年03月08日
  • 魔者

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    ネタバレ

    小林由香作品、不条理の世界。週刊誌の記者・柊志の兄が20年以上前に起こした未成年リンチ殺人事件がきっかけとなる。柊志たち兄姉弟は全員父親が違い、母親はネグレクト状態。食事もままならない。そんな中兄が殺人事件を起こし加害者家族となる。姉・小代子とその親友・梨七の関係が一気に崩れる。何故ならば、柊志の兄が殺したのは梨七の弟だったからだ。さらに、姉・小代子が自殺する。この真相を加害者家族である柊志が迫っていく。狭い世界の中で、被害者遺族と加害者家族がお互いの立場を認識して生きていくことは苦痛しか見えなかった。⑤

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    2025年01月19日
  • まだ人を殺していません

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    ネタバレ

    今は亡き姉の夫が狂気的殺人で捕まりました。その息子を引き取ったが、この子何かがおかしい。という話。
    捉え方によって人の善悪なんて真逆になるしそもそも善悪どちらか一貫した人間なんていない。そのギリギリで悩むところが現実にも通じるところがあると感じた。
    かつてこんなにも表題で涙した物語があっただろうか。彼女のやり方全てが正しいとは思えないけどそんな人間くささ含め、根気強さと得たものにすごく感動した。"まだ人を殺していません"これを何度も良世を疑った翔子さんが言ったからこそ良かった。彼女の根気がなかったら殺していたかもしれない。

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    2024年12月27日
  • まだ人を殺していません

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    初め「良世くん」が何を考えているのか不気味で
    読んでいる時から少し怖かった。
    けれど話せるようになった時から180°、良世くんに対する不信感やマイナスな感情は不思議となくなった。

    そして、最後の最後で涙が止まらなくなった。
    やっぱり子どもを大切に思わない母親はこの世には
    いないと感じた。
    良世くんには、亡くなってしまったお母さん(詩織)
    の分まで精一杯生きて欲しいと思った。

    小林由香先生の小説は、登場人物それぞれに優しさが詰まっていて読んでいて本当に心に染みる。

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    2024年11月27日
  • ジャッジメント

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     なんか、こういう作品好きだぁ…ひたすら読んでいて苦しいけれど、個人的には好き!!

     20XX年、凶悪犯罪増加に歯止めをかける目的で施行されたのが「復讐法」。被害者遺族は加害者に今まで通り旧法により裁かれるのを望むか、それとも自らの手で復讐をするのかを選択することができるというもの…。執行を見届けるのは応報監察官の鳥谷文乃…「復讐法」を選んだ被害者遺族の5つの短編集がこの作品です。

    〇サイレン
     未成年の少年にリンチ殺人された息子
     応報執行者は父親
    〇ボーダー
     祖母を殺害した孫娘
     応報執行者は母親
    〇アンカー
     心神喪失と偽り、無差別殺人を犯した青年
     応報執行者は被害者たちの、母親

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    2024年10月13日
  • 魔者

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    週刊誌記者の柊二には、幼い頃に兄が殺人を犯し、姉が事故死したという過去があった。そして限られた人間しか知らないであろう姉と自分との思い出が、とある小説の題材にされていることに気づく。その小説の作者は何者なのか、そして何を伝えようとしているのか。真相を探り自らの過去とも向き合う覚悟をした柊二に、不穏な魔の手が迫る。スリリングで痛々しく、しかし穏やかな優しさと切なさも感じられるミステリです。
    常々思うことだけれど、事件の加害者家族はなぜこれほどまでに苦しめられないといけないのでしょうか。親はまだしも、兄弟姉妹なんてとばっちりでしかないのにね。そしてその偏見や排除によって新たな悲劇が起こってしまうこ

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    2024年09月29日
  • まだ人を殺していません

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    一気読みしました。
    福岡観光するのに飛行機の中で読む用に買ったのですが、読み始めたら止まらず、福岡着いても観光中も本の続きが気になって、観光は早々切り上げてカフェに寄り読み続けました笑

    残虐な事件を起こす悪人。決して許されないことをしたことに変わりはないけれど、彼等はなぜ犯行に及んでしまったのか。彼等の生い立ち、バックグラウンドを考えずにはいられません。彼等の味方をするつもりはもちろんないけれど、彼等が出会う人が違っていれば、悪人にならずに済んだのではないか。表面的な出来事だけで人を判断して決めつけることは簡単。でもニュースで知らされる事実だけで、外から批判する人にはなりたくない。


    人の

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    2024年06月20日
  • まだ人を殺していません

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    良い意味で裏切られました。子育ての難しさ、人との向き合い方など。

    自分の子供であっても、当たり前だけれど一人の人間で、今の私には必要な言葉の数々でした。言葉を話して紡いでくれる子供の話を、忙殺されながら向き合えずにいました。時間がないのはいいわけですね。一生懸命に聞こうと思わせてくれました。

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    2024年04月16日
  • イノセンス

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    ネタバレ

    過去の事件から心を閉ざした主人公、星吾の心情が丁寧に描かれていて、とても惹き込まれた。
    大学生になった星吾が嫌がらせを受けたり殺されかけたり危ない目に合うが最後の方まで誰が犯人か私はわからなかくて全員が怪しく見えてドキドキした。
    やっぱり光輝…か…と思った時は、絶望的な気持ちになったけど、それでも光輝を1番に思う星吾に涙しました。
    読み進めていくと、ちゃんと友情はあった、紗椰ともちゃんと惹かれあっていたとわかって、安心しましたし、結果みんなハッピーエンドで本当に本当によかった。
    星吾の描いた絵のくだりも泣いてしまいました。
    とにかく、心を完全に閉ざしていた主人公が徐々に変わっていくのがよかった

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    2024年03月16日
  • まだ人を殺していません

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    解説と被る感想になってしまうが、本を手に取った時になんとなく思い浮かべるストーリーに類似している訳でも、全く異なる事もない、圧巻される内容だった。作者の意のままに感情を振り回されてしまった。

    人の感情はいとも簡単に流されてしまい、固定観念に縛られて向き合うことを放棄してしまうものだなと感じた。
    そもそも自分の感情や考えは相手に伝わらない、理解できない事は当たり前とわかっているつもりでも、実際自身が対面すると全く役に立たないことの方が多いと思う。
    それだけ感情や考えは揺れ動くものだから答えのないものこそ、常に相手を、自身を疑い、考え続けなければいけないと感じた。

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    2024年02月19日
  • まだ人を殺していません

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    タイトルだけで手に取った本ですがその内容は衝撃的でした。読む前と読んだ後でタイトルの意味がぜんぜん違います。
    前半は不気味で不穏な雰囲気。後半は心を強く打たれて涙無しには読めなかったり心が暖かくなる様な場面がありました。
    前半の不気味さの謎が解けた時、子供の感情って繊細で複雑なのだと子を持つ親として考えさせられました。
    最近読んだ本では1番おすすめの本です。

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    2024年02月19日
  • ジャッジメント

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    ネタバレ

    著者お初。凶悪な犯罪が増加する日本で、新しい法律が制定された「復讐法」、この法律は被害者家族達を救えるのか?という近未来的なお話。五編からなる被害者家族の様々な葛藤はどれも深く考えさせられるし、「復讐法」で救えているとはとても思えない。作中、五十嵐の「報復できる権利を与えるが、やりたければ、相手と同じように自分の手でやれ、とな。実に残酷な話だ」に大共感。第2章の「ボーダー」はタイトルも秀逸だし、唯一救われた感もあったかな、と感じる。いやー、読み応えも十分だし、これがデビュー作とは、恐るべしであります。

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    2024年01月28日
  • チグリジアの雨

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    チグリジアの雨
    小林由香さん

    チグリジア
    花言葉。わたしを助けて。

    イジメ。自殺。
    辛くて悲しくて、
    打ちのめされそうな内容。

    涙が、止まらなかった。

    読んで良かった。

    課題図書にして、みんなが読んだら、
    イジメ。少なくなるかなぁー。


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    2023年11月07日
  • イノセンス

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    一気に読んでしまいました。
    少年の過ち…逃げてしまった愚かさに気がついた時自分の大切なひとを傷つけていた事、
    良い本でした。

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    2023年03月14日
  • チグリジアの雨

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    主人公は高校1年成瀬航基、母の再婚により転校した先でいじめの標的になってしまう。今後に絶望した航基は自殺したいと思い詰め遺書をしたためたが、決行日にクラスメイトの月島咲真と出逢い踏みとどまる…。
    読み終えていじめだけではない…人々の苦しみは声を上げることが遠いようでも一番の近道であること、そんなときに声をあげた人々に寄り添える人になりたいなぁ…と感じました。航基のおじいちゃんのキャラも個人的には好きです。航基が咲真と出会えてよかった、最後は涙なしでは読めませんでした。小林由香さん、初読みでしたが他の作品も読んでみたい…この作品はおすすめです!

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    2022年10月10日
  • 罪人が祈るとき

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    いじめがテーマの再生の物語。
    文句無しに、今年読んだベストスリーの一冊。

    『ペニー、僕はあなたに出会えてよかった。』
    最後のページが胸を打ち、ついウルウルとします。

    表紙の写真の、大空に浮かぶ沢山の風船は、そういう意味なんですね。
    多くの悲しみの中に、希望が感じられます。

    いじめにあっている少年・時田 祥平。
    とうとう、相手を殺して自分も死ぬつもりだった。
    しかし、公園で出会ったピエロが、その計画を手伝ってくれるという。

    本当の罪人(つみびと)とは、誰なのか?
    そして、その罪は許されざるものなのか?
    彼の祈りが通じますように。

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    2022年07月02日
  • チグリジアの雨

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    ネタバレ

    多くの読友さん推薦本。これまでも居た堪れない小林由香さんの強烈な社会風刺、それだけではない命の大切さ、大人に「辛い」というのを伝える大切さ、また友人への感謝。色んなメッセージが込められていた。母親の離婚、再婚、これに伴う壮絶な苛めをうける成瀬。彼は自死を決意する。しかしそこに現れた同級生・咲真。彼らが「復讐」を決意する。咲真の過去の経験が明らかになるにつれ、成瀬、咲真を応援している。人の痛みとは何か?それは痛みを知るまで分からないという矛盾を秘めているのかもしれない。誰かに役立つ人生、素晴らしい。⑤↑↑

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    2022年01月15日
  • チグリジアの雨

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     2022年の正月はダラダラと過ごしていたのに、イッキ読みで寝不足〜❢
     仕事始めと伴に心に突き刺さる本と出会う❢

     心も身体も揺さぶられる❢❢

     真実とはなにか〜〜

     切なく悲しい、だけど希望と勇気を与えてくれる1冊❢

     感動しました❣

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    2022年01月07日
  • チグリジアの雨

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    ネタバレ

    母親の再婚で田舎の高校に転校して、いじめに遭う。
    継父である高校教師が生徒にセクハラをしているという理由で…。
    不条理な目に遭うたび心は削られ、誰にも相談出来ずに我慢の限界。
    選んだのは「死」。
    5つの遺書を書き、誕生日に河で死を決意した時にクラスメイトと会い、そこから報復ゲームへ参加させられることとなる。

    いじめ問題というのは、テーマが重くて暗く心の中がもやもやとしてくるので好んで読まないのだが、これは自殺を少しでも考えたら手にしてほしいと思う本。

    正直、本当に心が荒んでる時に読書はしないのかもしれないが…。

    ここに書かれている遺書は、他人に向けた悪意なんて少しもなく、自分の変わりたい

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    2021年12月28日
  • チグリジアの雨

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    ネタバレ

    どれほど残酷な記憶だとしても、
    君と一緒に過ごした日々を、
    僕は永遠に忘れることはできないだろう。

    今も世界のどこかで、
    紫色の雨が降り続いているはずだから。


    東京の中高一貫校から母の再婚によって転校した成瀬航基は転校先の高校の体育教師である継父が生徒の安藤菜々子にセクハラをしたという噂が流れ、クラス中の酷いいじめに遭います。
    いじめの首謀者は絹川淳也で菜々子に好意を寄せる男子生徒です。

    家族とも上手くいかなくなった航基は、遺書を書いて自殺をはかろうとしたところ、同じクラスの月島咲真に止められます。

    そして航基は咲真の手引きによって同じくいじめに遭っていた青柳麻衣と共に三人で淳也を殺

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    2021年11月24日