小林由香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハンムラビ法典のごとく「復讐法」という新しい法律が制定された架空の現代が舞台です。
著者のデビュー作ということですが大変センスのある発想力だと感じました。
大切な人を理不尽に凶悪な事件で喪った人達が、その犯人に同じ手口で合法的に復讐するという物語です。
その復讐の場面に立ち会う応報執行官という立場の若い女性職員が主人公です。
連作短篇集となっています。
復讐を望む人達の深い苦悩と悲しみが押し寄せてくる内容です。
私はとても涙脆いので、よくある展開だと思いながらもめちゃくちゃ泣いてしまいました。
どの事件も現実でよく起きているものです。
特に目新しい事件はありません。
それが逆に恐ろしいです。 -
Posted by ブクログ
本男さんのおすすめだったので読んでみた。
ある日突然、亡くなった姉の息子を引き取ることになる主人公。
しかし、その理由は、父親が殺人で捕まったため…
「殺人犯の息子」との向き合い方への迷いがちみつにえがかれていて、殺人犯の血を継いでいるという事実に慄いたかと思えば、「子供に罪はない!」と先入観を持ちすぎないようにしたり…
とにかく気を使うよなぁと思います。
息子の良正は頭のいい男の子で、本当によくできた子です。
蟻の手足をもいだりとするような、子供の頃なら誰でもやるようなことですら、殺人犯の息子というレッテルのせいで必要以上に恐れてしまう。
難しいなぁと思いました。 -
Posted by ブクログ
悪質ないじめを受ける高校一年生の主人公が、ゴーストリバーと呼ばれる河で自殺を図ろうとする。その河で「死ぬなら暇なんだろ」「どうせ死ぬなら誰かの役になってからにしろ」とのたまう不登校がちのクラスメイトに出会い、物語が展開していく。
そのクラスメイトは不気味で、何を考えているか全く分からず、だけれど主人公や読者を惹きつける何かがある。
彼らを取り巻く登場人物も、良い意味でも悪い意味でも魅力的。ページを巡る手が止まらなくなる。
小林由香さんの小説は、痛みのなかで人の弱さを包んでくれる、優しい光を感じさせる何かがある。
「まだ人を殺していません」でもそうだが、声にならない絶望感な叫びをあげる子どもの