小林由香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんか、こういう作品好きだぁ…ひたすら読んでいて苦しいけれど、個人的には好き!!
20XX年、凶悪犯罪増加に歯止めをかける目的で施行されたのが「復讐法」。被害者遺族は加害者に今まで通り旧法により裁かれるのを望むか、それとも自らの手で復讐をするのかを選択することができるというもの…。執行を見届けるのは応報監察官の鳥谷文乃…「復讐法」を選んだ被害者遺族の5つの短編集がこの作品です。
〇サイレン
未成年の少年にリンチ殺人された息子
応報執行者は父親
〇ボーダー
祖母を殺害した孫娘
応報執行者は母親
〇アンカー
心神喪失と偽り、無差別殺人を犯した青年
応報執行者は被害者たちの、母親 -
Posted by ブクログ
週刊誌記者の柊二には、幼い頃に兄が殺人を犯し、姉が事故死したという過去があった。そして限られた人間しか知らないであろう姉と自分との思い出が、とある小説の題材にされていることに気づく。その小説の作者は何者なのか、そして何を伝えようとしているのか。真相を探り自らの過去とも向き合う覚悟をした柊二に、不穏な魔の手が迫る。スリリングで痛々しく、しかし穏やかな優しさと切なさも感じられるミステリです。
常々思うことだけれど、事件の加害者家族はなぜこれほどまでに苦しめられないといけないのでしょうか。親はまだしも、兄弟姉妹なんてとばっちりでしかないのにね。そしてその偏見や排除によって新たな悲劇が起こってしまうこ -
Posted by ブクログ
一気読みしました。
福岡観光するのに飛行機の中で読む用に買ったのですが、読み始めたら止まらず、福岡着いても観光中も本の続きが気になって、観光は早々切り上げてカフェに寄り読み続けました笑
残虐な事件を起こす悪人。決して許されないことをしたことに変わりはないけれど、彼等はなぜ犯行に及んでしまったのか。彼等の生い立ち、バックグラウンドを考えずにはいられません。彼等の味方をするつもりはもちろんないけれど、彼等が出会う人が違っていれば、悪人にならずに済んだのではないか。表面的な出来事だけで人を判断して決めつけることは簡単。でもニュースで知らされる事実だけで、外から批判する人にはなりたくない。
人の -
Posted by ブクログ
ネタバレ過去の事件から心を閉ざした主人公、星吾の心情が丁寧に描かれていて、とても惹き込まれた。
大学生になった星吾が嫌がらせを受けたり殺されかけたり危ない目に合うが最後の方まで誰が犯人か私はわからなかくて全員が怪しく見えてドキドキした。
やっぱり光輝…か…と思った時は、絶望的な気持ちになったけど、それでも光輝を1番に思う星吾に涙しました。
読み進めていくと、ちゃんと友情はあった、紗椰ともちゃんと惹かれあっていたとわかって、安心しましたし、結果みんなハッピーエンドで本当に本当によかった。
星吾の描いた絵のくだりも泣いてしまいました。
とにかく、心を完全に閉ざしていた主人公が徐々に変わっていくのがよかった -
Posted by ブクログ
解説と被る感想になってしまうが、本を手に取った時になんとなく思い浮かべるストーリーに類似している訳でも、全く異なる事もない、圧巻される内容だった。作者の意のままに感情を振り回されてしまった。
人の感情はいとも簡単に流されてしまい、固定観念に縛られて向き合うことを放棄してしまうものだなと感じた。
そもそも自分の感情や考えは相手に伝わらない、理解できない事は当たり前とわかっているつもりでも、実際自身が対面すると全く役に立たないことの方が多いと思う。
それだけ感情や考えは揺れ動くものだから答えのないものこそ、常に相手を、自身を疑い、考え続けなければいけないと感じた。 -
Posted by ブクログ
主人公は高校1年成瀬航基、母の再婚により転校した先でいじめの標的になってしまう。今後に絶望した航基は自殺したいと思い詰め遺書をしたためたが、決行日にクラスメイトの月島咲真と出逢い踏みとどまる…。
読み終えていじめだけではない…人々の苦しみは声を上げることが遠いようでも一番の近道であること、そんなときに声をあげた人々に寄り添える人になりたいなぁ…と感じました。航基のおじいちゃんのキャラも個人的には好きです。航基が咲真と出会えてよかった、最後は涙なしでは読めませんでした。小林由香さん、初読みでしたが他の作品も読んでみたい…この作品はおすすめです! -
Posted by ブクログ
ネタバレ母親の再婚で田舎の高校に転校して、いじめに遭う。
継父である高校教師が生徒にセクハラをしているという理由で…。
不条理な目に遭うたび心は削られ、誰にも相談出来ずに我慢の限界。
選んだのは「死」。
5つの遺書を書き、誕生日に河で死を決意した時にクラスメイトと会い、そこから報復ゲームへ参加させられることとなる。
いじめ問題というのは、テーマが重くて暗く心の中がもやもやとしてくるので好んで読まないのだが、これは自殺を少しでも考えたら手にしてほしいと思う本。
正直、本当に心が荒んでる時に読書はしないのかもしれないが…。
ここに書かれている遺書は、他人に向けた悪意なんて少しもなく、自分の変わりたい -
Posted by ブクログ
ネタバレどれほど残酷な記憶だとしても、
君と一緒に過ごした日々を、
僕は永遠に忘れることはできないだろう。
今も世界のどこかで、
紫色の雨が降り続いているはずだから。
東京の中高一貫校から母の再婚によって転校した成瀬航基は転校先の高校の体育教師である継父が生徒の安藤菜々子にセクハラをしたという噂が流れ、クラス中の酷いいじめに遭います。
いじめの首謀者は絹川淳也で菜々子に好意を寄せる男子生徒です。
家族とも上手くいかなくなった航基は、遺書を書いて自殺をはかろうとしたところ、同じクラスの月島咲真に止められます。
そして航基は咲真の手引きによって同じくいじめに遭っていた青柳麻衣と共に三人で淳也を殺