この限りある世界で

この限りある世界で

1,870円 (税込)

9pt

15歳の少女が同級生に刺殺された。加害者の少女は、ある新人文学賞の最終選考で落選し、哀しくなったので殺したと供述。さらに、その新人文学賞を受賞した作家が自殺。遺書には、新人賞を受賞して申し訳ないと書かれていた。その後、加害少女は犯行の動機を二転三転させ、少年院にやってきた篤志面接委員(少年院などの矯正施設に収容されている者の更生と社会復帰を手助けする民間ボランティア)に「本当の犯行動機を見つけてください」と告げる。『ジャッジメント』で鮮烈なデビューを果たした著者が描く、赦しと再生のミステリー。

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この限りある世界で のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    素晴らしかった。
    久しぶりに読書に没頭できた一冊。
    残り少ないページで見えない終わりに、「最後のオチが面白くないパターンかな」という不安を一蹴する見事な顚末。
    教育者にはドキッと考えさせられる言葉もちらほらあったのでは。人間心理の動きもとても面白かった。

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    Posted by ブクログ 2024年01月11日

    篤志面接員が双子だったのは意外だった。
    少女がなんだか雰囲気違うことに気づいていたあたり、1回目の面接、2回目の面接、ノートで見返していたところ、伏線はいろいろあった。

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    Posted by ブクログ 2023年10月31日

    現代的な話で鮮やかながら儚い雰囲気を感じる。
    後半の展開は急に感じるが、綺麗にまとまっていて読みやすい。

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    Posted by ブクログ 2023年12月05日

    「本当の犯行動機を探して欲しい」という殺人犯
    そこにばかり気を取られていたら、最後の最後でこの2人が繋がってたの?っていうびっくりな展開に
    誰か1人だけを悪いと決めつけて裁くことはできないな、と人間の複雑さを思い知った作品
    最後の桐ヶ谷さんからの手紙で、彼にも優しさがあって良かったと思った

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    Posted by ブクログ 2023年11月11日

    殺人を犯した中学生と、篤志面接委員の面会でのやりとりの緊迫感に惹き込まれる。
    文学賞を受賞した新人作家が、殺人事件絡みで自殺し、担当編集者がぐだぐだ悩んで仕事を辞め自殺一歩手前までいくクダリに辟易したけれど、その担当者が双子の姉に代わり篤志面接委員になっていたとは…ラストで全部が繋がり、それが双子故...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月02日

    序盤・中盤は有り触れた展開。終盤、美月の父親、弁護士、親友、家政婦らが登場。彼らの証言が犯行動機の解明に繋がり、莉子と結実子の関係性も明らかに…油断しすぎた。

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    Posted by ブクログ 2023年08月29日

    15歳の少女が教室で同級生を刺殺する事件が起きる。
    前日の小説の投稿サイトに〈第48回シルバーフィッシュ文学賞、最終選考で落選。哀しいので明日、人を殺します〉とあった。
    さらにその新人賞を受賞した青村信吾が、受賞して申し訳ないと遺書を残し自殺する。

    加害少女の本当の犯行動機を見つけるために篤志面接...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月31日

    横浜の市立中学で中三の穂村マリアがクラスメイトの遠野美月に刺されて死亡するという事件が起きます。
    美月は事件の動機として、シルバーフィッシュ文学賞に落選したからと言います。

    シルバーフィッシュ文学賞を受賞したのは23歳の青村信吾の『プラスチックスカイ』という作品でした。
    青村信吾はその優しい性格か...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月09日

    とても繊細で難しい内容でしたが、この本が誰かの心に響いて、生きていく希望になると確信しています。

    誰しも間違いを起こしたり、後悔があって過去に戻りたいと思うことがあると思う。
    しかしそれは叶わないこと。
    けれど、そこから変えられる未来もある。

    『誰かを理解したい、理解しようとする姿勢こそが愛情』...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月04日

    なめらかに、感情の機微を綴ってゆく。
    だから私は小林由佳さんの文章が好きなんだなぁ、、
    私もいつか、自分の見ている風景をこんな風に記してみたいな。

    『僕らが変わるってことは世界を変えるということとほとんど同じなんだよ』
    ....彼の言葉を大切にしたい。

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