小林由香のレビュー一覧

  • イノセンス

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    息苦しく辛い感情が続く物語でした。
    どの立場の苦しさも分かるからこそ、もどかしさでいっぱいで、1つの視点からでは見えないものが多いんだなと感じました。
    出会えて良かった作品です‪☺︎‬

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    2024年02月27日
  • まだ人を殺していません

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    解説と被る感想になってしまうが、本を手に取った時になんとなく思い浮かべるストーリーに類似している訳でも、全く異なる事もない、圧巻される内容だった。作者の意のままに感情を振り回されてしまった。

    人の感情はいとも簡単に流されてしまい、固定観念に縛られて向き合うことを放棄してしまうものだなと感じた。
    そもそも自分の感情や考えは相手に伝わらない、理解できない事は当たり前とわかっているつもりでも、実際自身が対面すると全く役に立たないことの方が多いと思う。
    それだけ感情や考えは揺れ動くものだから答えのないものこそ、常に相手を、自身を疑い、考え続けなければいけないと感じた。

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    2024年02月19日
  • まだ人を殺していません

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    タイトルだけで手に取った本ですがその内容は衝撃的でした。読む前と読んだ後でタイトルの意味がぜんぜん違います。
    前半は不気味で不穏な雰囲気。後半は心を強く打たれて涙無しには読めなかったり心が暖かくなる様な場面がありました。
    前半の不気味さの謎が解けた時、子供の感情って繊細で複雑なのだと子を持つ親として考えさせられました。
    最近読んだ本では1番おすすめの本です。

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    2024年02月19日
  • この限りある世界で

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    素晴らしかった。
    久しぶりに読書に没頭できた一冊。
    残り少ないページで見えない終わりに、「最後のオチが面白くないパターンかな」という不安を一蹴する見事な顚末。
    教育者にはドキッと考えさせられる言葉もちらほらあったのでは。人間心理の動きもとても面白かった。

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    2024年02月12日
  • ジャッジメント

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    ネタバレ

    著者お初。凶悪な犯罪が増加する日本で、新しい法律が制定された「復讐法」、この法律は被害者家族達を救えるのか?という近未来的なお話。五編からなる被害者家族の様々な葛藤はどれも深く考えさせられるし、「復讐法」で救えているとはとても思えない。作中、五十嵐の「報復できる権利を与えるが、やりたければ、相手と同じように自分の手でやれ、とな。実に残酷な話だ」に大共感。第2章の「ボーダー」はタイトルも秀逸だし、唯一救われた感もあったかな、と感じる。いやー、読み応えも十分だし、これがデビュー作とは、恐るべしであります。

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    2024年01月28日
  • まだ人を殺していません

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    本のタイトルを見て、まず衝撃を受け、裏の紹介文を読んだら”なぜか妙に惹かれて“手に取ってた1冊。

    「僕のこと…‥嫌いになったら捨ててもいいよ」

    最初の方は掴みどころの無い男の子という印象だったけど、最後まで読んだら、よりこの言葉が胸に刺さった。

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    2024年01月26日
  • まだ人を殺していません

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    子育てを機に、自分の生き方を振り返ることが多いと友人が言っていた。
    きっと、似ていても、似ていなくても、何か思うことがあるのだろう。
    人生ってときに考えてもみなかったことが起こる。
    生きていくってなかなか大変だ。

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    2024年01月23日
  • まだ人を殺していません

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    二転三転しながら深さを増していくストーリー展開。
    子を持つ母にはなかなか辛い内容もあるが、サスペンス要素を持ちながらラストは涙。
    最後まで一気に読みました。

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    2024年01月16日
  • この限りある世界で

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    篤志面接員が双子だったのは意外だった。
    少女がなんだか雰囲気違うことに気づいていたあたり、1回目の面接、2回目の面接、ノートで見返していたところ、伏線はいろいろあった。

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    2024年01月11日
  • チグリジアの雨

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    チグリジアの雨
    小林由香さん

    チグリジア
    花言葉。わたしを助けて。

    イジメ。自殺。
    辛くて悲しくて、
    打ちのめされそうな内容。

    涙が、止まらなかった。

    読んで良かった。

    課題図書にして、みんなが読んだら、
    イジメ。少なくなるかなぁー。


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    2023年11月07日
  • この限りある世界で

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    現代的な話で鮮やかながら儚い雰囲気を感じる。
    後半の展開は急に感じるが、綺麗にまとまっていて読みやすい。

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    2023年10月31日
  • まだ人を殺していません

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    小林由佳『まだ人を殺していません』幻冬舎文庫。

    殺人犯の子供の苦悩と受難を描きながら、様々な謎が渦巻いていくというサスペンスでありながら、人を信じることの難しさと尊さを伝える感動作である。

    テーマや雰囲気は薬丸岳の小説にも似ているのだが、度々挿入される日記に秘密の仕掛けが施されているなど、しっかりとした小林由佳のオリジナリティを感じる作品に仕上げられている。秘密の仕掛けは読んでみてのお楽しみ。


    交通事故で5歳の娘の美咲希を失った葉月翔子は夫と別れて、自宅で絵画教室を開いていた。そんな中、亡くなった翔子の姉の夫である南雲勝矢が猟奇殺人を犯し、警察に逮捕される。南雲勝矢には姉が遺した息子の

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    2023年10月12日
  • この限りある世界で

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    ネタバレ

    小林由香作品、7冊目。ジャッジメントの衝撃から嵌っています。15歳の少女は新人文学賞の最終選考で落選し同級生を刺殺した。理由は被害者に虐められていたから。皮肉なことにその新人文学賞を受賞した作家が自殺。その理由は、殺人の加害者ではなく、自分が新人賞を受賞してしまったから、あの悲劇が起きたと考えてしまう。新人文学賞を企画する出版社の女性社員、少年院で加害者とかかわる篤志面接委員が見事にリンクした!何が起きたかわからなかったが、さすが小林作品、ただじゃ終わらない。関係者の再生の物語としては最高級だと思った。⑤

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    2023年08月17日
  • 罪人が祈るとき

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    あなたは、『少しはこの世界からいじめが減る』のであれば『復讐の日』を制定すべきだと思いますか?
    
    2021年度の小中高等における『いじめ』の認知件数が61万5,351件と過去最高を記録したことが文部科学省の統計によって明らかになりました。他殺による犠牲者が年々減り続ける一方で、『いじめ』という陰湿な行為が横行する現実は、目を向ける先の修正を私たちに示唆しているようにも感じます。

    一方で、このレビューを読んでくださっている方の中に小中高を通じて『いじめ』とはどこの世界のことだろうという人生を生きてきた人は恐らくいないのではないかと思います。そんな関わり方は『いじめ』られる側だけでなく、『いじ

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    2023年04月03日
  • イノセンス

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    一気に読んでしまいました。
    少年の過ち…逃げてしまった愚かさに気がついた時自分の大切なひとを傷つけていた事、
    良い本でした。

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    2023年03月14日
  • チグリジアの雨

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    主人公は高校1年成瀬航基、母の再婚により転校した先でいじめの標的になってしまう。今後に絶望した航基は自殺したいと思い詰め遺書をしたためたが、決行日にクラスメイトの月島咲真と出逢い踏みとどまる…。
    読み終えていじめだけではない…人々の苦しみは声を上げることが遠いようでも一番の近道であること、そんなときに声をあげた人々に寄り添える人になりたいなぁ…と感じました。航基のおじいちゃんのキャラも個人的には好きです。航基が咲真と出会えてよかった、最後は涙なしでは読めませんでした。小林由香さん、初読みでしたが他の作品も読んでみたい…この作品はおすすめです!

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    2022年10月10日
  • 罪人が祈るとき

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    いじめがテーマの再生の物語。
    文句無しに、今年読んだベストスリーの一冊。

    『ペニー、僕はあなたに出会えてよかった。』
    最後のページが胸を打ち、ついウルウルとします。

    表紙の写真の、大空に浮かぶ沢山の風船は、そういう意味なんですね。
    多くの悲しみの中に、希望が感じられます。

    いじめにあっている少年・時田 祥平。
    とうとう、相手を殺して自分も死ぬつもりだった。
    しかし、公園で出会ったピエロが、その計画を手伝ってくれるという。

    本当の罪人(つみびと)とは、誰なのか?
    そして、その罪は許されざるものなのか?
    彼の祈りが通じますように。

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    2022年07月02日
  • ジャッジメント

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    ネタバレ

    『目には目を、歯には歯を、その心境や如何に?!』

    被害者の家族が、自らの手で同じ手口で復讐できる『復讐法』復讐する人、復讐される人、復讐を監察する人、それぞれの複雑な心境を描く。悪法なのは間違いない…けど…救われる人、いるのかな?とても考えさせられる作品。

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    2022年06月17日
  • チグリジアの雨

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    ネタバレ

    多くの読友さん推薦本。これまでも居た堪れない小林由香さんの強烈な社会風刺、それだけではない命の大切さ、大人に「辛い」というのを伝える大切さ、また友人への感謝。色んなメッセージが込められていた。母親の離婚、再婚、これに伴う壮絶な苛めをうける成瀬。彼は自死を決意する。しかしそこに現れた同級生・咲真。彼らが「復讐」を決意する。咲真の過去の経験が明らかになるにつれ、成瀬、咲真を応援している。人の痛みとは何か?それは痛みを知るまで分からないという矛盾を秘めているのかもしれない。誰かに役立つ人生、素晴らしい。⑤↑↑

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    2022年01月15日
  • チグリジアの雨

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     2022年の正月はダラダラと過ごしていたのに、イッキ読みで寝不足〜❢
     仕事始めと伴に心に突き刺さる本と出会う❢

     心も身体も揺さぶられる❢❢

     真実とはなにか〜〜

     切なく悲しい、だけど希望と勇気を与えてくれる1冊❢

     感動しました❣

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    2022年01月07日